股関節の効果的なストレッチ方法。体を柔らかくする簡単な柔軟体操メニュー
股関節ストレッチの効果|筋肉を柔らかくするメリットとは?
股関節ストレッチに取り組んでいく前に、まずは股関節を柔らかくすることで得られるメリット効果について勉強していきましょう。
- 怪我のリスクを下げられる
- 血行促進
- 姿勢が良くなる
- トレーニングの幅が広がる
- 睡眠の質が向上する
どんな人も、ただストレッチに取り組むだけでは長続きしません。モチベーションを維持するためにも、股関節ストレッチの効果をしっかりと把握しておいてください。
股関節ストレッチの効果① 怪我のリスクを下げられる
股関節ストレッチ最大のメリットとして上げたいのが、怪我のリスクを極限まで下げられる点です。股関節は体の中でも中央部にある大切な関節で、体を動かす時は常に股関節の踏ん張りや動きが主となっています。柔らかく柔軟な股関節に日頃からしておけば、万一の怪我や故障などの悪いケースを避けられる可能性が高くなるでしょう。
しかし、これは逆を返せば、弱った股関節は常に故障や怪我のリスクと隣り合わせになっているということになります。股関節が硬い状況になっていることは、それほどリスクのある問題だと認識しておきましょう。
股関節ストレッチの効果② 血行促進
股関節ストレッチに限らず、ストレッチなどの種目で期待できる効果の1つに血行促進が挙げられます。最近ではPC作業やデスクワークなどにより、体を動かす機会が少ない人も多く、中には1日中座り作業している人も。
体を常に同じ姿勢のまま、長時間維持することは体にとってあまり良くありません。お昼休憩やお風呂上がり、寝る前など、ちょっとした間に軽く体を伸ばして体中の血液を循環させてあげましょう。
股関節は上半身と下半身を繋ぐ役割を担っているため、毎日1分行うだけで下半身全体へ新しい血を送り出せますよ。
股関節ストレッチの効果③ 姿勢が良くなる
スマホ・パソコン時代の中で働く多くの方が、骨盤矯正や猫背改善などの姿勢について1つは悩みを抱えているはず。股関節ストレッチは、そんな姿勢を改善する効果も期待できます。
特に効果が期待できるのがO脚。O脚とは膝が外に開いてしまうことを指し、内転筋や股関節が大きく関わっているとされています。治るかどうかは個人差があリ、かかる時間も様々。それでも毎日続ければ、O脚改善の他にも体の歪みを解消するなど姿勢に関わるメリットを得られますよ。
股関節ストレッチの効果④ トレーニングの質が広がる
スクワットやデッドリフト、バイシクルクランチなどトレーニングでは、股関節はとにかくよく動かす関節になります。しかし、股関節が硬いまま、筋トレに取り組んでしまうと怪我のリスクはもちろんですが、鍛えたい筋肉への刺激も期待できません。
筋肥大がスムーズに行えない理由は、股関節の可動域が制限されてしまい、筋肉を十分に使い切れないから。
スムーズに筋肉を成長させるためには、関節の柔軟性も非常に重要ということを覚えておきましょう。
股関節ストレッチの効果⑤ 睡眠の質が向上する
【股関節ストレッチの効果②】で解説した血行促進と繋がる効果として、睡眠の質が上がるというのがあります。筆者も冷え性持ちで眠れない時期がありましたらが、トレーニングとストレッチの両立により、最近ではほとんど冷え性を感じないまでになりました。
ただ、睡眠の質に関しては正直なところ、個人差はあると思います。それでも改善する可能性もありますので、冷え性持ちで夜寝るのがきつい人や、最近よく眠れない方はぜひ一度ストレッチに取り組んでみることをおすすめします。
股関節周辺の効果的なストレッチ方法|筋肉を伸ばす簡単な柔軟体操メニュー10選
股関節に影響を与えている筋肉について勉強した後は、実際に取り組んでほしい股関節の効果的なストレッチメニューをご紹介します。
ストレッチのフォームからコツまでストレッチの正しい方法を学んでいきましょう。
股関節の効果的なストレッチ1. ニーアップ
