問題解決能力の定義とは?解決能力の高い人の特徴&鍛える方法を解説
「問題解決能力の定義とは?」
「問題解決能力が高い人と低い人の特徴は?」
問題解決能力が高い人ってどんな特徴があるのだろう?そもそも問題解決能力って伸ばせるのか?
今回は、問題解決能力が高い人、低い人の特徴から、問題解決能力を向上させる方法まで詳しくご紹介します!
問題解決能力を高めたい方へ。
仕事や日常生活の中で起こる様々な問題に対して、課題をすぐに見つけスムーズに解決できる問題解決能力に長けている人がいます。
仕事で昇進したり、日常生活を前向きに過ごせたりできる能力ですから、ぜひ身につけておきたいもの。
今回は、問題解決能力の意味や定義を解説した上で、問題解決能力が高い人と低い人それぞれの特徴を比較し、問題解決能力を身につけ向上させる方法についてご紹介します。
前提として「問題解決能力」の意味や定義とは?
問題解決能力とは、問題として挙がってきた事柄の状況を正確に把握した上で、その問題を解決するためにはどうしたらいいのか解決策を考えて実行し、問題を解決していくことができる能力をさします。
仕事や人間関係、日常生活などの場面で起きる問題に対して迅速に解決するためには、問題解決能力が必要です。
問題を認識する力、解決策を考える力、解決策を実行する力がそろって初めて、問題解決能力があるというのが一般的な定義と言えます。
基本的に起こる問題の種類は大きく3パターンに分けられる
毎日職場や家庭、趣味の集まりなど様々な場所で行動していると、たくさんの問題にぶつかるものです。
その時、どういった内容の問題なのかを正確に分析できれば、解決を早めることができます。
起こる問題の種類について、基本的な3つのパターンについてご紹介します。
問題の種類1. 発生型
環境や条件によって自然に発生する問題は、発生型の問題と呼ばれます。
「毎日やるべき仕事が多い」「競合他社が大幅に値引きをしてきたことで営業成績が伸びない」といった問題は発生型の問題です。
既に起きていること、課題が見えていることが特徴ですから、何が問題なのか、どういった対策をとるべきなのかを探るのは比較的易しいと言えるでしょう。
問題の種類2. 設定型
自ら設定した理想や目標を達成するために設定した問題は、設定型の問題と呼ばれます。
例えば、なりたい職業があってそれを達成するために「〇〇の試験に合格して資格を取得する」という目標を決めた場合、その目標をクリアするために勉強時間の確保や教材の準備が必要といった問題が見えるでしょう。
理想と現状との間にあるギャップが問題になりますが、はっきりと数量化できるものではないため、高い意識をもって自覚しなければ解決するのは難しいです。
問題の種類3. 潜在型
まだ表面化していないけれど今後発生する可能性がある問題は、潜在型の問題と呼ばれます。
例えば、残業続きで忙しく、食事はコンビニ弁当で済ませたり3~4時間しか睡眠がとれていないために、今は健康だけれど将来生活習慣病になるかもしれないといった場合は、潜在型の問題です。
このままの状態だと確実にネガティブな結果が出ると分かっているものの、現状は問題になっていないので、発生型の問題に比べると認識しづらいと言えるでしょう。
発生した問題を解決するための3つのステップとは
日常生活を送っていると、大小問わず様々な問題が起きるものです。
そういった問題をスムーズに解決するには、正しいステップを踏んで進むことが解決の近道と言えます。
発生した問題を解決するための3つのステップについてご紹介します。
ステップ1. どこに問題があるか見つける
まず初めのステップは、問題が起きているのはどこなのかを正しく認識することです。
発生型の問題は既に見えているので、どこに問題があるのかが認識しやすいですが、設定型や潜在型の問題はまだ表面化されていないため、問題として認識するのが難しいでしょう。
問題を見落とす可能性や、違う部分を問題として認識してしまう可能性もありますから、問題がどこにあるかをきちんと探すことが重要です。
ステップ2. 問題を分析して何が原因か突き止める
