胸椎伸展ストレッチのやり方。肩こりや猫背を予防・改善するメニューを紹介!
胸椎をストレッチするメリット|どんな効果が得られるの?
人間の体は単純そうに見えて実に多くのパーツで構成されています。筋肉や関節を伸ばし、肉体改善に導くストレッチは有名ですが、近年のストレッチは「骨」に注目されているのをご存知でしょうか。
中でも背骨は重要視されており、背骨の中でも12個の骨で構成されている胸椎は重要部位と認識されているのです。
ここからは、胸椎をストレッチすることで得られる効果をご紹介していきます。
胸椎をストレッチするメリット1. 肩こりや腰痛が軽減される
胸椎は首と腰の間にある胴体の最重要部分に配置されている脊椎です。
体のことを知らない場合、「首が痛ければ頸椎が固い」「腰が痛ければ腰椎が固い」と思いがちですが、背骨として繋がっている部位なので、お互いがお互いに干渉する存在になります。
肩こりや腰痛の原因が胸骨の緊張によるものであれば、胸椎伸展ストレッチをすることによって肩こりや腰痛が軽減・改善されるのは当然のことなのです。
胸椎をストレッチするメリット2. 猫背が改善し、姿勢が綺麗になる
胸椎が硬くなってしまうと、姿勢がどうしても前傾してしまい、いわゆる猫背の状態になってしまいます。猫背だと下腹部や腹筋が常に緩んでいるため、肥満体質のような見た目になってしまうのです。
そんなとき胸椎をストレッチすれば、下腹部や腹筋が鍛えられて、内臓が正常な位置に戻りやすくなります。結果、前傾姿勢でなく、しっかり背筋を伸ばした姿勢が取れるようになって猫背が改善。
堂々とした見た目になれば、イメージがアップ。ネガティブなイメージの払拭どころか、魅力的な印象を周りに与えられるかもしれません。
胸椎をストレッチするメリット3. 血流が良くなり、痩せやすい体になる
胸椎がある体の部分には、全身に血液を送り出し生命活動を続けるために最重要な心臓、そして酸素を吸って二酸化炭素を吐き、同じく生きていくのに必要不可欠な肺があります。
胸椎周りが凝ってしまうと、呼吸が浅くなり、血液中に十分な酸素を取り込めなくなると、代謝が下がって肥満の原因になっていくのです。
体を柔らかくし、胸椎の動きを広げてあげることで血流が良くなるため、この部位の柔軟性はキープしておきたいところ。十分に酸素を取り込み、心臓の動きをスムーズ化して血流を上げれば、代謝が上がり痩せやすい体になりますよ。
胸椎伸展ストレッチのやり方5選|背骨を柔らかくするメニューを紹介!
胸椎をストレッチすることで多くのメリットが得られることが分かると、実際に試してみたくなりますよね。
胸椎ストレッチにも種類があり、一番有名な方法が胸椎伸展ストレッチと呼ばれる方法です。具体的なやり方を5つ紹介しましょう。
胸椎伸展ストレッチ1. 寝ながらできる胸椎の可動域を広げるストレッチ
腹直筋と腹斜筋、腹横筋というお腹周りの筋肉をほぐすことで広背筋もほぐすストレッチを紹介。
体一つでしかも寝ながらお手軽に行えるエクササイズです。
正しいやり方
- 横向きの状態に寝そべる
- 上側にある脚の膝を90度に曲げて膝を前方の床に置く
- 両手を胸の前に伸ばして合わせる
- 上側の手を背中側の床に持っていき、床と腕が平行になるくらいまで近づける
- 元の横向きの状態に戻す
- ゆっくりと動かし5~10回繰り返す
- 寝そべる向きを反対にし、逆側の腕も同じ回数行う
ストレッチのため、回数が多ければ良いというものでもありません。リラックスして無理にならない回数で続けましょう。
ストレッチのコツ
- 手を後ろにもっていくときは腰を開かないように注意する
下半身を動かしてしまうと胸椎のストレッチにはならないので、絶対に動かさないようにエクササイズしましょう。
胸椎伸展ストレッチ2. 肋骨抑え胸椎を伸ばすストレッチ
肋骨を両手で強く押えることで腰椎の動きを制限し、ポーズで胸の上から頸椎までにある背中の筋肉をほぐして胸椎を広げることができるストレッチです。
正しいやり方
- 正座をし、足を60度程度に開く
- 右手で左側、左手で右側の肋骨を抱きかかえる
- 上半身を30度程度前に傾ける
- ヘソを背中にくっつけるイメージでお腹をひっこめる
