【大腰筋のストレッチ方法】誰でも簡単に出来る効果的な柔軟体操7選
大腰筋ストレッチで股関節付近をじっくり伸ばそう!
股関節周辺で最も重要な役割を担っている筋肉、大腰筋。ぽっこりお腹や姿勢など現代人の悩み種を解消できると期待されている筋肉はどうやってほぐせば良いのか。今回は、大腰筋を効果的にストレッチできる柔軟体操を7つご紹介。オフィスで出来るお手軽簡単メニューから家で寝ながらできるストレッチまで幅広く解説していきます。
まずは、ストレッチの効果を高めるために大腰筋の基礎知識を学んでいきましょう。
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大腰筋(だいようきん)とは?
大腰筋は、「小腰筋」・「腸骨筋」と同様に、股関節部分にあるインナーマッスル。大腰筋・小腰筋・恥骨筋の3つを合わせて腸腰筋と呼ばれており、腸腰筋のどれかが損傷してしまうと、股関節の動作に支障が出ると言われています。人間の体の中でも大腰筋の重要度は非常に高いため、ストレッチする際は傷つけないためにも正しくケアすることが大切です。
大腰筋の役割とは
大腰筋は、主に股関節を屈曲させる動作(太ももを持ち上げる動き)や股関節を外旋させる動作(膝を外に向ける動き)を担当しています。股関節の屈曲には腸骨筋の他にも、大腿四頭筋の1つである大腿直筋や太もも外側にある大腿筋膜張筋も貢献していますが、大腰筋を超える貢献度の筋肉はありません。そのため、大腰筋のストレッチは基本的に股関節の屈曲をベースに考えられたメニューが多いのが特徴的です。
大腰筋を伸ばす効果的なストレッチ方法7選
大腰筋についての知識を深めたところで、ここから実際に取り組んでほしい大腰筋ストレッチを7つご紹介します。家で寝ながらできるストレッチから椅子に座って行う柔軟体操まで簡単に行えるメニューをご覧ください。
大腰筋のストレッチ1. ニーアップ
大腰筋のトレーニング「ニーレイズ」をストレッチ風にアレンジしたメニュー。家のベッドやストレッチマットに寝ながら取り組める柔軟体操ですので、お風呂上がりや寝る前など少し時間のあるタイミングで行ってみて。
ストレッチの正しい方法
- ストレッチマットやベッドなどに仰向けで寝っ転がる
- 右足の膝を胸に近づける
- (2)の時、両手で右足の膝を持ちましょう
- ゆっくりと右足の膝を胸に近づける
- 痛みの出ない範囲まで近づけたら20秒キープ
- 元に戻し、左足も同様に取り組む
- 終了
ニーアップストレッチの目安は、左右20秒ずつ。股関節周辺の筋肉が伸びている感覚を持ちながら取り組んでいきましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 20秒間しっかりと大腰筋を伸ばす
- 慣れてきたら、立って行ってみる
- 右足を抱えている時は、左足は伸ばす
- 上半身はリラックスさせる
ニーアップストレッチで効果を高めるコツは、右足を抱えている時は左足をしっかりと伸ばすということ。ストレッチ初心者は、左足の膝が曲がってしまいがちなため、20秒数えながら常に気にしておきましょう。
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大腰筋のストレッチ2. 大腰筋&太もものストレッチ①
大腰筋と太もも前部の筋肉(大腿四頭筋)を効果的に伸ばせるストレッチ方法。椅子2脚またはベンチやベッドなどがあれば行えるため、気になった方はぜひ挑戦してみてください。
ストレッチの正しい方法
- 椅子2脚またはベンチなどを用意する
- アイテムを左に見て、50cmほど離れて立つ
- 左足をアイテムに寝かせるように置く
- (3)の時、膝はアイテムにうずくまる状態にしましょう
- 右足を少しずつ前に出していく
- 股関節の筋肉が伸びているのを感じたら20秒キープ
- ゆっくりと元に戻し、右足も同様に行う
- 終了
大腰筋&太もものストレッチ②の目安は、左右20秒ずつ。背中を反らしすぎないよう注意して取り組みましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 20秒間しっかりと大腰筋を伸ばす
