太もものストレッチ方法。脚痩せダイエットに効果的な柔軟体操とは?
人間の体は、上半身と下半身で同じ筋肉量ではなく、下半身の方が圧倒的に多いと言われています。中でも体全体のバランスを維持する部位「太もも」には、大きな筋肉が集まっているため、ケアにしっかりと時間をかけなければなりません。
そこで今回は、太もも表・太もも裏、内外太ももを効果的に伸ばせるストレッチ方法をご紹介します。
柔軟体操を勉強する前に、まずは伸ばすべき太ももの筋肉について学んでいきましょう。
太ももストレッチで伸ばすべき筋肉とは?
『太ももにある筋肉を何個言えますか?』という問いに対して、5個以上の筋肉を出せる方はほとんどいないと思います。ストレッチを行う上でどの筋肉がどこにあり、どんな役割を担っているかは知っておくべき情報といえるでしょう。ここでは太ももを構成する重要部位について解説していきます。
太ももにある筋肉1. 大腿四頭筋
大腿四頭筋(だいたいしとうきん)は、太もも前部を形成する筋肉群です。
【大腿直筋・中間広筋・外側広筋・内側広筋】4つの筋肉をまとめた総称のことを指し、筋肉群を含んだ筋肉体積ランキングでは堂々の第1位。鍛えれば鍛えるほど基礎代謝が向上するとして、「ウォーキングダイエット」や「縄跳びダイエット」といった有酸素運動ダイエットでも注目されています。
大腿四頭筋は、主に膝関節を伸展させる動作(膝を伸ばす動き)、股関節を屈曲させる動作(足を上げる動き)をサポートしています。大腿四頭筋のどれかが損傷してしまうと膝を上手く伸ばせなくなる可能性があるほど、膝関節の伸展には重要な筋肉です。
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太ももにある筋肉2. ハムストリング
ハムストリングは、大腿四頭筋とは逆に太もも裏にある筋肉です。
大腿四頭筋と同様に複数の筋肉から構成された筋肉群で、【大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋】3種類の筋肉を合わせてハムストリングと呼びます。ハムストリングは大腿四頭筋ほど体積が大きいわけではありませんが、それでも筋肉の中ではランキングTOP5には入るほどの大きさを誇っています。
ハムストリングは、主に膝関節を屈曲させる動作(膝を曲げる動き)、股関節を伸展させる動作(足を体よりも後ろに下げる動き)を担当しています。3つの筋肉は全て二関節筋(2つの関節に繋がる筋肉)なため、膝関節・股関節どちらにも大きな影響を与えるというのが特徴です。
【参考記事】ハムストリングの効果的なストレッチ方法とは▽
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太ももにある筋肉3. 内転筋群
内転筋(ないてんきん)は、太ももの内側にある筋肉です。
内転筋群という名前からも分かる通り、内転筋群も複数の筋肉から構成されている筋肉になります。【大内転筋・長内転筋・短内転筋・恥骨筋・薄筋】といった5種類の筋肉をまとめて内転筋群と呼びます。
内転筋群は、主に股関節を内転させる動作(太ももを内側に閉じる動き)、股関節を伸展させる動作(足を体よりも下げる動き)、股関節を内旋させる動作(膝を内側に向ける動き)で貢献しています。大臀筋と協力して股関節の内転動作を支える重要な筋肉ですよ。
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太ももにある筋肉4. 外転筋など
太ももには、今まで紹介した3つの筋肉群の他にも、大腿筋膜張筋や縫工筋といった筋肉が存在しています。
大腿筋膜張筋は太ももの外側にある筋肉で、主に股関節を外転させる動作(足を外に開く動き)を担当しています。縫工筋は股関節から膝関節にまたがる二関節筋で、股関節の屈曲・外旋など様々な動きを支える補助筋肉として働きます。
太もものストレッチメニュー|太もも痩せにも効果的なダイエット体操7選
太ももの筋肉について勉強した後は、実際にオフィス・自宅で取り組める効果的なストレッチメニューをご紹介します。
誰でも行える柔軟体操のみを解説しますので、この機会にマスターしましょう。
太もものストレッチ1. 寝ながら出来るストレッチ①
太もも前部(大腿四頭筋)をメインに伸ばせるストレッチメニュー。マットやカーペットなどに寝っ転がった状態で取り組めるため、家で時間が余った時などにおすすめの柔軟体操です。
ストレッチの正しい方法
- ストレッチマットを敷いた上にうつ伏せで寝っ転がる
- (1)の時、枕やクッションなどを太ももの下に敷きましょう
- 顔は横向きにします
- 右足の膝を曲げて、かかとをお尻に近づけます
- 足首を右手で持ち、ゆっくり下げる
- 太ももの前が伸びているなと感じたら止めて、20秒間キープする
- 元に戻し、左足も同様に取り組む
- 残り1回ずつ行う
- 終了