腸腰筋から太ももの筋肉まで下半身全体の筋肉を伸ばせる簡単ストレッチメニュー。家で寝ながら取り組める種目になるため、お風呂上がりや寝る前などちょっとした時間に取り組んでみてください。
ストレッチの正しいやり方
- ストレッチマットやベッドなど柔らかいアイテムの上に仰向けで寝っ転がる
- 右足の膝を胸に近づける
- (2)の時、両手で右足の膝を支えましょう
- ゆっくりと右足の膝を胸に近づけていく
- 限界まで近づけたら20秒キープする
- 元に戻し、左足も同様に行う
- 終了
ニーアップストレッチの目安は、左右20秒ずつ。上半身はリラックスさせた状態で取り組みましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 股関節周辺の筋肉が伸びているのを感じながら取り組む
- 上半身は力を入れない
- 右足を抱えている時は、左足は伸ばす
- 慣れてきた男性は、直立したまま行う
ニーアップストレッチの効果を高めるコツは、右足を抱えている時は左足をしっかりと伸ばすということ。たったこれだけを意識するだけで腸腰筋&太ももの筋肉を効率よく伸ばせますよ。
【参考記事】寝ながら取り組める股関節ストレッチメニュー▽
股関節の効果的なストレッチ2. 腸腰筋&太もものストレッチ
股関節のインナーマッスル(腸腰筋)から太もも前部の筋肉を効果的に伸ばせるストレッチ種目。椅子2脚またはフラットベンチやベッドなど高さのあるアイテムがあればどこでも行える柔軟体操です。
ストレッチの正しい方法
- ベッドや椅子2脚など、高さのあるアイテムから50cmほど離れて立つ
- (1)の時、アイテムを左に見た状態で直立しましょう
- 左足をアイテムに寝かせるように置く
- 右足を少しずつ前に踏み出していく
- その後、ゆっくりと体を下に下げて、20秒キープ
- ゆっくりと元に戻し、右足も同様に行う
- 終了
腸腰筋&太もものストレッチの目安は、左右20秒ずつ。痛みを我慢して行わないようにしましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 無理に体を下げない
- 背中は丸めず、まっすぐをキープする
- 膝から腰までの高さのアイテムを選ぶ
- 体は左右に振らず、進行方向を向く
腸腰筋&太もものストレッチで大切なポイントは、背中はまっすぐキープさせた状態で取り組むということ。背中を後ろに反ってしまうと、腸腰筋を過度に刺激し、損傷させてしまうリスクがあります。適度にストレッチさせるために、背筋はまっすぐ伸ばした状態で取り組んでください。
【参考記事】太ももの効果的なストレッチ方法とは▽
股関節の効果的なストレッチ3. ひねりアキレス腱伸ばし
股関節周辺の筋肉だけでなく、ふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)まで伸ばせるお手軽簡単ストレッチメニュー。一般的なアキレス腱伸ばしに一工夫プラスするだけで腸腰筋も伸ばせる画期的な柔軟体操になりますよ。
ストレッチの正しい方法
- 壁や手すりなど体重を任せても安定するアイテムの左に立つ
- 右足を一歩前に踏み出し、アキレス腱伸ばしの形を作る
- (2)の時、背筋はまっすぐをキープしましょう
- 背中を伸ばしたまま、ゆっくりと右側に体を回転させる
- 股関節の筋肉が伸びているのを感じながら20秒キープ
- ゆっくりと戻し、左足も同様に行う
- 終了
ひねりアキレス腱伸ばしの目安は、左右20秒ずつ。体のバランスを保ちながら、じっくり筋肉を伸ばしていきましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 痛みの出ない範囲で体を回転させる
- 体の軸を意識しながら行う
- 背中はまっすぐ伸ばしたままストレッチする
- 回転させる時に膝の向きを変えない
ひねりアキレス腱伸ばしで大切なコツは、回転させる時に膝の向きを変えないということ。体を回転させたと同時に膝が外に回ってしまっては、股関節周辺の筋肉を効果的にほぐすことは難しいでしょう。少ない時間で効率良く伸ばすために、膝の向きは固定した状態で行ってください。
