"ご支援"の意味/使い方とは?類語&メールでの例文集|ビジネス敬語ガイド
「ご支援」の意味とは?
「ご支援」とは、「力を貸して助けること」を意味する「支援」の敬語表現です
文字通り「支える」という意味する「支」に、「手を差し伸べる」という意味を持つ「援」から成り立つ「支援」に、丁寧を表す接頭辞の「ご」を付けています。
丁寧語または尊敬語として使われ、相手に支援をお願いしたいときや相手からの「ご愛顧」「お引き立て」などに対して感謝の気持ちを表す際に使用する場合が多いです。
ビジネスにおいては上司や取引先など目上の人に対しても使える敬語表現ですが、傘下の会社など、立場が下の相手に対しても挨拶として使われることもあります。
ビジネス上での「ご支援」の正しい使い方
「ご支援」は、ビジネスシーンでは比較的よく使われる敬語表現で、口頭だけでなくメールなどの文書でもよく使用されます。
「ご支援」が使われる代表的なシーンは、何らかの形で支援してくれる取引先や株主などに対してお礼を述べるときや、上司や取引先・目上の人などに支援をお願いしたい場合がほとんどです。
また、取引先や顧客などにお詫びの文章を出す場合など、冒頭で日頃の支援に対してお礼を述べるような場合も「ご支援」を使う機会が多いといえるでしょう。
ビジネスシーンで使える「ご支援」を使った丁寧な例文
使い方① ご支援ご鞭撻
「ご鞭撻」とは「激励する」を表す「鞭撻」の敬語表現です。「ご支援」と組み合わせることで「支援して激励すること」を表します。例文のように、取引先に宛てるメールや文書の締めの言葉としての使い方が多いです。
ただし、目上の人であっても上司など社内の人に対してはあまり使わない言い回しといえます。したがって、「ご支援ご鞭撻」を使用するべき相手を見極めたうえで使うようにしましょう。
ご支援ご鞭撻の例文
- 本年もご支援ご鞭撻のほど何卒よろしくお願いいたします。
- 今後ともご支援ご鞭撻のほど心よりよろしくお願い申し上げます。
- 今後とも一層ご支援ご鞭撻賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
- まだまだ未熟ではございますが、より一層のご支援ご鞭撻のほど心よりお願い申し上げます。
【「例文」で使われる敬語】
・「よろしくお願いいたします」の使い方を例文付きで分かりやすく解説!
・「お願い申し上げます」の意味とは?|ビジネスシーンで使える例文まで解説します
使い方② ご支援ご協力
「ご協力」は「目的に向かい力をあわせること」の敬語表現。つまり「ご支援ご協力」とは、「目的に向かい力をあわせたり力を貸して助けたりすること」です。
相手に助けてもらう必要があるときのお願いや相手の助力に対し、感謝を述べる際に使われる言い回しと言えます。また、例文にもあるように金銭的な助力を求める場合にもよく使われる敬語表現です。
ご支援ご協力の例文
- 今大会の運営におきまして多大なご支援ご協力を賜り、誠にありがとうございました。
- 今後ともご支援ご協力のほどよろしくお願いいたします。
- 本年も倍旧のご支援ご協力を賜りますよう何卒お願い申し上げます。
- 今後とも変わらぬご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
使い方③ ご支援のほど
「ご支援のほど」とは、「支援していただけるよう」を意味する敬語表現で、ビジネスメールの締め言葉に定型句としてよく使われる言い回しの一つです。
主に目上の人に対しても使える表現ではありますが、上司など社内の人には日常的には使うことが少ない傾向にあります。
例文のように、どちらかというと取引先や顧客に対して使うことが多い敬語表現といえるでしょう。
ご支援のほどの例文
- 今後とも変わらぬご支援のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
- たびたび恐縮ではございますが、どうかご支援のほどよろしくお願いいたします。
- 大変お手数おかけしますが、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
- ご多忙かとは存じますがご支援のほどよろしくお願いいたします。
【「例文」で使われる敬語】
・「お手数おかけしますが」の使い方|取引先など目上の人に使える例文までご紹介!