- アイテムは、膝から腰までの高さの物を選ぶ
- 背中を反らしすぎたり、丸めたりしない
- 体は進行方向に向ける
大腰筋&太もものストレッチ①で効果を高めるコツは、背中を反らしすぎたり、丸めたりしないということ。背中を反らしすぎてしまうと大腰筋を刺激しすぎてしまう恐れがあります。適度な刺激を届けるために、フォームには常に気を配りましょう。
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大腰筋のストレッチ3. 大腰筋&太もものストレッチ②
どこでも取り組める大腰筋と太もものストレッチメニューpart2。自宅にいる時は椅子を、オフィスにいる時は階段といった段差を使えば誰でも簡単に大腰筋をほぐせますよ。
ストレッチの正しい方法
- 膝ほどの高さのアイテムを用意します
- アイテムよりも1mほど後ろに直立する
- 右足をアイテムに乗せる
- (3)の時、右足のかかとまでしっかりと乗せましょう
- 後ろ足のかかとが床から離れないギリギリまで前に倒す
- ゆっくりと元に戻して、左足も同様に行う
- 終了
大腰筋&太もものストレッチ②の目安は、左右20秒ずつ。大腰筋・ハムストリングの刺激を感じながら取り組みましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 大腰筋を20秒間しっかりと伸ばす
- アイテムは、膝から腰までの高さの物を選ぶ
- 背中はまっすぐ伸ばす
- おへそを進行方向に向ける
大腰筋&太もものストレッチ②で覚えて欲しいポイントは、背中をまっすぐ伸ばすということ。背中が丸まったり、反ったりしてしまうと股関節周辺の筋肉を効果的にほぐすことは難しくなります。無理のない範囲で正しく筋肉を伸ばしましょう。
【参考記事】ハムストリングの効果的なストレッチ方法とは▽
大腰筋のストレッチ4. ひねりアキレス腱伸ばし
ふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)を伸ばすアキレス腱伸ばしストレッチをアレンジした柔軟体操。下腿三頭筋と同時に、大腰筋・太ももの筋肉をほぐせる効果的なストレッチメニューですよ。
ストレッチの正しい方法
- 壁や手すりなど体を支えられる物を左に見て直立する
- 右足を一歩前に踏み出す
- (2)の時、背中はまっすぐ伸ばしましょう
- 背中を伸ばしたままゆっくり右側に体を回転させる
- 左足の付け根にある筋肉が伸びているのを感じたら20秒キープ
- ゆっくりと元に戻し、左側も同様に行う
- 終了
ひねりアキレス腱伸ばしの目安は、左右20秒ずつ。体を捻ることばかり考えて、背中を前に倒したらしないよう注意しましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 痛みの出ない範囲まで体を捻る
- バランスを崩さないよう、手すりなどに手をかけながら行う
- 背中を反らしすぎたり、丸めたりしない
- 膝の向きはどちらも進行方向に向ける
ひねりアキレス腱伸ばしで重要なポイントは、膝の向きをどちらも進行方向に向けるということ。膝を内側に入れてしまうと、大腰筋の刺激が弱まってしまいます。効果的に筋肉をほぐせるように膝の向きはまっすぐ前に向けておきましょう。
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大腰筋のストレッチ5. 外転筋&大腰筋のストレッチ
大腿筋膜張筋や縫工筋といった外転筋と股関節周辺の筋肉を伸ばせる効果的なストレッチメニュー。ここまでご紹介した柔軟体操とは違い、動的ストレッチ(動いて筋肉をほぐす)になるため、正しいフォームを必ず覚えた上で行っていきましょう。
ストレッチの正しい方法
- 壁や手すりなどを右手で掴み、体を安定させる
- 左足を一歩後ろに下げる
- 左足を膝を開きながら持ち上げる
- そのまま、ゆっくりと前に持って行く
- (3)の状態まで戻し、再度膝を前に出す
- この動作を7回行う