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股関節の効果的なストレッチ4. 股関節の最強ストレッチメニュー
腸腰筋を効果的に伸ばすストレッチ種目。椅子やベンチなどアイテムを全く必要としない柔軟体操になるため、誰でも手軽に取り組めます。自宅で時間のあるタイミングで行っていきましょう。
ストレッチの正しい方法
- ストレッチマットやカーペットなど柔らかいアイテムの上に足を伸ばした状態で座る
- 両足を開いて、膝を立てる
- 膝を体側に持ってくる
- 膝は動かさず上半身を前傾させる
- 股関節の筋肉が伸びているのを感じたら20秒キープ
- 体を起こし、もう一度取り組む
- 終了
股関節の最強ストレッチの目安は、20秒×2回。体は無理に倒しすぎず、適度な刺激なポイントで止めましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 背中はできるだけ伸ばしたまま前傾させる
- 足先と膝を軽く外側に向けて行う
- 無理に刺激しすぎない
- 反動をつけずにじっくり筋肉を伸ばす
股関節の最強ストレッチで大切なポイントは、反動をつけずにじっくり筋肉を伸ばしていくということ。ストレッチは基本的に反動をつけて行ってはいけません。20秒間筋肉を少しずつほぐしていくイメージで取り組んでください。
【参考記事】ダイエットに効果的なストレッチメニューとは▽
股関節の効果的なストレッチ5. ノーマルエクササイズ
股関節ストレッチの最もオーソドックスな種目、ノーマルエクササイズ。誰もが一度は取り組んだことのある柔軟体操ですが、正しいやり方を勉強したという方は少ないと思います。この機会に正しい方法とポイントを押さえておきましょう。
ストレッチの正しい方法
- ストレッチマットなどを敷いた上に座る
- 両足の裏をくっつける
- 足のかかとはつけたまま、かかとを自分側に引き寄せる
- その後、膝をゆっくりと下げていく
- 限界まで下げたら20秒キープ
- ゆっくりと元に戻し、再度取り組む
- 終了
ノーマルエクササイズの目安は、20秒×2回。短い時間で股関節を伸ばしたい方は3秒ストレッチを5回取り組んでいきましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 膝まで床についた方は、体を軽く前傾させる
- 背中を丸めない
- 筋肉をじっくり伸ばす
- リラックスした状態で行う
ノーマルエクササイズで気をつけてほしいポイントは、悪ふざけで膝を押しすぎたりしないということ。ストレッチは、痛みを我慢して取り組むトレーニングではなく、じわじわ筋肉を刺激していくメニューです。無理に取り組んだところで筋肉は伸びませんし、怪我に繋がる可能性もあります。遊び半分で取り組むことは絶対にやめておきましょう。
股関節の効果的なストレッチ6. 片足前屈
誰でも手軽に取り組める股関節ストレッチメニュー、片足前屈。両足を伸ばした形で行う前屈では刺激できない筋肉をほぐせる柔軟体操になるため、両足前屈と併用して取り組んでみるのも良いでしょう。
ストレッチの正しい方法
- ストレッチマットなどを敷いた上にあぐらをかいて座る
- 右足を右斜めに伸ばす
- (2)の時、左足の裏を右足の付け根につけましょう
- 両手を右足の太もも置き、ゆっくりと体を倒す
- 限界まで伸ばしたら20秒キープ
- ゆっくりと元に戻し、左足も同様に行う
- 終了
片足前屈の目安は、左右20秒ずつ。短い時間でストレッチしたいという方は、3秒キープを3回取り組んでいきましょう
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 体を前に倒す時は頭を倒すのではなく、腰から押し込むイメージで
- 伸ばしている足の膝は曲げない
- 筋肉痛や痛めている時に取り組まない
