カバートアグレッションとは?善人面する人物の7の特徴&対処法を解説!

高峰ナナ 2024.05.07
カバートアグレッションな人の特徴や対処法を知りたい方へ。本記事では、善人面する人の共通点や見分け方から、適切な対処法や対策まで解説していますので、気になった方はぜひチェックしてみてください!

カバートアグレッションとはどんな意味?

カバートアグレッションとは?

カバートアグレッションとは、善人に見えて実は他人を攻撃するタイプの性格を指す人格障害の一つです。

一見、良い人そうな振る舞いをするため、まさか隠れた人格があると思わずに距離を縮め、被害に合う人は少なくありません。

ターゲットにされたり深く関わったりしてしまうと、不快な思いをする他、精神的に追い詰められることもあります。

特に、恋人や職場の人がカバートアグレッションである場合は、適切な距離の取り方や対応をすることが大切です。


カバートアグレッションな人の特徴|善人面する人の共通点とは?

カバートアグレッションな人の特徴

「性格が良さそう見えるのに、時々攻撃的な人が職場にいる…もしかしてカバートアグレッション?」

「彼氏がカバートアグレッションかも…。見分け方が分からないから特徴が知りたい!」

善人のように見えて攻撃してくるような人が居て周囲にいて、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

ここでは、カバートアグレッションな人の共通点をご紹介します。

良い人ぶっている人の心理や実態などを把握・診断して、見分け方の参考にしましょう。


特徴1. 平気で嘘をつく

カバートアグレッションな人は、自分が優位な立ち位置になりたいという心理があります。

そのため、平気で嘘をついて、人を陥れようとしたり、自分を大きくみせようとしたりします。

例えば、職場でミスをした時に、

「実はボクも違うと思ったんですが、〇〇さんがそう言ってたので…」

など、話をでっちあげようとするのが特徴。

他にも周囲の関心を集めたいがために

「私は以前の職場で重要な役割をまかされた経験があるので分かるのですが…」

などと嘘をつくことも少なくありません。


特徴2. 都合の悪いことから逃げる

自分にマイナスになることはとことん嫌うのも、善人面をする人によく見られる傾向です。

そのため、自分にとって直面したくない問題が起こると、知らないフリをしたりその場から逃げたりすることもあります。

例えば、ママ友同士の集まりでは、面倒くさい役割が回ってきそうになると、

「あ、そろそろ行かなきゃいけないんだった!」

と言って都合が悪いことからは逃げて、自分の得にならないことはしようとしません。


特徴3. 急に怒り出す

カバートアグレッションな人は、いっけん穏やかそうに見えても、常に自分が主導権を握りたいと考えています。

そのため、思い通りにいかないと突然怒りの感情をあらわにし、動揺する相手を巧みにコントロールしようとすることも少なくありません。

仕事で上手くいかないことがあったり矛盾点を指摘されたりすると、急に声のトーンが変わり、怒り出すといった行動に出るでしょう。


特徴4. 無知や被害者を装う

カバートアグレッションな人の特徴は被害者を装う

自分は絶対に悪くないと思い込み、何かにつけ言い訳が多いのも、カバートアグレッションな人によくある特徴です。

都合が悪いことが起きても、無知であることを理由に被害者ぶろうとします。

「全く知らなかったから、まさかこんなことになるなんて思わなかった。事前にきちんと説明してくれれば…」

「私も嘘をつかれて騙されたんです。」

など、

「だったら仕方ないよね」

と周囲に言われるように仕向けます。


特徴5. 自分に落ち度があっても正当化しようとする

善人面する人は、とにかく自分を守りたいという気持ちが強いです。

自分が明らかに悪い場合でも、決して非を認めようとはせずに、開き直ってしまいます。

例えば、仲間同士の集まりで自分が持ってくるべきものを忘れた場合も、謝るどころか

「大体、それってあまり必要ないよね?」

などとまくし立てます。

自分を正当化して、その場をすり抜けようとするのもカバートアグレッションと診断される人にあるあるです。


特徴6. 都合の悪い質問には答えない

カバートアグレッションな人は、自分を守りたいという気持ちが強く、不利になると分かっているようなことは言いたくありません。

そのため、自分が答えたくない質問に対しては、さらりと話題を変えることも多いです。

「昨日までに資料いただけるってことだったと思うんですが…」

とこちらが聞いているのに、

「あれ、〇〇さん、最近感じ変わりましたね。髪切りました?」

などと、都合が悪いと、話題をすりかえて逃げようとするでしょう。


特徴7. 相手に罪悪感を与えるのが上手い

自分の要望を通しやすくするために、心理的に相手を操ろうとする善人面をする人。

言葉を巧みに使って、相手に気を遣わせたり罪悪感を与えたりすることもよくあります。

例えば、

「あなたのためを思って、あえてこんなことを言っているんです。よく考えてみてください」

といった言い回しをすることも。

これは相手に

「いろいろ考えさせて悪いな…、そこまで言ってくれるなら言う通りにしよう」

と思わせる策略なのです。


カバートアグレッションになる原因|どんな心理状態なの?

