手首の簡単ストレッチメニュー。腕の筋肉を柔らかくする効果的な柔軟体操とは?
手首をストレッチする効果|筋肉を伸ばすメリットとは?
パソコンやスマホを使ったり、物を握る、文字を書くなど日常生活で手首はよく使うので、知らずのうちに疲労が溜まってしまうことも。疲労が蓄積すると様々な支障が出てしまうので、早めに解消するようにしましょう。
ここでは、手首をストレッチする効果をご紹介します。どのようなメリットがあるのか、ぜひチェックしてみてください。
1. 腱鞘炎の予防ができる
腱鞘炎は、指から手首を酷使することで、疲労が溜まってしまい炎症が起こり痛みを感じる症状のこと。
長時間スマートフォンやパソコンを使用したり、ボールやグリップを握ることが多いスポーツをしたりする人がなりやすいです。また、スポーツなどをしていなくても、フライパンを握ったりする動作など日常生活でも手首に負担がかかることも。
定期的に手首のストレッチをすることで酷使した手や手首を労わることができ、腱鞘炎の予防をすることができます。
2. 疲労回復につながる
手首は、文字を書いたり食事をしたりと毎日多くの動作で使う部分です。何のケアもしないで放置すると知らず知らずの疲労が溜まってしまい、手首が凝り固まってしまいます。
手首に疲労が貯まると場合によってはスムーズな動きができなくなるためケガにつながったり、腕が動かしづらくなることで肩こりや首こりの原因にも。
手首のストレッチをすることで、凝り固まった筋肉をほぐせます。筋肉が柔らかくなると血液の流れも良くなり、老廃物を排出できるので疲労回復に効果的ですよ。
3. 冷え性の改善ができる
「指先がなかなか温まらない」「指先が冷えてしまう」という場合は、手首が凝ってしまっているのかもしれません。
筋肉が凝り固まると、血液の流れが悪くなり血管が収縮してしまうので冷え性の原因となります。手首の筋膜は首や肩、顔までつながっているため、場合によっては指先だけでなく肩や首などの冷えも感じるようになるでしょう。
手首のストレッチで筋肉をほぐし血流を改善することで、指先まで血が巡るようになり指先の冷えを感じにくくなります。
4. 肩こり・首こりが解消される
デスクワークやスポーツなどで手首が凝り固まってしまうと、本来はアーチ型をしている手首の形が崩れて平らになってしまいます。
手首の筋膜は肩や首、顔までつながっているため、手首の筋膜がよれてしまうとリンパや血流の流れが滞り、肩こりや首こりを引き起こす原因に。実際に、慢性的な首こりや肩こりの原因が手首にあったということもあるようです。
凝り固まった手首をほぐして正しい形状に戻すことでリンパや血流の流れを整えて、肩こりや首こりを柔らげることができます。
5. 可動域が広がり、運動パフォーマンスの向上につながる
テニスなどのグリップを握るスポーツやハンドボールや野球などのボールを掴むことが多いスポーツは、手首にかかる負担が大きいです。
負担がかかり続けたままでいると疲労が溜まり手首が凝り固まります。手首が凝り固まっている状態だと可動域に制限が出たり、上手に力が入らず腕や肩など他の部分に影響を及ぼす原因に。
手首のストレッチをしてしっかりとほぐすことで凝りが解消され、手首が滑らかに動くようになります。可動域が広がり手首に力を入れることができるので、快適にスポーツができるようになりパフォーマンス向上につながるでしょう。
手首のストレッチメニュー|筋肉を柔らかくする効果的な柔軟体操とは?