寝ながら出来るストレッチ①の目安は、左右20秒 × 2回。呼吸を安定させてゆっくりと取り組んでいきましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 20秒間しっかりと前太ももの筋肉を伸ばす
- 慣れてきたら、逆の手で足首を掴む
- 痛みが出るまで足を引き付けない
- 太ももは床から離さない
寝ながら出来るストレッチ①で大切なポイントは、太ももは床から離さないということ。ふくらはぎと一緒に太ももを持ち上げてしまうと、前太ももへの刺激が弱まってしまいます。効率よく伸ばすために、膝から下部分だけを持ち上げましょう。
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太もものストレッチ2. 寝ながら出来るストレッチ②
内太もも(内転筋群)を効果的に伸ばせるストレッチ方法。最初にご紹介したメニューと同じく、寝ながら取り組めるのが魅力的なストレッチです。寝ながら出来るストレッチ①の後に行ってみてください。
ストレッチの正しい方法
- ストレッチマットなどを敷いた上に仰向けで寝っ転がる
- 右足の膝を曲げて、足裏を左足の膝に当てる
- (2)の時、膝向きは体の向きと垂直にしましょう
- 右膝を出来るだけ床に近づける
- 同じ姿勢を20秒間キープする
- ゆっくりと元に戻し、逆足も同様に行う
- 残り1回ずつ取り組む
- 終了
寝ながら出来るストレッチ②の目安は、左右20秒ずつ × 2回。腰部分が上がってしまわないよう注意してください。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 20秒間しっかりと内太ももの筋肉を伸ばす
- 腰を上げない
- 慣れてきたら足裏を股関節の方に近づける
- 上半身はリラックスさせる
寝ながら出来るストレッチ②の効果を高めるコツは、少しずつ足裏の位置を股関節側に近づけるということ。膝が床につかない方は無理せず、まずは床につけることから始めましょう。
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太もものストレッチ3. 寝ながら出来るストレッチ③
太もも裏(ハムストリング)と腰の筋肉を伸ばせるストレッチメニュー。筋トレ種目『ニーレイズ』を柔軟体操風にアレンジしたストレッチですので、誰でも無理なく取り組めますよ。
ストレッチの正しい方法
- ストレッチマットを敷いた上に仰向けで寝る
- 両足の膝を曲げて、胸の方に近づける
- (2)の時、両手で両足の膝を抱え、固定しましょう
- ゆっくりと胸に引きつける
- 限界まで引きつけたら20秒キープ
- ゆっくりと戻す
- この動作を残り2回行う
- 終了
寝ながら出来るストレッチ③の目安は、20秒 × 3回。太もも裏の筋肉が伸びているのを感じながら行ってください。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 痛みの出ない範囲で膝を引きつける
- 両手を使って行う
- 足は真っ直ぐ胸に引く
- 顔は上を向ける
寝ながら出来るストレッチ③で大切なポイントは、両膝をまっすぐ引きつけるということ。左右にブレてしまうと太もも裏に届く刺激も逃げてしまいます。正しいフォームで腰と太もも裏の筋肉を伸ばしていきましょう。
【参考記事】腰のストレッチ方法とは▽
太もものストレッチ4. 立って出来るストレッチ
椅子や手すりなど安定したアイテムを使ったストレッチ種目。太ももの外側部分(大腿筋膜張筋など)を刺激できる数少ない柔軟体操ですので、太もも全体を伸ばすためにも取り組むことをおすすめします。
ストレッチの正しい方法
- 膝の高さほどの椅子を用意して、椅子の右側に立つ
- 椅子に手を当てて、膝を曲げる
- 左足を半歩引き、右側に滑らせていく
- (3)の時、少しずつ膝を曲げていきましょう
- 限界まで伸ばしたら20秒キープする
- ゆっくりと元に戻し、逆の足も同様に行う
- 終了
立って出来るストレッチの目安は、左右20秒ずつ。太もも外側への刺激を感じながら20秒数えていきましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 痛みの出ない範囲で足を滑らせる
- 足は真横に移動させる
- 安定するアイテムで体を支える
- 体は真下に下げない
立って出来るストレッチで大切なポイントは、足は真横に移動させるということ。ストレッチ初心者はどうしても、後ろに下げてしまいがちですので、特に注意してください。
太もものストレッチ5. 地面に座って行うストレッチ
内太ももの筋肉を伸ばせるストレッチメニュー。器具なしで取り組めるため、お風呂後や筋トレ前など筋肉をケアしたいなという時、いつでも行えますよ。正しいやり方とコツを押さえていきましょう。
ストレッチの正しい方法