使い方④ ご支援いただき
「ご支援いただき」は尊敬語である「ご支援」に「もらう」の謙譲語である「いただく」を付けることで、相手を持ち上げつつ自分がへりくだる敬語表現です。
「ご支援のほど」に比べてさらに丁寧な言い回しで、上司の中でも役職が高い人や取引先に感謝の気持ちを表すシーンで使うといいでしょう。相手が取引先の場合協力してもらった場合だけでなく、金銭的な援助へのお礼としても使われることも。例文を見ていきましょう。
ご支援いただきの例文
- いつもご支援いただき誠にありがとうございます。
- 今回のプロジェクトにおいてご支援いただきありがとうございました。
- 本イベントにご支援いただきましたこと、深くお礼申し上げます。
- 今後ともご支援いただきますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
使い方⑤ ご支援を賜り
「ご支援を賜り」は、尊敬語である「ご支援」に、「もらう」の謙譲語である「賜る」を付けた言い回しです。
「賜る」は元々天皇や皇族に対して使われていた敬語表現で、「くださる」よりも敬意が高いことから、上司よりは取引先などに使うことが多いあらたまった表現です。
下記の例文のように、取引先に対して送るビジネスメールの冒頭で定型句としても使われます。
ご支援を賜りの例文
- 今後ともどうかご支援を賜りますよう心よりお願い申し上げます。
- いつも多大なるご支援を賜り誠にありがとうございます。
- 〇〇社長よりご支援を賜りましたことをご報告申し上げます。
- この度は度重なるご支援を賜り誠にありがとうございます。心よりお礼申し上げます。
【参考記事】「賜る」の意味から正しい使い方までをまとめました▽
使い方⑥ ご支援ください
「ご支援ください」は、尊敬語である「ご支援」に「くれる」の尊敬語である「くださる」の命令形「ください」が付いた敬語表現です。
したがって、上司など目上の人に助けてもらう必要があるときに使用頻度が高い言い回しと言えるでしょう。ビジネスメールでもよく使われる言い回しなため、ぜひとも覚えておきたいフレーズです。
ご支援くださいの例文
- いつも弊社をご支援くださいまして誠にありがとうございます。
- どうか引き続きご支援くださいますようお願い申し上げます。
- 今後ともご支援くださいますよう心よりお願いいたします。
- 弊社チャリティー基金にご賛同いただける皆様、ご支援くださいますよう心よりお願い申し上げます。
使い方⑦ ご支援の賜物
「ご支援の賜物」とは、いい結果が出たときに取引先や上司など目上の人からの支援に対して感謝を述べる際に使われる敬語表現です。
「賜物」とは、「成果として授かったもの」という意味があります。「助けてもらうことでいい成果が挙げられた」という感謝の気持ちを目上の人に伝えたい場合に使える敬語表現です。どのような使い方をすればいいのか、例文を見ていきましょう。
ご支援の賜物の例文
- このような結果を残すことができたのも、ひとえに皆様のご支援の賜物でございます。
- 皆様の日頃のご支援の賜物と厚く御礼申し上げます。
- このような結果になったのも、ひとえに○○様のご支援の賜物と心より感謝しております。
- 無事5周年を迎えられましたのも、ひとえに皆様のご厚情とご支援の賜物と、深く感謝申し上げます。
【参考記事】「賜物」の意味やビジネスシーンで使える例文まで解説します▽
「ご支援」と言い換えできる類語一覧
ご支援の類語① ご愛顧
「ご支援」の類語である「ご愛顧」は、「目をかけられ、引き立ててもらうこと」を表す言い回しです。
使い方はメールやビジネス文書の冒頭に「平素はご愛顧いただきありがとうございます」などのように、定型文で用いられることが多いといえるでしょう。上司など社内の目上の人に対してはあまり使わず、取引先に対して比較的よく使われます。
【参考記事】「ご愛顧」の使い方ガイド。例文から類語まで分かりやすく解説します▽
ご支援の類語② おかげさまで
「ご支援」の類語である「おかげさまで」は、他人の親切や助力に対する感謝の気持ちを表す言い回しです。使う相手は目上の人に限らず、立場が下の相手に対しても使われます。
ビジネスにおいて口語・メールなどの文書どちらでもよく使われる言い回し。特に、身近な上司や取引先などよく助けてもらう相手に対しては率先して使うといいでしょう。
【参考記事】「おかげさまで」の正しい使い方を解説▽
ご支援の類語③ ご尽力
「ご支援」の類語である「ご尽力」とは、「精一杯力を尽くすこと」を意味する「尽力」に尊敬を表す接頭辞である「ご」を付けた言い回しです。
どちらも「手助けする」意味は共通していますが、どのような内容で協力してもらったかが「尽力」を使うべきシーンなのかどうかの判断基準になります。
「支援」の使い方がしばしば金銭的な援助の場合もあるのに対して、「尽力」は「手をかけて協力する」ことを表すからです。ビジネスメールや口頭でお礼を述べる場合に使われることが多い傾向にあります。
【参考記事】「ご尽力」は目上の人に使える?言い換えできる類語もご紹介▽