ここからは、手軽に挑戦できる手首の効果的なストレッチメニューを厳選してご紹介します。
デスクワークやスポーツの合間にできるストレッチや、自分の手首の状態をチェックできる方法をまとめてみました。ぜひ、自分に合うストレッチを探してみてください。
1. 手首の柔軟性チェック
手首の柔軟性チェックは、手首のストレッチをする前に自分の手首がどのような状態であるのか手軽にチェックする方法です。
椅子に座って腕をひねった状態で、太ももの上に手のひらを乗せてチェックをします。 このチェックのコツは、両腕をひねったときに肘が曲がらないようまっすぐ伸ばすこと。
「自分の手首は凝っているのかな?」と疑問になったときに、ぜひチェックしてみてください。
トレーニングの正しいやり方
- 椅子に座る
- 両方の太ももの上にそれぞれ手のひらを乗せる
- (2)のときに指先が自分の体側を向くように腕をひねる
- 両肘をしっかりと伸ばす
- (4)の状態で太ももの上に手のひら全体が付けば手首の柔軟性がある程度保たれている
- (4)のときに太ももの上に手のひら一部しかつかない状態なら、手首が凝っている可能性がある
手首の柔軟性チェックは、太ももの上に両手の手のひらを乗せてどれくらいつくのか確認をします。手のひら全体がつく場合は、手首がほぐれていると言えるでしょう。
2. 前腕屈筋のストレッチ
前腕屈筋のストレッチは、片手をまっすぐ前に伸ばしてもう片方の手で指先持ち負荷をかけることで手首をほぐすストレッチ。
簡単な動作なので、手首の柔軟性チェックで手首が凝っているなと感じた人はすぐに実践できます。このストレッチのコツは、前に伸ばした手の肘をしっかりと伸ばして肩と同じ高さをキープすること。
凝り固まった手首を気持ちよくほぐせるストレッチなので、ぜひチャレンジしてみてください。
トレーニングの正しいやり方
- まっすぐ立ち、両足を肩幅程度に開く
- 右腕を前にまっすぐ伸ばして、手のひらが肩の高さになる場所まで持ち上げる
- 左手で右手の指先を持つ
- 右手の手の甲が外側を向いて、指先が体に近づくよう伸ばしていく
- (4)のときに右手の肘をまっすぐ伸ばし15~30秒キープ
- 元の姿勢に戻す
- もう片方の手も同じように行う
前腕屈筋のストレッチは、片方の腕をまっすぐ伸ばし負荷をかけた状態で15~30秒キープします。両手とも交互に行いましょう。
3. 座って行うストレッチ
座って行うストレッチは、正座をして座り、両手の手のひらがしっかりと地面についた状態で負荷をかけていくストレッチ。自分の体よりも前に両手をつき、正しい姿勢を15~30秒キープします。
このストレッチのポイントは、両方の手のひらをしっかりと地面につけて両肘を伸ばすことです。肘がたるんでいると思ったように負荷がかからず、手首が伸びてくれません。
リフレッシュをかねて座った状態でできるストレッチなので、ぜひ挑戦してみましょう。
トレーニングの正しいやり方
- マットの上に正座で座る
- 肩幅程度開いて体の前に両手をつく
- (2)のときに指先が体の方向を向くように腕をひねる
- 地面に手のひらをしっかりと付けて両腕の肘を伸ばす
- 呼吸を止めずに15~30秒この姿勢をキープする
- ゆっくりと元の姿勢に戻す
座って行うストレッチは、両肘を伸ばし両方の手のひらが地面についた状態で15~30秒伸ばします。呼吸を止めずに行うよう意識しましょう。
4. 椅子を使ったストレッチ
椅子を用意して、全身を使い行うストレッチ。──椅子の座面に手のひらをついた状態で、ゆっくりと後退していき凝り固まった手首の筋肉を伸ばしていきます。
このストレッチのポイントは、座面に手のひら全体がついている状態をキープしたまま後退することです。手のひらの一部が浮いていたり手のひらが椅子から離れたりすると、効果が半減してしまいます。
手首の凝りを少しでも早く解消したいという人は、ぜひ挑戦してみてください。
トレーニングの正しいやり方
- 椅子を用意し、椅子の座る部分の正面に向かい合うように立つ
- 腕を肩幅程度に開いて、両手の手のひらを椅子の座面に乗せる
- (2)のときに肘を伸ばして、指が自分の体に向くように腕をひねる
- この姿勢のまま、少しずつ後ろに後退していく
- 手のひら全体がついており肘が伸びている状態をキープできるところまで下がり、15~30秒そのままの姿勢をキープする
- ゆっくりと元の姿勢に戻す
椅子を使ったストレッチは、無理のない範囲で下半身を後退させていきイタ気持ちいいと感じるところで15~30秒キープします。
5. 手首回し
手首回しは、お風呂の中やデスクワークの途中、スポーツの休憩中などどこでもできる手首ストレッチ。力を抜いてリラックスした状態で手首を回すだけなので、手首が凝っていると感じたら手軽にできます。
このストレッチのポイントは、8の字を描くように手首を回すこと。小さく素早く回してしまうのではなく、できるだけゆっくりと8の字を書くように大きく回してみましょう。
トレーニングの正しいやり方
- 力を抜いて手を組む
- 8の字を書くようなイメージで、手首を回していく
- 10回ほどゆっくりと回す
- その後、スピードをあげて20回ほど回す