- リラックスした状態で行う
片足前屈で大切なポイントは、伸ばしている膝の足は曲げないということ。足が曲がってしまっては、太もも裏(ハムストリング)などを同時にストレッチさせられず、非効率なストレッチになります。時間を有効活用できるよう、正しいストレッチ方法で取り組んでいきましょう。
股関節の効果的なストレッチ7. 股関節の外旋筋ストレッチ
股関節を外旋させる時に必要な筋肉をストレッチできる種目。股関節の内転や屈曲など著名な動作を支える筋肉だけ伸ばしてはいけません。漏れがないよう、股関節に関わる筋肉全てをバランスよくほぐしていきましょう。
ストレッチの正しい方法
- ストレッチマットなどを敷いた上にあぐらをかいて座る
- 右足の膝を立てる
- 膝を立てたまま、右足を左足の太もも側に回す
- 体を右側にひねる
- お尻近くに筋肉が伸びているのを感じながら20秒キープ
- ゆっくりと元に戻し、左足も同様に取り組む
- 終了
股関節の外旋筋ストレッチの目安は、左右20秒ずつ。滅多にストレッチしない筋肉だからこそ、丁寧に伸ばしていきましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 膝を立てた足側のお尻を上げない
- 筋肉が伸びているのを感じながら行う
- 膝をできるだけ胸に引きつける
- 頭までひねっていく
股関節の外旋筋ストレッチで効果を高めるコツは、胸をできるだけ胸に引きつけるということ。膝をただ外に回すのではなく、腕でしっかりとホールドさせた状態を作りましょう。そしてゆっくりと胸側に寄せることで効率良く外旋筋を刺激できますよ。
股関節の効果的なストレッチ8. 肩入れストレッチ
股関節・腰・背中など幅広い筋肉を伸ばせるストレッチメニュー。股関節の筋肉から僧帽筋や広背筋といったアウターマッスルまで刺激できる効果的な柔軟体操になります。
ストレッチの正しい方法
- 膝の高さよりも低めの椅子を用意する
- 椅子に軽く座り、足を大きく開きます
- 両手を膝の上に置き、足と同様に開いた形を作る
- 上半身を軽く前に倒して20秒キープ
- その後、右肩を中に入れ、同じく20秒取り組む
- 最後に左肩を入れ、20秒間キープする
- 終了
肩入れストレッチの目安は、20秒×20秒×20秒。時間をかけながら股関節の筋肉を刺激していきましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 両手は膝の上に固定する
- 上半身は頭が膝よりも前に出る位まで倒す
- 肩をしっかりと中に入れる
- 腰は動かさない
肩入れストレッチで大切なポイントは、肩をしっかりと中に入れて筋肉を伸ばすということ。中途半端に入れるだけでは筋肉を効果的に伸ばすことができず、無駄になってしまうことになりかねません。正しく、そして効果的に筋肉をほぐしてあげましょう。
【参考記事】広背筋の効果的なストレッチ方法とは▽
股関節の効果的なストレッチ9. レッグランジ風ストレッチ
大腿四頭筋を刺激できる筋トレ種目「レッグランジ」と似た動きで取り組むストレッチメニュー。太もも・腸腰筋を効果的にほぐせるストレッチですので、隙間時間に取り組んでいきましょう。
ストレッチの正しい方法
- 拳1つ分ほど足を開いて立つ
- 左足を大きく前に出す
- (2)の時、背中は丸めずに伸ばしましょう
- 腰をゆっくりと落とし、右足の膝を曲げる
- (4)の時、膝が床にぶつからないようタオルやクッションなどを敷きましょう
- 限界まで下げたら20秒キープする
- 元に戻し、左足も同様に行う
- 終了
レッグランジ風ストレッチの目安は、左右20秒ずつ。股関節付近の筋肉が刺激されているのを感じながら20秒キープしていきましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- タオルやクッションなどを敷いた上に膝があるようにする
- 体の軸を意識して行う
- 背中は丸めずに伸ばす
- 軽く胸を張る