ご支援の類語④ お力添え
「ご支援」の類語である「お力添え」は「力を添えること」の敬語表現です。使い方は「尽力」と似ていますが、「精一杯の力を尽くす」意味を持つ「尽力」とは少し異なり、「手助けすること」に近いといえるでしょう。
ビジネスシーンでは、目上の人に対する手助けのお願いやお礼を述べる際に用いられる言い回し。よく使われるので覚えておきましょう。
【参考記事】「お力添え」の意味とは?例文まで解説▽
ご支援の類語⑤ ご贔屓
「ご贔屓(ひいき)」とは、「気に入った相手に目をかけて世話をする」という意味の「贔屓」に尊敬を表す接頭辞「ご」を付けた敬語表現です。
「ご愛顧」や「お引き立て」などと近い意味の言い回しなため、メールやビジネス文書などの冒頭で「長年ご贔屓を賜り誠にありがとうございます」というような使い方が多いといえるでしょう。
ご支援の類語⑥ ご助力
「ご助力」は「お力添え」と同じような使い方をする、「ご支援」の類語です。「手助けをすること」を意味する「助力」に尊敬を表す接頭辞である「ご」が付いています。
「お力添え」同様、目上の人に手助けをお願いしたり手助けのお礼を述べる場合によく使われる言い回しです。金銭的な援助に対してはあまり使用されません。ビジネスシーンでも使えるので、覚えておきましょう。
【参考記事】「ご助力」は目上の人に使える?言い換えできる類語もご紹介▽
ご支援の類語⑦ お引き立て
「お引き立て」とは、「引き立てる」の連用形「引き立て」に、尊敬を表す接頭辞「お」を付けた言い回しです。「引き立てる」とは、「特に目をかけて贔屓にする」ことを表します。
「お引き立ていただき」「お引き立てにあずかり」などのように、敬語である動詞と組み合わせて使うことが多いです。ビジネスメールや文書冒頭の挨拶文にもよく使われるので使いこなせるようにしておきましょう。
ご支援の類語⑧ ご指導
「ご指導」とは、「教え導くこと」を意味する「指導」に、尊敬を表す接頭辞「ご」を付けた言い回しです。
「ご支援」が「直接的な手助け」を意味するのに対して、「ご指導」は、「教え導くことで間接的な手助けを行うこと」を意味しています。
手助けすることは共通していますが、手助けの内容が直接的か間接的かの大きな違いがあるので、使い方が少し異なる点に注意しておきましょう。
ご支援の類語⑨ ご鞭撻
「ご鞭撻」とは、「ご支援」や「ご指導」とあわせて使われることが多い言い回しです。「鞭撻」には「強く励ますこと」「目上の人が指導すること」などの意味があります。
直接的な手助けは行わず、励ましたり指導したりすることで間接的な支援を行うことを意味する言葉です。目上の人への挨拶で特によく使われる、「ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします」という言い回しは使いこなせるようにしておくといいでしょう。
【参考記事】「ご鞭撻」の正しい使い方を例文付きで解説▽
ご支援の類語⑩ ご協力
「ご協力」は、「手助けする」という意味では「ご支援」と似ています。ただし、手助けの力の注ぎ方によって、どちらの言葉を使えばいいかが異なります。
「協力」は「ともに力をあわせる」という意味なのに対して、「ご支援」は「手助けする」という意味が強いからです。どの程度の手助けなのかを見極めたうえで、適切な言葉を選ぶようにしましょう。
【参考記事】「ご協力」の正しい使い方を解説します▽
「ご支援」の英語表現
- support(支えること(名詞)、援助する(動詞))
- assist(援助(名詞)、援助する(動詞))
- assistance(援助(形式ばった表現))
- aid(援助(名詞)、援助する(動詞)(いずれも形式ばった表現))
- help(手助け(名詞)、手助けする(動詞))
- back up(後援する)
「ご支援」に該当する英語表現は何種類かあります。
この中で、「assist」や「aid」は比較的形式ばった表現のため、「support」や「help」などの方がシチュエーションを選ばず使いやすいといえるでしょう。
他にも「back up」「support」両方を使った言い回しとして、「to back up something with support(支援する)」などもあります。
「ご支援」の意味や正しい使い方をきちんと理解しましょう!
「ご支援」などのビジネス敬語はビジネスを円滑に進めていくための重要なツールの一つです。
うまく使いこなせると、周りから一目置かれることも。Smartlogでは、「ご支援」以外の敬語の使い方もご紹介しています。使い方に迷ったときには是非チェックしてみてください。敬語をスマートに使いこなして信頼されるビジネスパーソンを目指しましょう!
【参考記事】「ご愁傷様」の意味から正しい使い方までをまとめました▽
【参考記事】「承知」の使い方を例文付きで分かりやすく解説!▽
【参考記事】「生憎」は目上の人に使える?言い換え可能な類語もご紹介▽
大切な人にシェアしよう。Enjoy Men’s Life!