腰痛改善に効果的な寝ながらストレッチ。寝たまま予防できる簡単な柔軟体操とは?
寝ながらできる腰痛改善ストレッチ|簡単にできる柔軟体操メニューとは?
寝ながらできる腰痛改善ストレッチには、以下の3つのメリットがあります。
- 寝ながら行うのでバランスを取りやすい
- リラックスした状態で行える
- 腰にあまり負担をかけずに行える
「よし、今日からストレッチをするぞ!」と意気込まなくても気軽にチャレンジできるので、寝る前のルーティンとして取り入れていくのがおすすめです。
ここでは、寝ながら簡単にできる腰痛改善ストレッチメニューを紹介。
道具を使わずに実践できるものや、どこの家にもあるアイテムを使って行うものなど、手軽にできるストレッチを中心に解説します。
ぜひひとつひとつチェックして、自分に合ったストレッチを見つけてみてくださいね。
1. 足を抱え込むストレッチ
腰痛の主な原因として考えられるのが、股関節が硬くなっていること。日常の動作で股関節が使えていないことによって、腰に負担がかかってしまうのです。
こちらのストレッチは、膝を抱えて3方向に開く動きで、ガチガチに固まった股関節の可動域を広げ柔軟性を高めることができます。
「激しい運動や立ち仕事のような、腰に負担のかかることは特にしていないのに、腰痛がなかなか治らない」という人は、ぜひ習慣化することをおすすめします。
トレーニングの正しいやり方
1.ベッドやマットレスの上に、仰向けに寝転がる 2. 足は軽く閉じる 3. 右膝を持ち上げ、両手を組んで抱える 4. 抱えた右ひざを内側(左方向)にゆっくりと倒す 5. そのまま30秒間キープ 6. (3)の体勢に戻り、今度は右の胸に引き寄せるイメージで真上に持ち上げる 7. そのまま30秒間キープ 8. (3)の体勢に戻り、最後に外側(右方向)へゆっくりと倒す 9. そのまま30秒間キープ 10. 左足も同様に行う 11. 終了
足を抱え込むストレッチの目安は、内側30秒・正面30秒・外側30秒を左右1セットずつ。
30秒同じ体勢をキープするのがキツい場合は、組んだ両手の力を弱めて、じわじわとストレッチしていきましょう。
【参考記事】寝ながらできる股関節のストレッチはこちら▽
2. 骨盤の歪みを治すストレッチ
お尻の外側と内側の筋肉を、バランスよくほぐしてくれるストレッチです。
腰痛持ちの人が、股関節に次いで硬くなりやすいのは、お尻の大きな筋肉である大殿筋。お尻の筋肉と腰の筋肉は筋膜と呼ばれるもので繋がっているため、大殿筋をほぐすことで腰痛を緩和できます。
「前かがみになると腰が痛い」という場合は、大殿筋の硬さが腰痛を引き起こしている可能性が高いので、ぜひこちらのストレッチを試してみてください。
トレーニングの正しいやり方
- ベッドやマットレスの上で仰向けになる
- 左膝を立てる
- 右足を持ち上げ、くるぶしのやや上が左足の太ももに当たるように置く
- 左手を左すねの上、右手を両足の間から通して左手の上に置く
- 左足の裏を地面から浮かせ、組んだ両手を体にぐっと引き寄せる
- そのまま15秒間キープ
- 右足を左側に寄せ、すねの真ん中が左足の太ももに乗るようにする 8.そのまま15秒間キープ
- 左足も同様に行う
- 終了
骨盤の歪みを治すストレッチの目安は、1つめのポジションで15秒・2つめのポジションで15秒を左右1セットずつ。
お尻の筋肉が気持ちよく伸びているのを感じながら、ゆっくりと行いましょう。
【参考記事】骨盤周りを矯正できるストレッチメニューはこちら▽
3. 腰ねじりストレッチメニュー
腰を左右にねじることで、骨盤上の腰の筋肉をほぐすストレッチです。ゆるやかな動きながらも、ダイレクトに腰へと効かせることができます。
股関節や大殿筋が硬いわけではないのに、しつこい腰痛に悩まされているという方におすすめのストレッチです。また、寝る前の1分間でサクッとできる手軽さも魅力。
「夜はすぐに寝たいから、ストレッチにあまり時間が割けない」「長くストレッチをしていると寝落ちしてしまう」といった人にも最適ですよ。
トレーニングの正しいやり方
- ベッドまたはマットの上に腰かける