- 手を組み替えて同じように行う
手首回しは、ゆっくりと10回程度、速度を上げて20回ほど行いましょう。痛みがある場合は、無理をしないようにしてください。
6. V字ストレッチ
V字ストレッチは、手の甲を構成する筋肉である内在筋を伸ばすことで、指先や手首の動きを改善するストレッチ。指と指の間に反対側の指を入れて、V字を描くように開いていくことで普段はなかなか使わない筋肉がほぐせます。
このストレッチのコツは、親指と人差し指の間以外は、反対側の手の人差し指と中指を使いV字を作っていくことです。痛みを感じない範囲で指と指の間を伸ばしていきましょう。
トレーニングの正しいやり方
- 両手の指を軽く曲げる
- 右手の人差し指と中指の間に、左手の中指と人差し指を入れる
- 左手の中指と人差し指を開き、右手がVの字になるようにして5秒キープ 4.中指と薬指、薬指と小指の間も同じように行う。このときに左手は中指と人差し指を使う。
- 親指と人差し指の間を伸ばすときのみ、左手も親指と人差し指を使う。
- 手を変えて同じように行う
V字ストレッチは指と指の間に2本の指を入れてV字を作ったら、5秒キープします。すべての指の間を同じように行いましょう。
7. 巻き込みストレッチ
巻き込みストレッチは、指先がこわばる場合や指のむくみやしびれを感じている人におすすめ。反対側の手の人差し指を巻き込みながら指先の曲げ伸ばしをすることで指先の血行が改善し、貯まっていた疲れが取れていきます。
このストレッチのポイントは、1回ずつゆっくりと、曲げ伸ばしをすること。急いで行えばすぐに終わるストレッチですがゆっくりと行い、指先の血行を改善していきましょう。
トレーニングの正しいやり方
- 右手の手のひらを上に向ける
- 人差し指から小指の指先に左手の人差し指をあてる
- 人差し指を巻き込み、右手の4本の指を曲げる
- 曲げ伸ばしを5回ほど繰り返す
- 右手の親指の第一関節あたりに左手の人差し指をあてる
- 人差し指を巻き込みながら、同じように曲げ伸ばしを5回繰り返す
- 元に戻す
巻き込みストレッチは、人差し指を巻き込みながら5回ほど曲げ伸ばしを繰り返します。1回ずつゆっくりと行っていきましょう。
手首ストレッチの効果を高めるコツ|筋肉を柔らかくするポイントとは?
せっかく手首のストレッチをするなら、効果を最大限に高めたいところですよね。
最後に、手首のストレッチ効果を高めるためのコツをご紹介します。ぜひ、手首のストレッチを行う前にチェックしてみてください。
1. 筋肉の柔軟性を高めるために、呼吸を止めずに行う
呼吸を止めてしまうと筋肉は硬くなる性質があり、身体をうまく伸ばすことができません。
筋肉は息を吐くときに緩くなるので、ストレッチで身体をほぐすときは、呼吸を止めずに息を吐きながら身体を伸ばしていきましょう。
また、息を吐くときは副交感神経が優位になるので、リラックス効果が期待できます。深呼吸をすると酸素を多く取り込めて呼吸がしっかりできるようになりますよ。
2. イタ気持ち良いくらいの力加減で行う
「痛い」と感じるところまで伸ばして手首のストレッチをしてしまうと、筋肉が痛みで緊張し固くなってしまい逆効果となってしまいます。場合によっては無理やり手首の筋肉を伸ばすことで、ケガや痛みの悪化につながってしまうこともあるでしょう。
そのため、手首のストレッチをするときにはイタ気持ちいいと感じる部分で止めて心地よくストレッチをすることが大切です。
痛いと感じるところまで筋肉や筋を伸ばさなくても充分に伸びているので、自分の中でイタ気持ちいいと感じる部分を探してみてください。
3. 反動をつけずにゆっくりと行う
手首のストレッチをするときにできるだけしっかり伸ばそうと、反対側の手や肩などの反動を利用してしまう場合があります。反動を使えば一瞬、筋肉がぐんと伸びますが、反動ですぐに縮んでしまうためストレッチの効果が感じられません。
手首のストレッチをするときには反動を使わずにゆっくり行う静的ストレッチを意識してみましょう。
ゆっくり行うには、深呼吸を意識して20〜30秒ほど時間をかけて行うとうまくストレッチできますよ。
4. 入浴後の身体が温まっているときに行う
湯船にしっかり浸かると血行が促進するだけでなく、筋肉を覆っている筋膜が伸びて筋肉がほぐしやすくなります。
また、温かい湯船に浸かってリラックスして副交感神経が優位になると、筋肉が緩み手首のストレッチの効果が得やすくなるでしょう。
身体が冷えてしまうと筋肉が硬くなってしまうので、入浴後の身体が温まっているうちに行いましょう。
手首をほぐして、日々の疲れを解消しよう
生活の中で使うことが多い手首は、知らず知らずのうちに疲れが貯まっていることが多い。そのまま放置すると可動域が狭くなったり、しびれや肩こり、首こりなどにつながる可能性があります。
今回ご紹介したストレッチはどれもとても簡単で、すき間時間を使って実践できるものばかりです。
ぜひ、手首のストレッチを取り入れて、手首の疲れをしっかりと解消しましょう。
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