レッグランジ風ストレッチで大切なポイントは、体の軸を感じながら柔軟体操に取り組むということ。左右に振られたりしないよう、中央の芯を保つようにストレッチしていきましょう。
【参考記事】腰の効果的なストレッチ方法とは▽
股関節の効果的なストレッチ10. ツイストストレッチ
家で寝ながらできる簡単股関節ストレッチメニュー。腹直筋や腹横筋といった、お腹の筋肉まで伸ばせる柔軟体操です。筋トレや有酸素運動に取り組む前のルーティンとして取り入れても良いでしょう。
ストレッチの正しい方法
- ストレッチマットなどを敷いた上に仰向けで寝っ転がる
- 両手を体と垂直になるよう横に広げる
- 膝をくっつけたまま、立てる
- 膝を曲げた状態で右にゆっくり倒していく
- 限界まで倒したら20秒キープ
- 元に戻して左側に倒す
- この動作を残り1回ずつ行う
ツイストストレッチの目安は、左右20秒ずつ×2回。両肩は床から離れないようにしましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- ストレッチマットなど柔らかいアイテムの上で行う
- 上半身は固定して下半身だけを左右に振る
- お腹・腰・背中の筋肉への刺激を感じながらストレッチする
ツイストストレッチで大切なポイントは、上半身をしっかりと固定してストレッチするということ。肩が床から離れてしまったり、胸の向きが足と同じ動きをしてしまっては効果的にストレッチしたと言えないでしょう。両手で上半身を固定させながら、膝を左右に振って刺激してください。
【要注意】股関節のストレッチでやってはいけないことは?
股関節ストレッチの注意点① 痛みがある時にストレッチしてはいけない!
股関節のストレッチをする際に股周りに痛みがある場合は、ストレッチは基本的にNG。痛みのある場合、筋か筋肉が炎症を起こしている場合が多いです。痛みを我慢してストレットをすることで、炎症している部分を無理に伸ばしたりしてしまうと、さらに炎症をひどくしてしまう可能性が高くなります。
痛みが引くまではストレッチは基本的には行わない事が、怪我などの防止に繋がります。またストレッチや筋肉痛が原因の痛みの場合は、数日間は痛い状態が続く事もありますが、3日間以上続く場合は一度診察をしてもらった方が、適切な処置により回復も早まります。
【参考記事】股関節の痛みを軽減したい人は、この記事をしっかりと読もう▽
股関節ストレッチの注意点② 痛いのを我慢してストレッチするのはNG。
股関節のストレッチをする方に多いのが、痛みを感じるまでストレッチをしてしまう事。痛気持ちいいくらいであればOKですが、股関節を柔らかくするために無理やり伸ばすのはNG。
ストレッチしすぎは、筋を痛めて思わぬ怪我に繋がってしまいます。もし股関節を柔らかくしたいなら、時間をかけて徐々に柔らかくしていきましょう。特に体の硬い人は、頑張って伸ばそうとして痛みを我慢してしまいがちですので、気を付けてくださいね。
ストレッチしている筋の炎症は、筋肉痛に比べても治りにくく日常生活に支障が出てしまう場合もあります。やりすぎないように気を付けながら取り組めば、ストレッチによるメリットもきちんと得る事が出来ますよ。
股関節ストレッチの注意点③ 反動をつけたバウンドストレッチはダメ。
反動をつけて一瞬だけ無理やり限界以上に伸ばすようなストレッチはNG。理由は、一瞬だけ反動を使って伸ばしても効果が薄い事と、怪我のリスクが高まるからです。股関節の筋は、継続的に伸ばしていく事で柔らかくなっていきます。
一瞬だけ伸ばすストレッチを繰り返しても柔らかくはなりません。痛気持ちいい所まで伸ばして30秒キープをするなど、時間をかけて伸ばしていく方法が最も理にかなっています。また、反動をつけて勢いで伸ばしてしまうので、やりすぎた場合は筋を痛めたり、怪我をする可能性も大きいです。
無理やり限界以上伸ばすようなストレッチはこのようにメリットがなくデメリットが多いので、絶対に避けてくださいね。
股関節ストレッチの効果を高める便利グッズとは?