- アゴをひいて、視線だけは正面を向こうとする
- 5の状態を20秒キープ
- ゆっくりと手を脇腹から離しインターバル(5~10秒)
- 5の状態を再び作り、20秒キープする
アゴを引いて正面を見る動きは首を動かして前を向こうとすると頸椎主導になるため、やや斜め下を見るイメージで行うと良いでしょう。
ストレッチのコツ
- 脇腹はちょっと強めに抱きかかえる
動作中、腰骨を動かしてしまいがちなので、連結している肋骨を両手でしっかり押さえ、動きを制限しましょう。
胸椎伸展ストレッチ3. 肘付き四つん這いで胸椎を伸ばすストレッチ
正座の状態で肘をつき、胸椎を伸ばすストレッチ。
効果としては広背筋と脊柱起立筋を緩めることによって、胸椎に遊びを生み出し呼吸をしやすくしたり猫背の改善を促すものになります。
正しいやり方
- 肘つき四つん這いになる
- 膝の位置は股関節よりも前
- 肘も肩よりも少し前に置く
- 両手を合わせて軽く握る
- アゴを引きながら合わせた手の親指の先端を見ながらお尻をカカトの方へ沈める
- 同時に胸上部を床に押し当てる
- 5&6の動きを5回行い、6の状態で20秒キープ
- 四つん這いに戻り、6の状態を20秒間キープ
ストレッチのコツ
- 股関節の開きはガニ股気味にし、膝を置く位置も肘を置く位置も股関節や肩よりも少し前の位置でスタンバイする
椎骨のストレッチは、勢いをつけて行ったりすると重篤なケガに発展する恐れがあるため、ゆっくりと慎重に行うことが重要です。
胸椎伸展ストレッチ4. ストレッチポールを使った胸椎のストレッチ
胸椎ストレッチで役立つアイテムであるストレッチポール。ストレッチポールを上手に使えば、効率良く胸椎の歪みを改善し、可動域を開げられますよ。
- 仰向けになり、ストレッチポールの上に寝る
- 肋骨の一番下の骨を確認して、そこについている背骨の部分にポールがあたるように調整
- 両手を後頭部で組み、頭の後ろが床につくような形で背中を反る
- 腹筋をするようにヘソを見る
- 決して急がず、ゆっくり30秒間かけて3~4の動作を繰り返す
この動作によって広背筋をほぐし胸椎の位置修正を同時に行えます。背中の固さが原因で起こる猫背改善などに有効です。
ストレッチのコツ
- ポールの位置を胸椎の各部位の位置にずらすことによって、ピンポイントでストレッチが可能
違和感や痛みを感じる部分など、細かくストレッチポールをずらして行えば、より緻密な胸椎ストレッチを行うことができますよ。
胸椎伸展ストレッチ5. テニスボールを使った胸椎可動エクササイズ
テニスボールを2個使った胸椎ストレッチもおすすめ。靴下などの袋にテニスボールを横並びに2個入れてしばり、胸骨を挟み込みながらストレッチをするという方法です。
背中の筋肉がほぐれると体幹の回旋運動などが驚くほどスムーズに行えるようになりますよ。
- 床に袋に包んだテニスボールを置く
- その上に仰向けで寝転ぶ
- 肩甲骨の上あたりの背骨に当たるよう位置に合わせで寝そべり、頭の後ろに両手を組む
- じっくりゆったり後頭部を床につけるように下げる
- スタート位置にゆっくり頭を戻す
- 4~5を4回ほど繰り返す
- 体を上方へとずらし1分節ごとに4回ずつ行っていく
とにかく細かくボールをずらしながら同じ動作を繰り返してみましょう。体の詳しい知識がなくても、胸部のストレッチには確実に効果があるはずです。
ストレッチのコツ
- カチっとハマるポイントを探しながら焦らずゆっくりと刺激する
胸椎ストレッチで健康的な体を目指しましょう!
胸椎がカバーしている体の部位には、心臓や肺といった生命維持活動に欠かすことができない臓器が存在している場所になります。
このためこの部位が凝ったりしていると、呼吸が浅くなり、代謝が落ちたり、思わぬ健康い被害を被るリスクが高まるのです。
胸椎のストレッチをし、呼吸のしやすさを始めとする体調管理をきっちりと行えていると、日々の生活に何の支障もなくなるどころか、代謝アップはでき痩せやすい体質になれるなど様々な恩恵を受けられますよ。
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