- マットやベッドなど柔らかい生地の上にあぐらをかいて座る
- 右足だけを横に伸ばす
- (2)の時、体は前傾にならないよう注意しましょう
- 体を左側にひねっていく
- 内太ももが伸びているのを感じながら20秒キープする
- ゆっくりと元に戻し、逆足も行う
- 残り1回ずつ取り組む
- 終了
地面に座って行うストレッチの目安は、左右20秒ずつ × 2回。ストレッチマットの上で行えば、フォームを安定させやすくなりますよ。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 痛みの出ない範囲で体をひねっていく
- 足は前ではなく、真横に伸ばす
- 体をひねった時に足先は横に倒す
- 軽く体を前傾させる
地面に座って行うストレッチで大切なポイントは、体をひねった時に足先を横に倒すということ。足先を上に向けたままだと、内太ももの筋肉を効果的に伸ばせません。しっかりとほぐせるように足先の向きにもこだわりましょう。
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太もものストレッチ6. お尻&太もも裏のストレッチ
お尻の筋肉(大臀筋)と太もも裏の筋肉を伸ばせるストレッチメニュー。椅子に座った状態で行う柔軟体操になるため、オフィスで仕事中の男性でも無理なく取り組めますよ。PC作業で固まってしまった筋肉をほぐしていきましょう。
ストレッチの正しい方法
- 椅子にしっかりと座る
- (1)の時、足を肩幅分ほど開きましょう
- 右足を持ち上げ、ふくらはぎを左足の太ももに乗せる
- 右手を右足の膝に乗せ、体重をゆっくりと前にかけていく
- 痛みが出ない限界まで倒し、20秒キープ
- ゆっくりと戻し、左足も同様に取り組む
- 残り1回ずつ行う
- 終了
お尻&太もも裏のストレッチの目安は、左右20秒ずつ × 2回。手だけで膝を押すのではなく、上半身を前に倒していきましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 軽く膝を押しながら体を前に倒す
- 痛みが出ない範囲で押していく
- バウンドさせない
- 20秒しっかりと筋肉を伸ばす
お尻&太もも裏のストレッチで注意してほしいのが、バウンドさせて筋肉を伸ばさないということ。
ストレッチは基本的に筋肉を伸ばした姿勢を20秒~30秒ほどキープする種目です。バウンドさせてしまうと不意の動きに筋肉が耐えられず、損傷してしまう恐れがあります。ストレッチの中にはバウンドさせる種目もありますが、基本的には止めることが重要と覚えておきましょう。
【参考記事】お尻のストレッチ方法とは▽
太もものストレッチ7. 股関節&太もものストレッチ
太ももの筋肉と股関節の筋肉(大腰筋や腸骨筋など)を伸ばせるストレッチ種目。膝ほどの高さを持った椅子などがあればどこでも取り組める柔軟体操になります。気になった方はやり方から注意点まで把握していって。
ストレッチの正しい方法
- 膝ほどの高さのアイテムを用意する
- アイテムよりも1mほど後ろに立つ
- 右足をアイテムに乗せる
- (3)の時、かかとまでしっかりと乗せましょう
- ゆっくりと膝を曲げていき、体を前に倒していく
- 後ろ足のかかとが床から離れないギリギリまで倒したら20秒キープ
- 元に戻して、左足も同様に行う
- 終了
股関節&太もものストレッチの目安は、左右20秒ずつ。股関節付近の筋肉が刺激されているか感じながら姿勢をキープしましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 膝を曲げながら軽く前に体重をかける
- 背中は丸めず、まっすぐを維持する
- 股関節が痛いときは行わない
- しっかりと筋肉を伸ばす
股関節ストレッチを取り組む上で大切なのが、痛みが出ている時にストレッチを行わないこと。ストレッチは痛みを軽減する種目ではなく、筋肉をほぐすトレーニングです。時として逆効果をもたらしてしまう恐れがあるため、痛みを抱えている時は病院で診察してもらいましょう。
【参考記事】股関節の効果的なストレッチ方法をご紹介▽
太ももストレッチで脚周りのむくみを解消しよう
太ももの筋肉からストレッチメニューまで詳しく解説しました。太ももは前 ・後ろ・内側・外側でバランスよくほぐすことが大切です。器具なども使わずすべて気軽にできるものなので、今回のストレッチをしっかりと覚えて、仕事の休憩時間や自宅でリラックスしている時にぜひ取り組んでみてください。
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【参考記事】足首のストレッチ方法をご紹介▽
【参考記事】首付近の筋肉を伸ばせるストレッチとは▽
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