問題がどこにあるのかを認識できたら、次のステップはその問題の原因は何かを考えます。
問題にはその状態を生じさせている原因が必ず存在していますから、問題が既に起きている場合は、「その問題を起こした原因は何か?」ということをしっかり分析し、突き止めていくことが大切です。
まだ問題にはなっていないものの、いずれ問題が起きると予測される場合は、「問題に繋がりそうな原因は何か?」ということを現状の観察と分析によって整理し、把握しておくことが重要になります。
ステップ3. 原因を基に効果的な改善策を発案する
問題を認識し、問題が起きた、もしくは起きる原因を分析できたら、改善策を立てるのが最後のステップです。
問題が起きる原因を取り除く、原因が起きる可能性を低くする、そもそも原因が発生しないようにするなど、改善策の内容は原因によって異なりますから、原因が存在している現状とその内容をしっかり理解しながら改善策を練る必要があります。
また、問題の原因に効く解決策が必ず成功するとは限りませんから、複数の改善策を考えておくのがおすすめです。
問題解決能力を高めるメリットは何がある?
社会人として行動していると、仕事でもプライベートでもたくさんの問題にぶつかります。そんな時、高い問題解決能力があれば、同じ時間を過ごすとしてもより楽しめるはず。
問題解決能力を高めるメリットにはどういったものがあるのか、3つのメリットをご紹介します。
メリット1. 思考力が向上する
ビジネスにおいて問題が起きた時、または問題が起こりそうな時、その問題がなぜ発生したのか、どうしたら解決できるのかを素早く整理することは重要です。
常に問題に対する高い意識を持つよう日頃から思考を鍛える癖がつくと、問題解決能力が高まるだけでなく、思考力が向上していきます。
問題を客観的にとらえ、解決策を正しく発案したり、解決の成功率を高めるために複数の解決策をピックアップできるようになるため、問題解決のレベルも向上するのです。
メリット2. どんな問題が起きても速やかに解決へと導ける
ビジネスでもプライベートでも、既に起きている問題に対応するだけでなく、突発的に起きた問題を解決しなければならない機会はあるものです。
さっと問題が解決して計画的に物事が進むことは、むしろ稀でしょう。
どんな形で問題が起きたとしても、問題解決能力があれば迅速に対応し、悪影響を最小限に抑えながら解決していけます。
メリット3. 自分の意思や考えを論理的に説明できる
問題が起きると、混乱して焦るあまり、問題の本質を理解しないまま感情的に対応してしまうことは少なくありません。
しかし問題解決能力があると、現状を冷静に観察した上でどう対応するのがもっとも効果的かを正しく分析できます。
解決策の根拠をきちんと持った上で、データや数字を使いながら自分の意見を論理的に展開できるようになり、説得力も向上していくのです。
参考にしたい!問題解決能力の高い人の特徴
様々な問題を素早く、そして確実に解決していく問題解決能力が高い人が身近にいると憧れますよね。
男性でも女性でも、問題解決能力が高い人には共通の特徴があります。
問題解決能力が高い人にはどういった特徴があるのか、3つの特徴をご紹介します。
問題解決能力が高い人の特徴1. 日頃から考える習慣が身についている
問題解決能力が高い人は、今まで問題に対してきちんと対応してきた結果問題解決能力を身につけた人です。
つまり短時間で能力を身につけたのではなく、日頃から問題が起きても逃げずに解決に向けて取り組んできて、思考力を鍛える習慣がついた人と言えます。
常に「これはどういうことだろう?」「なぜこうなるのだろう?」と自然に考えるため、いざ問題が起きた時も冷静に現状を観察し、原因を分析して解決策を出していけるのです。
問題解決能力が高い人の特徴2. 失敗を次の糧へと変えられる
問題解決能力が高い人は、いつも前向きに物事をとらえるという特徴があります。
たとえ悲観的な状況であっても、解決できる方法が何かあるはずだと考えられるよう、日頃から思考力や行動力を鍛えるのです。
