【僧帽筋のストレッチ方法】隙間時間で出来る効果的な柔軟体操とは
僧帽筋ストレッチで肩周りにある筋肉の疲れを癒そう!
最近ではストレッチが1つのブームとなり、女性はもちろん、男性からも人気を集めています。中でも肩甲骨ストレッチの注目度は高く、著名な芸能人も取り組んでいるほど。大切な部位だからこそ、毎日ケアしなければなりません。
そこで今回は、肩甲骨付近にある筋肉の中でも重要な「僧帽筋」のストレッチ方法をご紹介します。オフィスで出来るストレッチから家で出来る簡単な柔軟体操まで正しいやり方を学んでいきましょう。
そもそも僧帽筋(そうぼうきん)とは?
僧帽筋のストレッチ方法を勉強する前に、まずは僧帽筋の働き・位置について勉強していきましょう。役割(働き)について分かれば、ストレッチの質も向上しますよ。
僧帽筋は、広背筋や脊柱起立筋などと一緒に、人間の背中部分を形成する筋肉です。首元から肩甲骨、背中の中央部分まで繋がった筋肉で、肩甲骨の動きに影響を与えています。僧帽筋は、日常生活でも使用頻度の多い筋肉になるため、知らず知らずのうちに疲労がたまっていく筋肉です。正しいケア方法を学んだ上でしっかりとほぐしてあげましょう。
僧帽筋の働きとは
僧帽筋は、上部・中部・下部で分けられ、それぞれが別々の役割を担っています。
僧帽筋上部は、主に肩甲骨を後退させる動作(肩甲骨を後ろに下げる動き)、肩甲骨を拳上させる動作(肩甲骨を上げる動き)を担当。
僧帽筋中部は、主に肩甲骨を後退させる動作(肩甲骨を後ろに下げる動き)を担当。
僧帽筋下部は、主に肩甲骨を後退させる動作(肩甲骨を後ろに下げる動き)、肩甲骨を下制させる動作(肩甲骨を下に下げる動き)を担当。
他にも、回旋させる動き(両手を真上に持ち上げる動き)など、僧帽筋は様々な動きをサポートしてくれます。特に肩甲骨を後退させる動きは、僧帽筋なくしては出来ない動作になるため、必ず覚えておいて。
硬い僧帽筋を伸ばす効果的なストレッチ方法6選
僧帽筋の基礎知識について勉強したところで、ここから実際に取り組んでほしい僧帽筋ストレッチメニューを上部・中部・下部の部位別にご紹介します。仕事の休憩時間やお風呂上がりなどちょっとしたタイミングで取り組んでみてください。
僧帽筋のストレッチ1. 僧帽筋上部のストレッチ①
僧帽筋上部から首の筋肉を伸ばせるストレッチメニュー。家ではもちろん、オフィスでも無理なく取り組める柔軟体操になるため、この機会に正しいやり方をマスターしておきましょう。
ストレッチの正しい方法
- 椅子に浅く座る
- (1)の時、背中をまっすぐ伸ばしましょう
- 右手を腰の後ろに回し、椅子の縁を掴む
- 左手を頭のてっぺんを通し、右耳に固定する
- ゆっくりと左斜め前に倒していく
- 僧帽筋上部の刺激を感じながら20秒キープする
- ゆっくりと元に戻し、逆側も同様に行う
- 終了
僧帽筋上部のストレッチ①の目安は、左右20秒ずつ。筋肉への刺激を感じながらゆっくりと行っていく
ストレッチのコツ
- 呼吸は止めずに安定させる
- 後ろ側に回している手の肩は上げない
- 痛みが出るまで頭を倒さない
- 20秒間リラックスしながら行う
- 背中は丸めない
僧帽筋上部のストレッチ①で効果を高めるコツは、背中を丸めずにリラックスした状態で取り組むということ。たったこれだけを意識するだけで、僧帽筋上部から肩甲挙筋まで首周りの筋肉を効率よく伸ばせますよ。
【参考記事】首の効果的なストレッチメニューとは▽
僧帽筋のストレッチ2. 僧帽筋上部のストレッチ②
僧帽筋上部のストレッチメニューpart2。ストレッチ①では伸ばせない、首裏の筋肉を同時に伸ばせるため、併用して取り組むとよし。正しいやり方と効果を高めるコツを覚えていきましょう。
ストレッチの正しい方法
- 椅子にしっかりと座る
- (1)の時、背中は丸めずにしっかりと伸ばしましょう
- 前腕を胸の前でくっつける
- そのまま、後頭部を手で掴む
- ゆっくりと前に倒していく
- 首裏と僧帽筋上部の筋肉が伸びているのを感じながら、20秒キープ
- ゆっくりと戻し、もう一度同じ動作を行う
- 終了
僧帽筋上部のストレッチ②の目安は、20秒 × 2回。時間のない方は、30秒1回で取り組んでいきましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸は止めずに安定させる
- 腰を丸めすぎない
- 足は組んだりせず、まっすぐ床につける
- 20秒数えながら取り組む
僧帽筋上部のストレッチ②で大切なポイントは、腰を丸めすぎないということ。頭を前に倒すと、ついつい背中が丸まってしまいがちなため、慣れるまで意識的に背中を伸ばしましょう。
僧帽筋のストレッチ3. 僧帽筋中部のストレッチ①
僧帽筋中部の筋肉だけでなく、太もも裏(ハムストリング)や大臀筋など下半身の筋肉も同時に伸ばせるストレッチメニュー。立って行う柔軟体操になるため、外回り中でも簡単に取り組めますよ。
ストレッチの正しい方法
- 足を肩幅よりも少し広めに開く
- (1)の時、足先はまっすぐ前に向けましょう
- 両手を後ろに回し、手をつなぐ
- 肘を伸ばし、肩甲骨を閉じます
- その状態のまま、腰からゆっくりと前に倒す
- (5)の時、頭は落としましょう
- 限界まで倒した位置で20秒キープする
- ゆっくりと元に戻し、再度取り組む
- 終了