- 逆足も同様に取り組む
- 終了
外転筋&大腰筋のストレッチの目安は、左右7回ずつ。テンポを安定させてゆっくりと行っていきましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 早く取り組むのではなく、ゆっくり筋肉を刺激するように行う
- バランスを崩さないよう、手すりなどを持ってストレッチする
- 背中はまっすぐ伸ばす
外転筋&大腰筋のストレッチで効果を高めるコツは、ゆっくり筋肉を刺激するように行うということ。たったこれだけで大腰筋を含む股関節周辺の筋肉を効率よく伸ばせますよ。
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大腰筋のストレッチ6. 肩入れストレッチ
大腰筋・脊柱起立筋・横隔膜といった体幹の筋肉をほぐせるストレッチメニュー。誰もが一度は取り組んだことのある肩入れストレッチも正しいやり方を学んだことがないはず。正しいフォームを覚え、仕事の休憩中に取り組んでみて。
ストレッチの正しいやり方
- 膝と同じ高さくらいの椅子を用意する
- 椅子に軽く座り、足を肩幅よりも大きく開く
- 両手を膝の上に置き、足と同様に開く
- 上半身を軽く前に倒して、20秒間キープする
- そのまま右肩を中に入れていき、同じく20秒取り組む
- 左肩も同様に行う
- この動作を残り1回繰り返す
- 終了
肩入れストレッチの目安は、20秒 × 左右20秒ずつ × 2回。時間をかけてゆっくりと体幹の筋肉をほぐしていきましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 股関節・お腹の筋肉が刺激されているのを感じる
- 軽く前傾させた状態で肩を内側に入れる
- 背中は丸めない
- 痛みの出ない範囲で体を捻る
肩入れストレッチで大切なポイントは、軽く前傾させた状態で肩を内側に入れるということ。体を起こした状態でも大腰筋へ刺激を届けられますが、ちょっと前傾させるだけで効果は何倍にもなります。取り組んでいくうちに最も伸びを感じるベストポジションを探っていってください。
【参考記事】腰の効果的なストレッチ方法とは▽
大腰筋のストレッチ7. 股関節をバランスよく伸ばす最強ストレッチ
最後にご紹介するのは筆者自身が最も股関節を伸ばせると考えているストレッチメニューです。椅子や手すりなどアイテムを全く必要としないため、手軽に取り組めるのが魅力的なポイント。
ストレッチの正しいやり方
- 足を伸ばした状態で座る
- (1)の時、持っている方はストレッチマットを敷きましょう
- 両足を開いて、膝を立てます
- 膝を体側に持ってくる
- 膝は動かさず上半身を前傾させる
- 股関節の筋肉が伸びているのを感じたら20秒キープする
- ゆっくりと元に戻し、もう一度行う
- 終了
大腰筋の最強ストレッチの目安は、20秒 × 2回。足の付け根にある筋肉がほぐされているのを感じながら20秒キープしていきましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 背中は伸ばしたまま、前傾させる
- 足先と膝を軽く外側に向ける
- 無理に曲げすぎない
- 反動をつけて行わない
ストレッチの基本は、じっくり伸ばすこと。動的ストレッチのように動いて伸ばすメニューもありますが、ほとんどの柔軟体操はほぐした状態をキープします。反動をつけて瞬間的に刺激してしまうと筋肉を傷つける可能性が出てきます。大腰筋の最強ストレッチに取り組む際も筋肉を徐々に伸ばすイメージで取り組んでいきましょう。
大腰筋ストレッチで股関節を柔軟に。
大腰筋の基礎知識から効果的なストレッチメニューまでご紹介しました。肩甲骨ストレッチと同様に股関節のストレッチは欠かせません。この機会にマスターした柔軟体操をオフィスの休憩時間やお風呂上がりなどちょっとしたタイミングで取り組んでみてください。継続して続けていけば貴方の身体が徐々に変わってくるはずです。
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