カバートアグレッションになる原因

「善人ぶっていて、突然攻撃的になる人が職場にいる…その原因が知りたい」

「カバートアグレッションな人の心理状態って?」

仕事で関わる人や彼氏や彼女の目に余る態度について、理由を追究したいと思う方も多いはず。

ここからは、カバートアグレッションな人になる原因について、具体例をもとに解説していきます。


原因1. 他人を攻撃することで自分を守っている

本当は自分に自信がないからこそ、他人を責め立てることで真実から目を背けようとすることも。

例えば、自分も完璧でないにも関わらず、人のミスを厳しく追及して

「どうして、勝手に判断してやったんですか?普通分かりますよね?」

など、急に攻撃的になることも。

自分はもっと有能だと認識するために、相手を無能だと騒ぎ立てて攻撃するのです。


原因2. 人間不信で他人を信用できない

過去にトラウマを持っていると、人の言うことを素直に信じることが難しくなります。

他人に攻撃的な人は、もしかすると次のようなショックな体験をしている可能性も。

  • 親友に彼氏を奪われた
  • 人に騙されて大金を取られた
  • 壮絶ないじめにあった

などのトラウマが理由で他人を信用できなくなった結果、常に被害妄想的な考えをして攻撃的になってしまうのです。


原因3. 自己中心的で相手を思いやる気持ちがない

自分が一番という考え方をしている場合は、周りの人を見下すようになってしまい、相手に優しくしようという気持ちにはなりません。

例えば、職場で機械の操作や書類の作り方が分からない人がいても、

「そんなこともできないんだ」

と蔑み、知らんぷりをしていることも多々あります。

普段は善人っぽく見えても、ふとしたところで自己中心的な考え方が態度に表れるのです。


原因4. 承認欲求が強い|認められたい

カバートアグレッションになる原因は承認欲求が強い

自分は価値のある人間だと思い込み、自尊心を保とうとする良い人ぶっている人。

周囲から称賛されたいという気持ちが強く、そのためなら手段を選びません。

できないことをできると無理のある嘘をついたり、周囲の評価を下げるような言動をとったりするでしょう。


原因5. ストレスを発散したい

神経質な性格でストレスが溜まりやすいと、他人を攻撃することで、気持ちがスッキリします。

大声で

「それは絶対に違う!ありえない考え方だ!」

などと怒鳴って自分の意見が通れば、晴れやかな気分に。

カバートアグレッションな人は、心にたまったモヤモヤを周囲に向けて爆発させ、自分の気持ちを落ち着かせているのでしょう。


カバートアグレッションな人への対処法|どう接するのが正解なの?

