メンテナンスの意味/使い方とは|簡単な例文&言い換えできる類語まで解説
メンテナンスの意味とは?
メンテナンスとは、「維持」や「保守」あるいは「点検」や「修理」などを意味する言葉です。
対象が正常な機能を維持できるように、定期的に作動確認をしたり、消耗部品の交換や潤滑油の注油をしたりなど、日常的な保全活動を指します。あるいは、故障がないかどうかを確認したり、故障している部分があれば部品を交換したりして、本来の機能を回復させる作業を指す場合もあります。
メンテナンスは「メンテ」という略語が使われることもあります。
メンテナンスの語源とは|どんな言葉から生まれた表現?
メンテナンスの原型である「maintain」は「main」と「tain」に分けられます。
「main」は英語としては「おもに」などの意味になりますが、ラテン語の「manus」を語源とする言葉で「手」という意味です。同様に「tain」はラテン語の「tenere」が語源で「所有する」という意味です。
このように「maitain」はラテン語を由来とする「手中に収める」という意味であり、「自分の管理下におく」というニュアンスになります。そこから転じて「保全・管理する」という意味が生じ、我々が考えるメンテナンスという意味をもつようになっています。
メンテナンスの正しい使い方|例文から使われ方を把握しよう!
ここでは、メンテナンスの正しい使い方を徹底解説。
メンテナンスは「維持・管理」や「修理する」という意味で使われることが多いですが、状況やシーンによってその意味は変わります。
続いてメンテナンスを用いた例文を6つ紹介しますので、実際の例文に触れるなかで、メンテナンスという言葉がどのようなシーンで使われるか、状況によってどのようにニュアンスが変わるのか、その使い方と感覚を身につけてください。
メンテナンスを用いた例文一覧
- メンテナンス中でエレベーターが使えないみたい
- 高い楽器ほどメンテナンス料も高くなる
- 身体のメンテナンスのために仕事を休んで人間ドックに行くことにした
- 車をメンテナンスに出してみたら、アクセルが軽くなった気がする
- トイレの水の流れが悪かったけど、業者にメンテナンスしてもらったらすっかり治った
- サーバーがメンテナンス作業してるみたいでログインできないから仕事にならない
メンテナンスの類語|同義語として使われる言い換え表現とは
ここからは、メンテナンスにはどんな類語があるのか、どういった場合には言い換えができるのかなどを紹介します。
それぞれの言葉がメンテナンスと一部意味が重なる部分をもち、それぞれを対比させることでメンテナンスという言葉の理解がいっそう深まりますよ。
メンテナンスの類語①「修理」
修理とは、壊れたものを修復して元の状態に戻す、元の機能を取り戻すようにする作業を指します。
「メンテナンス」にも「壊れたものを直す」という意味がありますから、この意味でメンテナンスという言葉が使われた場合はもちろん意味が重なり、言い換えが可能になります。しかし、修理には「壊れる前に悪くなりつつあるところがないか、消耗・摩耗している部品や滑りが悪くなっている部分がないか確かめる」という意味はありません。
「点検・保全する」という意味でメンテナンスという言葉が使われたなら、「修理」とは全く使い方が異なる言葉になります。
メンテナンスの類語②「点検」
点検は「悪くなりそうな部分がないかどうか確かめる」という作業です。
特に故障があるわけでもない「ボイラーのメンテナンス」といった場合なら、「メンテナンス」と「点検」は同じような使い方ができる言葉になります。
逆に、点検した結果、悪いところがみつかったとしても、その不具合に対処することまでは点検には含まれません。メンテナンスといった場合、故障に気づいてから対処することも含まれますし、部品の摩耗などに気づいたら部品交換などまで含まれる部分で、点検とメンテナンスとは違う言葉であり、言い換えができない言葉になります。
メンテナンスの類語③「保守」
保守とは、機械などが正常な機能を維持できるように手入れをすることを指します。
例えば商業施設のエレベーターでエレベーターのメンテナンスといった場合、摩耗した部品の交換や潤滑油の注油など、エレベーターが安全に本来の機能を果たせるようにする作業を指すでしょうから、「エレベーターメンテナンス」といった場合は「保守」と言い換えが可能でしょう。
ただし、保守はあくまで日常的、あるいは定期的な性能維持のための作業です。軽微な消耗部品の交換などを超えるような「修理」に該当するような作業は「保守」からは外れてしまいます。この点で「保守」と「メンテナンス」とは違う使い方がされる言葉です。
メンテナンスの類語④「オーバーホール」
オーバーホールとは、表面的な機能の確認などに留まらず、機械などを部品単位まで分解してそれぞれの消耗具合や不具合の有無を確認し、後に再組み立てを行って新品当時の性能を回復させる作業を指します。
「メンテナンス」は「オーバーホール」の意味で用いられることもあり、この場合は言い換えが可能になります。
ただし、例えば「メンテナンス済みのサックスです」といった場合、消耗部品を交換し、打痕の修復まで含む「オーバーホール」の意味のメンテナンスを施したのか、それとも「プレイヤーズコンディションであることを確認」する「点検」の類語としてのメンテナンスをしたのかは分かりません。
後者の場合、メンテナンスは「オーバーホール」とは違う意味の使い方をされています。
メンテナンスの類語⑤「保持」
保持とは保ちつづけることを意味します。
例文を挙げれば「稼働率95%以上を保持する」などのように使用し、望ましい状態を保つことを指します。対象の状態を万全の状態に保つことを目的とするという点では「メンテナンス」も「保持」も同様です。
ただし、機能不全の状態から、本来の機能を発揮できる状態に戻す場合には「保持する」という言葉は使えません。「保持する」といった場合は、あくまで望ましい状態を下回らないように調整をおこなうことを指し、より広い意味をもつ「メンテナンス」と同じ使い方ができるわけではありません。
メンテナンスの類語⑥「チューンアップ」
チューンアップ(tune-up)は、機械などに調整を加えて元々よりも高い性能を発揮できるようにする作業を指します。
例えば、車やバイクなどのエンジンに改造を加えて、新品当時よりも高い出力を得られるようにする作業がチューンアップと呼ばれます。
メンテナンスとチューンアップは、機械などの性能を現状よりも上げようという点では一致しています。しかし、メンテナンスは故障しているものを修理したり、新品当時の性能を回復させたりするためにおこなう作業であり、初期よりも高いレベルの性能を実現させようとするチューンアップとは別の作業です。
「メンテナンス」を使った英語表現|どう使えばいいの?
- Why are you doing maintenance?(なぜメンテナンスしてるのですか?)
- How much is the maintenance fee?(メンテナンス料金はいくらですか?)
- Unfortunately it's under maintenance(メンテナンス中だったよ、ツイてない)
- The elevator is under maintenance(エレベーターはメンテナンス中です)
- Could you please be patient until the maintenance job?(メンテナンスの仕事まで我慢していただいてもいいですか?)
「メンテナンス」だけではなく、言葉の意味は正しく使える大人に!
メンテナンスには様々な意味が含まれているため、多くの類語があります。
それぞれ意味が重なる部分もあれば重ならない部分もあるため、言い換えができる場合もあればできない場合もあります。話し相手が「メンテナンス」といった場合、どのレベルの「メンテナンス」を指しているのかを悟れなければなりません。
ここで解説した内容や例文を手がかりに、正しくコミュニケーションがとれるようにしてください。
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