もし失敗したとしても「ダメだったな」と落ち込んで終わるのではなく、失敗の原因を考えて同じ失敗はしないよう努めますし、失敗した経験を生かしてさらにスキルを向上させていきます。
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問題解決能力が高い人の特徴3. PDCAサイクルを回すのが早い
行動力があり素早く実行に移すというのが、問題解決能力が高い人の特徴です。
効率的に仕事を進めるための方法としてよく言われる「Plan(計画する)、 Do(実行する)、 Check(評価する)、Action(改善する)」を迅速に繰り返して、問題解決の数をこなしていきます。
この4つのステップは一つでも欠ければ問題解決には至りません。 PDCAサイクルを確実に、そして迅速に回していくことができるために、様々な問題解決の経験値も上がっていくのです。
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反対に、問題解決能力が低い人の特徴
様々な問題をしっかりと解決していく問題解決能力が高い人がいる一方で、なかなか問題解決自体ができない人もいます。
問題解決能力が低いと、仕事やプライベートにおいて悩みを抱えがち。問題解決能力が低い人にはどういった特徴があるのか、3つの特徴をご紹介します。
問題解決能力が低い人の特徴1. どこに問題があるか分からないため、同じミスを繰り返しやすい
問題解決能力が低い人は、問題解決のために必要な最初のステップである問題の発見自体が苦手です。
うまくいかない現状になっているのは何が問題なのかが分からないため、解決できないまま物事を進めてしまいます。
その結果、同じミスを何度も繰り返すことになり、仕事の効率が落ちたり人間関係が改善できないまま悩むのです。
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問題解決能力が低い人の特徴2. 物事を論理的に説明するのが苦手
問題解決能力が低い人の特徴として、冷静に物事を観察し分析することができないというものがあります。
何か問題が起きた時、落ち着いて考えられるよう鍛える習慣がないため、「失敗したからもうダメだ」と落ち込んだり、「あの人のせいで契約が取れなかった!」と責任転嫁したりと感情ありきで考えるのです。
落ち着いて問題の現状や原因を分析しないため、周囲に対しても論理的に説明できず、問題が解決できないままになってしまうのです。
問題解決能力が低い人の特徴3. 問題が発生した時にネガティブに捉えやすい
問題解決能力が低い人は、問題が起きると悲観的に考える傾向が強いです。
じっくりと分析すれば大したことではない問題であっても、表面的な状況だけを見て「もう無理だと思う」「また失敗した」と諦めてしまいます。
改善できないとネガティブに考えるため、解決に向けた行動が取れず、失敗を失敗としてしかとらえないまま過ごすことになって次に生かせないまま終わるのです。
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どうやって鍛えるの?問題解決能力を身につける方法
問題解決能力は、持って生まれた才能ではありません。
男性でも女性でも、前向きな姿勢で常に問題意識を持ちながらトレーニングを重ねることで、確実に鍛えることができます。
問題解決能力を身につけるための効果的な方法についてご紹介します。
身につけ方1. 日頃から物事に対して「なぜ?」と問いかける癖をつける
問題が起きた時や問題が起きそうだと予測できる時にすぐ対応できるようになるためには、日常的に物事に対して疑問を持ち、意味を考える癖をつけることが重要です。
「なぜこうなったのか?」「どうしてこの解決法が良かったのか?」などと、問題の種類や原因と解決策の繋がりを分析する練習を重ねることで、いざという時に問題を見つけやすくなり、効果的な解決策を見出す力が向上します。
身につけ方2. 問題解決能力が高い人をロールモデルにして真似してみる
問題解決能力を高めるには、身近にいる問題解決能力が高い人の考え方や行動をよく観察するのがおすすめです。