カバートアグレッションな人への対処法

「良い人ぶっているけど、いつも嫌な思いをさせられる人がいる。対処法が知りたい」

「カバートアグレッションな人からの攻撃を回避する方法は?」

このように、善人ぶる人への接し方が分からないという方は多いはず。

間違った対応をすると、さらに攻撃的になる可能性も。

ここからは、カバートアグレッションな人への対処法を詳しく説明していきます。 


対処法1. できるだけ距離をおいて関わらない

カバートアグレッションな人とは、深く関わろうとすると余計にストレスが溜まります

嫌なことをされたからと言って仕返しを考えたりすると、大騒ぎになるため避けた方が無難です。

どうしてもコミュニケーションを取る必要がある時は必要最低限にして、他は極力関わらないようにするのがおすすめ。

一定の距離が保てれば、特に害のない存在になるはずですよ。


対処法2. 相手の言葉を鵜呑みにしない

平気であることないことをでっち上げるのが、善人面をしつつ攻撃的な人です。

いちいち、相手の言うことを本気にして、期待したり付き合ったりしていては振り回されるだけ。

半信半疑で聞いておくと、後で痛い目に合いにくくなります。

例えば、

「ボクは、前に海外に行っていたので英語はネイティブ並みに喋れるんですよ」

とサラリと言ってきたとしても、

「あー、そうなんですね」

と適当に返事をしておきましょう。

「また、言ってるな」

と思って、相手の言葉は聞き流しておくことで、

「この人は話を聞いてくれない」

と近づかなくなってくるでしょう。


対処法3. 目的を探ってみる

良い人ぶる男性や女性は、その先に自分の願望を叶えたい、気持ちを満たしたいという思いがあります。

相手が望んでいるものは何かを理解することで、欲しい物を提供することができ、変な言動を防げるように。

もし、相手が

「称賛されたい」

と思っているのが見え見えならば、先に褒めてあげるのも一つの手。

「〇〇さんは、本当にできる人ですよね!」

と言って、相手の承認欲求を満たしてあげましょう。

そうすれば、自分の理解者とみなし、攻撃的な態度はしないはずですよ。


対処法4. 相手が言ったことを記録しておく

カバートアグレッションな人への対処法は相手が言ったことを記録しておく

相手の言った内容の記録を残しておくことで、嘘をついたり言い訳をしたりできないような状況が作れます。

対策としては、できればスマホのボイスレコーダーで録音するのが確実です。

「そんなこと言っていない」

など、変なことを言い出した時に、証拠を出して反論や仕返しができます。

どこにも逃げ場がないと思うと、急に勢いも消えて黙り込んでしまうでしょう。


対処法5. こちらから歩みよって話を聞いてあげる

善人面をする人は、自分に対して好意的な人に対しては、牙をむきにくいです。

そのため、一度こちらから心を開いて、接し方を変えるのも一つの手。

例えば、ママ友で、子どもの教育に関してなにかと口を出してきて面倒だと感じている場合。

「〇〇さんは、いつも本当に子どもとちゃんと向き合ってますよね」

と言って、歩み寄ってみましょう。

相手に少しでも良心があるのなら、自分の味方という認識になるはず。

突然の攻撃や意味不明な言いがかりなどからは回避しやすくなりますよ。


カバートアグレッションについて知れる本3冊

カバートアグレッションについてのおすすめ本

「善人面をする人と初めて関わるため、慎重に対応したいけどなかなか難しい…」

そう感じている人もいるでしょう。

書籍には、様々なデータや体験談をベースに、詳しく優しそうに見えて攻撃的な人について書かれているので、大変参考になります。

最後に、カバートアグレッションに関連するおすすめ本を厳選してご紹介していきます。


おすすめ本1. 他人を攻撃せずにはいられない人

他人を攻撃せずにはいられない人 (PHP新書)

『他人を攻撃せずにはいられない人』は、精神科医の片田珠美医師の著書。

攻撃欲の強い人について、ターゲットにされた患者の体験ベースに語られる本です。

攻撃をする人の心理や攻撃の手法、なぜターゲットは抵抗できないのかなどが、詳しく解説されています。

「職場で自分に攻撃をしかける人がいるけど、何にも言えない…」

と悩んでいる方に、ぜひ読んでほしい一冊です。

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おすすめ本2. 他人を支配したがる人たち:身近にいる「マニピュレーター」の脅威

他人を支配したがる人たち:身近にいる「マニピュレーター」の脅威

優しい仮面をかぶりつつも、周囲をコントロールする人について書かれた『他人を支配したがる人たち:身近にいる「マニピュレーター」の脅威』。

臨床心理学者であるジョージ・サイモン氏が、理不尽で手段を選ばないマニピュレーターと呼ばれる人たちの実態をわかりやすくまとめています。

「友達に育児や家庭のことまで口出しされてうんざり…でも逆らうのは怖い」

という方におすすめの本です。

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おすすめ本3. あなたの心を操る隣人たち

あなたの心を操る隣人たち

こちらも同じく、ジョージ・サイモン著書の『あなたの心を操る隣人たち』。

他人の心を支配しようとする人の見分け方や対処法が記載されています。

家庭や職場、交友関係の中でも多く潜む問題を、パーソナリティー障害の啓蒙活動を精力的に行う著者が詳しく解説。

恋人やパートナーから心理的に支配されて悩んでいる方にとって、共感しやすい本ですよ。

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カバートアグレッションな人の適切な対処法を知りましょう!

カバートアグレッションな人の特徴や問題行動の原因、対処法などを解説してきました。

「もしかして、恋人はカバートアグレッション?」

と疑問に思っていた男性や女性も、相手を自己診断することができたのではないでしょうか。

本記事の最後にご紹介した書籍もぜひチェックして、善人面する人と適切な距離を取り、攻撃を回避していきましょう!

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