僧帽筋中部のストレッチ①の目安は、20秒ずつ × 2回。太もも裏から肩甲骨に至る筋肉が伸びているのを感じながら取り組んでいきましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 痛みの出ない場所まで体を下げる
- 背中は丸めずに、腰から折る
- 慣れてきたら、体を下げた位置で両手を左右に振る
- 体は急に起こさない
僧帽筋中部のストレッチ①で大切なポイントは、背中は丸めずに、腰から折るイメージで前に倒すということ。背中が丸まった状態では僧帽筋中部を効率よく伸ばせません。効果的に筋肉を伸ばすために、背中は伸ばしたまま行いましょう。
【参考記事】ハムストリングの効果的なストレッチメニューとは▽
僧帽筋のストレッチ4. 僧帽筋中部のストレッチ②
僧帽筋中部のストレッチメニューpart2。僧帽筋中部から肩関節の筋肉など上肢の筋肉をバランスよく伸ばせるストレッチですので、筋トレ前やトレーニング後など幅広いシチュエーションで使える柔軟体操になります。
ストレッチの正しい方法
- ストレッチマットやベッドの上などにあぐらをかいて座る
- 両手を両肩の平行線上まで上げる
- その状態から両手をまっすぐ前に出しながら、背中を少しずつ丸めていく
- (3)の時、肩から手を伸ばすように動かしましょう
- 痛みの出ない範囲まで伸ばしたら、10秒キープする
- ゆっくりと体を起こし、両手を後ろに回して手をつなぎ、肩甲骨を寄せる
- 元に戻し、もう一度取り組む
- 終了
僧帽筋中部のストレッチ②の目安は、10秒 × 10秒 × 2回。時間のない方は、15秒ずつ1回取り組んでみてください。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 肩甲骨を開くように手を伸ばす
- 手だけではなく、肩からしっかりと伸ばす
- 痛みを我慢して行わない
- リラックスした状態で行う
僧帽筋中部のストレッチ②で効果を高めるコツは、手だけではなく肩からしっかりと伸ばすということ。肩を前に出すことで肩甲骨を離すことができるため、僧帽筋中部を効率よく刺激できますよ。無理せず、時間をかけて取り組んでいきましょう。
【参考記事】ダイエットに効果的なストレッチを10メニュー解説▽
僧帽筋のストレッチ5. 僧帽筋下部のストレッチ①
普段からストレッチを全く行わないという方におすすめのストレッチメニュー。タオルさえあれば行える柔軟体操なため、どこでも気軽に取り組めますよ。この機会にしっかりとやり方を勉強していってください。
ストレッチのコツ
- 椅子に浅く座る or 両足を軽く開いて直立する
- (1)の時、背中をしっかりと伸ばしましょう
- タオルを右手に持ち、頭の後ろに回してタオルを垂らす
- 左手を腰に回し、タオルを持つ
- 限界の位置まで手の感覚を狭める
- ストレッチされているのを感じたら20秒キープ
- タオルから手を離し、緊張を解く
- 逆の手も同様に行う
- 終了
僧帽筋下部のストレッチ①の目安は、左右20秒ずつ。呼吸を安定させてゆっくりと取り組んでください。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- タオルは少し長めのアイテムを使う
- 痛みのない範囲で手を狭める
- 背中は丸めずに伸ばす
- 慣れてきたら、肘を体の中央に寄せる
僧帽筋下部のストレッチ①で効果を高めるコツは、少し長めのタオルを使うということ。短めのタオルでも問題ありませんが、体の硬い方は徐々に慣らしていく必要があるため、最初は長めのタオルを使うことをおすすめします。
僧帽筋のストレッチ6. 僧帽筋下部のストレッチ②
僧帽筋下部から脊柱起立筋まで幅広く伸ばせるストレッチメニュー。やや難易度の上がる柔軟体操ですので、ストレッチマットやベッドといった柔らかい素材の上で取り組むことをおすすめします。
ストレッチの正しい方法
- ストレッチマットなどを敷いた上に、四つん這いの形になる
- (1)の時、両手の幅は肩幅よりも広げましょう
- 右手を左手と左足の間を通し、上半身をゆっくりと倒す
- 右肩と右耳を床につけた状態で20秒キープ
- (4)の時、下半身は固定させましょう
- ゆっくりと元に戻し、左手も同様に行う
- 終了
僧帽筋下部のストレッチ②の目安は、左右20秒ずつ。無理に体を倒しすぎず、僧帽筋から腰にかけての筋肉を伸ばしましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 無理に倒さない
- 腰から下は動かさない
- 慣れてきたら、もう片方の手を真上に上げる
- 筋肉の伸びを感じながら行う
僧帽筋下部のストレッチ②で重要なポイントは、無理に体を倒さないということ。無理に倒してしまうと筋肉が損傷してしまう恐れがあります。リスクを避けるためにも、痛みを我慢してまでストレッチに取り組まないよう注意してください。
僧帽筋ストレッチで軽やかな上半身に。
僧帽筋は、上半身の中でも様々な関節に影響を及ぼしている重要な筋肉です。しっかりと毎日ケアし、最高のパフォーマンスを引き出せるようにしてあげましょう。今回ご紹介したストレッチメニューの中から、毎日1つだけでも取り組んでみてください。毎日続ければ良い変化が現れてくるはずです。
【参考記事】全身のストレッチメニューをご紹介します▽
【参考記事】大腰筋の効果的なストレッチ方法とは▽
【参考記事】広背筋の効果的なストレッチ方法を解説▽
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