- 左膝を立てる
- 右足を持ち上げ、足首が左膝に当たるように置く
- そのまま上体を倒して寝転がる
- 両手は軽く開き、上半身をリラックスさせる
- 下半身だけ転がるように、足を左右に倒す
- (5)の動きを30秒間繰り返す
- 左右の足を反対にして、同じ動作を行う
- 終了
腰ねじりストレッチの目安は、左右30秒ずつ×1セット。無理のない範囲で、ゆっくりと腰を揺らしましょう。
【参考記事】腰回りの筋肉をほぐすストレッチめヒューはこちら▽
【参考記事】はこちら▽
4. 腰反り腰伸ばしストレッチ
ヨガのポーズにも似た、腰を反らせる動きと伸す動きを組み合わせたストレッチです。
腰を反る動きは腰痛予防の筋トレの役割を、伸ばす動きは背中からお尻にかけての筋肉を柔らかくほぐす役割を果たすため、腰痛の改善と予防を一度にできます。
腰はもちろん、肩や背中といった全身のあらゆる部位を大きく動かすので、コリがほぐれ血行が促進されるので体がスッキリとしますよ。
腰痛以外にも肩こりや運動不足による不調が出ている方は、ぜひ毎晩行ってみてくださいね。
トレーニングの正しいやり方
- ベッドやマットレスの上に、うつ伏せになって寝る
- 両手の平を胸の横に付け、肘は立てる
- 足は肩幅程度に開いておく
- 上体をゆっくりと起こし、腰を反る
- そのまま15秒間キープ
- お尻を上げ、後ろに引く
- 背中を丸めて肘を伸ばす
- そのまま15秒間キープ
- 残り2セットも行う
- 終了
腰反り腰伸ばしストレッチの目安は、各ポーズ15秒×3セット。より体をスッキリさせたい、運動不足を解消したい場合は、5セット程度行うと良いでしょう。
5. タオルを使った腰伸ばしストレッチ
長めのフェイスタオルを用意して、足に引っかけて伸ばすだけの簡単ストレッチ。
お尻から足にかけての幅広い筋肉を伸ばすメニューで、おしりの大殿筋をほぐすことができます。大臀筋がほぐされると、腰周りの血行が促進され筋肉のこりが緩和されるので、腰痛を改善してくれます。
ねじる・反るといった腰を大きく動かす必要がないので、腰のストレッチをすると痛みが走る人でも安心。
他のストレッチが痛くて上手くできない、下手に動かして腰痛が悪化するのが怖い、といった場合におすすめですよ。
トレーニングの正しいやり方
- ベッドに腰かける
- 右足の膝を伸ばし、前に出す
- 右足の裏にタオルを引っかけ、両手で持つ
- タオルを交差させる
- タオルを手前に引っ張り、足首を内側にひねるような形にする
- そのまま上体をゆっくり倒し、右足が伸びているのを感じる
- 右足をやや左側に倒す 8.そのまま30秒間キープ
- 左足も同様に行う
- 終了
タオルを使った腰伸ばしストレッチの目安は、左右30秒ずつ×1セット。痛みが出ない範囲で、ゆっくりと行いましょう。
6. タオルを敷いて寝るだけストレッチ
腰痛の意外な原因として考えられているのが、胸椎という胸辺りにある脊椎が硬くなっていること。
胸椎は首が前に出ていたり、巻き肩の姿勢が長時間続くと、硬くなりやすい部位です。胸椎は首や肩の頸椎や腰の腰椎にもつながっているので、胸椎が硬くなると肩や腰に疲労が溜まり、腰痛を引き起こしてしまいます。
こちらのストレッチは、そんな胸椎の硬さをほぐしてくれるメニュー。巻いたタオルを背中に当てるだけで、胸椎を伸ばすことができます。デスクワーク中心の生活をしている人や、猫背が気になる人におすすめです。
トレーニングの正しいやり方
- 新聞紙やトイレットペーパーの芯を、タオルで巻いて丸める
- 巻いたタオルを横向きにして、ベッドの上に置く
- タオルが胸の真下にくるように、仰向けに寝る
- 両足は軽く開き、膝を立てる
- 両手は頭を後ろから掴むように添える
- 頭を6回後ろに引っ張る
- そのまま10秒間キープ
- タオルの位置をやや上にずらし、(4)~(7)の動きを繰り返す
- 終了
タオルを敷いて寝るだけストレッチの目安は、10秒×2セット。手軽にできるストレッチなので、気長に毎日続けてくださいね。
寝ながら腰痛ストレッチの注意点|どこに気をつければいい?