おすすめのグッズ1. バランスボール
股関節のストレット効果を高める為に、ストレッチ用のアイテムを使うという方法があります。バランスボールは骨盤の位置を整え、股関節を無理なく柔らかくしてくれます。慣れてくればTVを見ながらなどの”ながら”で気軽にできるので、継続的にストレッチをしたい方には、おすすめです。
今回ご紹介するストレッチボールは、耐久性が強く、ゴム臭さの無い素材で作られています。また、体幹を鍛えたりすることもできるので、ストレッチだけでなく筋トレなどにも活用でき、活用の幅が広いのも魅力的。
ストレッチしすぎによるリスクもある程度軽減されるので、ストレッチや筋トレの初心者には特におすすめです。
Amazonで詳細を見るおすすめのグッズ2. ストレッチチューブ
股関節ストレッチを効率よくサポートしてくれるのが、ストレッチチューブです。様々な種類のストレッチチューブがありますが、今回ご紹介するのは、脚のストレッチに特化したアイテム。
強度の違う4本のチューブがあり、自分に合ったレベルのチューブでストレッチをすることができます。両脚でチューブを伸ばす事で股関節をほぐし、脚の筋肉も同時に鍛えられますよ。使い方によってヒップアップや上半身のストレッチをする際にも活躍してくれる万能性も高いアイテム。
天然ゴムを使用しているので、伸ばしすぎによるゴムの劣化リスクも少ないです。但しストレッチのやりすぎと、痛いと感じる強度のチューブは使用しないように注意してくださいね。
Amazonで詳細を見るおすすめのグッズ3. ストレッチマット
ストレッチの効果を上げるわけではありませんが、ストレッチを手助けしてくれるアイテムもあります。
ストレッチマットは、脚を使う股関節ストレッチによる転倒や床から滑ってしまうリスクを軽減してくれます。また、膝を床に付くストレッチをしても膝を痛めたりすることが無くなりますよ。
今回ご紹介するストレッチマットは、厚さ10㎜でクッション性にも優れたアイテム。滑り止め加工が施してあるのはもちろん、そのまま丸めて持ち運べる仕様となっています。わざわざマット用のケースに入れる手間も必要ない無駄のない作りは、中々時間の取れない忙しいビジネスマンにおすすめです。
Amazonで詳細を見る股関節の動きに関係する筋肉|ストレッチで伸ばすべき部位とは?
ただ、股関節のストレッチ方法を勉強するだけではどこの何ていう筋肉が刺激されているか分からない人も多いでしょう。
まずはそんなストレッチ初心者に向けて股関節に影響を与えている筋肉たちを解説していきます。
1. お尻の筋肉
股関節の動作に高い重要度を誇るお尻の筋肉。お尻には、大臀筋・中臀筋・小臀筋といった3種類の筋肉があり、各部位がそれぞれ影響を与えています。中でも大臀筋の重要度は高く、股関節の屈曲には大臀筋の力は大切です。小臀筋は基本的にメインで働くことはなく、中臀筋の補佐として活躍します。
お尻の筋肉は、主に股関節を屈曲させる動作(膝を上げる動き)、伸展させる動作(足を体よりも後ろに下げる動き)、外旋させる動作(膝を外に広げる動き)をサポートしています。
【参考記事一覧】
・固いおしりの筋肉も手軽にほぐせる!効果的なストレッチって?