単に「あの人に任せていれば安心だ」と受け身でいるのではなく、なぜその人がいつも効果的な解決方法を見つけられるのかを学ぶことで、考え方が変わってくる可能性があります。
さらに、考え方の変化によって行動も積極的になり、自分自身が問題解決できるだけでなく、論理的な思考を育てることもできるでしょう。
身につけ方3. 起こっている問題や原因を紙に書き出して可視化する
問題解決能力がまだ身についていない段階では、問題の発見や原因の分析を頭の中だけで行うのは難しいもの。
どんな問題があるのか、問題が起きた原因は何か、分析した結果を紙に書き出すトレーニングを行いましょう。
紙に書き出して分析結果を見える化すると、頭の整理ができてより深く思考できるだけでなく、周囲にも情報を共有できて解決スピードが早まることになります。
身につけ方4. 問題解決能力に関する書籍を読んで勉強する
問題解決能力を高める方法が分からない、身近に問題解決能力が高い人がいないといった場合は、問題解決や問題解決能力について書かれた書籍を読んでみるのも一つの方法です。
良書と言われている書籍を何冊かあわせて読むことで、問題解決能力に関する理解が深まる上に、今何をすればいいのかが分かって実行に移しやすくなるでしょう。
問題解決能力を鍛えたい方へおすすめの本3冊
問題解決能力を高めるには、問題解決ができるようになる思考法や、問題解決能力を高めるツールについて学ぶのが効果的です。
こうしたテーマで書かれている書籍を読んで実行すれば、確実に問題解決能力が身につくでしょう。問題解決能力の向上に繋がる書籍について、おすすめの3冊をご紹介します。
おすすめの本1. 『世界一やさしい問題解決の授業』渡辺 健介著
50万部近くの販売実績を誇る、問題解決関連書籍としてはベストセラーとなっているこの本は、国内外の様々な企業で問題解決力研修の講師として活躍する著者が問題解決の本質を分かりやすく解説しています。
問題解決に必須のロジカルシンキングや、問題解決を効果的に進めるステップについてシンプルに解説してあるため、これから問題解決能力を身につけたいと思っている人にはぴったりの1冊です。
Amazonで詳細を見るおすすめの本2. 『新版 問題解決プロフェッショナル』齋藤 嘉則著
戦略コンサルタントである著者が、問題解決の考え方を丁寧に解説してあるのがこの本です。
そもそも現状自体が問題ではないのかということから分析するゼロベース思考や仮説思考など、問題解決に必要な思考法や技術、プロセスをしっかりと理解できる内容になっています。
チャート式で問題解決理論を学べると同時に、実際の企業での問題解決事例が豊富に紹介されているので、プロジェクトリーダーなど問題解決を先導する立場や部下を育てる立場にいる人にはおすすめです。
Amazonで詳細を見るおすすめの本3. 『イシューからはじめよ』安宅和人著
本当に価値のある仕事をするために、真の問題を見つけ出して解決していくためのステップを紹介しているのがこの本です。
生産性の高い人はどのような問題を設定して解決しているのか、分析力や決定力、伝達力なども含めて問題解決に必要な高度なスキルを身につける方法が書かれています。
部下を育てる立場として既に問題解決能力がある程度備わっており、さらなるスキルアップで問題解決のプロフェッショナルになりたい人は必読の1冊。
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男性でも女性でも、問題解決能力が身についていると、ビジネスの成功率が上がったり、人間関係がスムーズになったりと様々なメリットを得られます。
「自分にはそんな能力がない」と思っている人は少なくありませんが、問題解決能力はトレーニングをすれば誰でも鍛えることが可能です。
これから問題解決能力を向上させてもっと仕事の幅を広げたいと思ったら、この記事を参考に問題解決能力について理解を深め、今できそうなことから取り組んでスキルアップしていきましょう!
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