立った状態で行うストレッチよりもハードルが低く、手軽にチャレンジできる寝ながらストレッチですが、効果をしっかりと出すためには注意しておきたいことがいくつかあります。
ここからは、寝ながらストレッチを行う際の注意点を5つご紹介します。ぜひ実際にストレッチに取り組む前にチェックしてください。
1. 反動をつけずにゆっくり行う
反動を付けてストレッチを行うと、自分の体の可動域を超える力が加わるため、筋肉や腱を痛めてしまう恐れがあります。腰痛を緩和させるためのストレッチで、腰痛を悪化させてしまったら元も子もありませんよね。
柔軟性がない人の場合、つい「もっとストレッチ効果を高めたい!」と反動を付けてストレッチをしてしまいがちですが、無理は禁物です。
1回ごと、1セットごとにしっかりと動きを止めて、ゆっくりストレッチを行いましょう。
2. 呼吸を止めない
呼吸が浅いと、体が活動モードになる自立神経の「交感神経」が優位になり、筋肉が硬くなります。反対に、深い呼吸では「副交感神経」が優位になるため、筋肉が緩んでリラックスします。
ストレッチ効果を高めるには、深い呼吸で筋肉を柔らかい状態に保つことが重要です。
ストレッチの最中、動きに集中していたりキツさを感じるとつい呼吸が止まってしまう場面があるかもしれませんが、常に深い呼吸を意識しておきましょう。
3. 左右のバランス良く行う
腰の右側が痛む場合、右側のストレッチを重点的にやった方が一見良いようにも思えますが、実は左右のどちらかに偏ったストレッチはあまりおすすめできません。
左右どちらかに偏ったストレッチは身体のバランスが崩れてしまう原因に。バランスが保てなくなることで、他の筋肉に負荷が集中してしまいます。
仮に腰の痛みが緩和されたとしても、バランスが保てなくなることで他の筋肉が痛み出してしまうことになったらストレッチの意味がないですよね。
必ず指定された秒数やセット数を守って、左右バランスよく筋肉を伸ばしていくようにしましょう。
4. 無理をしないでイタ気持ち良いくらいの力加減で行う
体が硬い人がストレッチをする際、思ったより体が動かず、お手本と同じ体勢を取れないことがあります。
そんなとき、力任せに無理やり筋肉を伸ばしすぎると、筋肉が傷付いて痛めてしまう可能性も。ストレッチは、自分の柔軟性に合わせた強度で行うことが重要です。
とはいえ、筋肉の伸びを全く感じないほどゆるくストレッチをしてしまうと、毎日継続していてもなかなか効果が表れません。「ちょっと痛いけど、気持ち良い」くらいの力加減を目安にすると、ストレッチの効果を実感できますよ。
5. 入浴後の血行が良い状態で行う
お風呂に入って体が温まると、血の巡りが良くなり、筋肉が柔らかくほぐれます。体の可動域が広がり、体への痛みや負担を最小限に。気持ちよく筋肉や関節を動かせます。
逆に、筋肉が最も硬くなるのは、朝起きた直後です。このタイミングでストレッチを行うと、思うように体が動かず筋肉を伸ばせないので、避けた方が無難です。
できるだけストレッチ効果を高めたいのであれば、ストレッチはお風呂から上がってすぐに体が温まっているときに行うのがベストタイミングだといえるでしょう。
ストレッチを寝る前の習慣にして腰痛改善しよう
デスクワークやスマートフォンの普及により、腰痛に悩む人が増えている現代。腰痛を緩和させるためには、腰だけではなく、お尻や股関節のストレッチを行うことが重要です。さらに、寝ながらできるストレッチであれば、日々の習慣化も簡単になります。
「腰が痛くてストレッチが上手くできない」という場合は、できるだけ腰そのものはねじらないような、動きの少ないストレッチからはじめてみてはいかがでしょうか。
今回ご紹介した6つの根ながらストレッチを参考に、寝る前の習慣として実践してくださいね。
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