2. 腸腰筋(股関節のインナーマッスル)
腸腰筋は「股関節のインナーマッスル」とも呼ばれ、肋骨突起から大腿骨にかけてまたがる重要筋肉になります。腸腰筋は「大腰筋」「腸骨筋」「小腰筋」の3種類から構成されている筋肉部位です。大腰筋はぽっこりお腹や猫背とも深く関わるとされている筋肉なため、毎日でもケアすべき部位ですよ。
腸腰筋は、主に股関節を屈曲させる動作(膝を上げる動き)、股関節を伸展させる動作(足を体よりも後ろに下げる動き)を担当します。メインとまでは行きませんが、外旋・内旋にも影響を与えているため、腸腰筋の損傷は股関節動作にマイナスな効果をもたらすと言っても良いでしょう。
【参考記事一覧】
・簡単に股関節の筋肉をほぐせる効果的なストレッチメニューを厳選
・腸腰筋を鍛えるメリットとは?簡単なトレーニングを集めました
3. ハムストリング(太もも裏の筋肉)
ハムストリングは、太もも裏にある筋肉群になります。腸腰筋と同様に、ハムストリングも「大腿二頭筋」「半腱様筋」「半膜様筋」といった3種類の筋肉から構成されている筋肉です。ハムストリングの特徴は何と言っても、全て二関節筋で構成されているということ。二関節筋とは、2つの関節にまたがる形になっている筋肉のことを指し、ハムストリングの筋肉は全て股関節と膝関節を結んだ筋肉です。そのため、股関節だけでなく、膝関節の動きにも影響を与えます。
ハムストリングは、主に膝関節を伸展させる動作(足を伸ばす動き)、股関節を屈曲させる動作(膝を上げる動き)で働きます。他にも股関節の内転や内旋、外旋などありとあらゆる動きに影響を与えています。
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4. 大腿四頭筋(太もも表の筋肉)
大腿四頭筋は太もも前部にある筋肉で、4つの筋肉を合わせた筋肉群になります。大腿四頭筋に含まれている筋肉「大腿直筋」「内側広筋」「外側広筋」「中間広筋」は、そのほとんどが膝関節にのみ影響を与えますが、唯一大腿直筋だけは股関節と膝関節の動きにも関与します。これはハムストリングの筋肉と同じで大腿直筋が二関節筋だからです。
大腿四頭筋は、主に膝関節を伸展させる動作(足をまっすぐ伸ばす動き)を担当しています。大腿直筋のみは股関節の屈曲にも影響を与えています。
【参考記事一覧】
・太もも前の筋肉を伸ばせる効果的なストレッチメニューをまとめてみました
5. 内転筋群(内太ももの筋肉)
内転筋群は、内太ももにある筋肉で大腿四頭筋・ハムストリングなどと同じで複数の筋肉から構成されています。内転筋群は「大内転筋」「長内転筋」「短内転筋」「薄筋」「恥骨筋」の5種類から成り立っている筋肉です。
内転筋群の役割は名前から分かる通り、股関節を内転させる動作(足を内側に寄せる動き)を担当しています。筋肉によって、内旋や伸展にも関与していますが、ベースとなる働きは内転動作ですので、内転に関わっているということを覚えておくと良いでしょう。
股関節ストレッチで柔らかい体を手に入れて。
股関節に影響を及ぼす筋肉から効果的なストレッチメニューまで解説していきました。足と体幹を結ぶ大切な関節だからこそ、定期的にメンテナンスしてあげることが大切です。ストレッチの頻度は毎日でも問題ありません。ちょっとした空いた時間に1分取り組んでみてください。意識的に毎日続ければ自然と体にも変化が出てくるでしょう。
【参考記事】全身のストレッチメニューを徹底解説します▽
【参考記事】僧帽筋の効果的なストレッチ方法をご紹介▽
【参考記事】足首の効果的なストレッチ方法を解説▽
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