融通が利かない人の特徴と心理。対処法や改善方法も解説!
「融通が効かない」の意味とは?
「融通が効かない」とは、物事に対する考え方や捉え方、態度が一辺倒で、その一辺倒が改まる気配がない様子を意味します。
この場合、
- 真面目すぎる
- 柔軟性がない
- 頭が固い
などの類語や言い換えがあります。
また、細かいところまで注意が及ばない人や状態を意味する場合も。
この意味の場合、
- 気が利かない
- 配慮が足りない
- 柔軟性に欠ける
といった言い方をする事もあります。
融通が利かない人の特徴|性格や行動から診断してみよう!
「融通が利かない人かどうかの診断テストとかないかな?」
「融通が利かない人って、何か特徴的な性格とかあったりするのかな?私の恋人、多分、融通が利かない人だと思うんだよね。」
融通が利かない人には、性格や行動にいくつかの共通点があると言われています。
ここからは、融通が利かない人かどうか、性格や行動から診断してみましょう。
この診断で当てはまる数が多ければ多いほど、その人は融通が利かない人の可能性大ですよ。
- 正義感が強く、自分が全て正しいと思っている
- 新しい環境が苦手
- プライドが高い
- 職人気質でこだわりが強い
- 流行っているものを毛嫌いする
- 好き嫌いが激しい
- 「絶対」「必ず」などの言葉を使いがち
- 思い込みが激しい
- 勉強ができて学歴がいい
- 完璧主義で責任感が強い
特徴1. 正義感が強く、自分が全て正しいと思っている
融通が利かない人は、とっても真面目な性格をしています。
そのため、自分が正しいと思っている事と違う事は、全て良くない事、悪い事だと思ってしまうのです。
- 「営業は、顧客を訪問するのが正しい。」と思っているため、メールや電話での営業は悪い事だと思っている上司。
- 「自分の育児法こそ、正しい育児法。」と思い込んでいるため、何かにつけて友人に子育ての仕方や方法を指南したがる女性。
などは、「自分が知っている方法こそが正義」だと思い込んでいるため、それ以外の方法を受け付けません。
特徴2. 新しい環境が苦手
自分が知らないものや慣れないものに触れるのが怖いため、自分が把握しているフィールドでしか戦いたくありません。
そんなちょっぴり怖がりなのが、融通が利かない人なのです。
- 作業効率アップのため、職場に導入された新しいソフトウェアを、何かと理由をつけて使おうとしない上司。
- 毎日の家事がもっと楽ちんになる最新家電をすすめられても、「慣れたものがいいから。」と、調子の悪い家電を使い続ける友人。
このような人たちは、言い訳はどうあれ、自分の居場所からは決して動こうとしないのです。
特徴3. プライドが高い
他の人に反対意見を言われたり、自分の意見を否定されたりするのが、何よりも嫌なのも、融通が利かない人。
自分の考え、主義主張が一番良いと思い込んでいるので、他の人の意見に従いたくないのです。
そのため、意見が対立すると、自分の意見が正しいと相手が認めるまで、自分の意見を主張し続ける場合もあります。
そう、プライドがとても高いため、なんとしてでも死守したいのです。
特徴4. 職人気質でこだわりが強い
自分が今までやってきたことが全てだと思い込んでいるのも、融通が利かない人の特徴。
一つのことを極める、いわゆる職人気質が強く、自分なりのやり方へのこだわりもとても強いのです。
- 「掃除は全て素手で行ってこそ綺麗になる!」という考えが抜けず、最新の掃除用家電には見向きもせず、素手で掃除し続ける人。
- リモートワークができる職場なのに、「会社員は会社に出社して仕事するべき。」という考え方が抜けない会社。
など、今更、その慣れ親しんだやり方や考え方を変えたくないため、どうしても融通が利かなくなってしまいます。
特徴5. 流行っているものを毛嫌いする
昔ながらの考え方に固執しがちなため、毎年、毎月のように移り変わる流行に強い嫌悪感を持っています。
- 最新のコスメや流行のメイクは、「どうせすぐ廃れるから。」と、昔から愛用しているコスメや、若い頃に覚えたメイクテクニックを何年経っても続けている。
- カラオケに行っても、学生の頃から同じ歌ばかり歌い、流行りの歌は完全スルーする。
など、「昔ながらのが一番。流行りなんてどうせすぐ消える。」と思っているため、流行り物はチェックすらしません。
特徴6. 好き嫌いが激しい
融通が利かない人は、仕事においてもプライベートでも、自分の中で考え方や好みがとてもはっきりしています。
- 外回りは好きだけど書類仕事は嫌いなため、営業成績はいいけど領収書の提出がいつも遅くて、経理担当から怒られがちな社員。
- 自分が好きなファッションテイストが決まっているため、いつも似たようなカラーやデザインのファッションをしている。
そのため、良い意味でも悪い意味でも、軸がブレないのです。
特徴7. 「絶対」「必ず」などの言葉を使いがち
周りの人が堅苦しくなるぐらい頑固な性格なので、自分が信じていることなら100%確実だと思い込んでいます。
そのため、誰かと話すときにも、「絶対」「必ず」といった断言する言葉を使いがちです。
- 気難しい営業先との契約が取れないと悩む部下に、「俺のやり方なら、絶対、契約取れるぞ。」と、自信満々に言う上司。
- 「卵焼きがうまく作れない。」と言う人に、「このレシピなら、必ず美味しく綺麗に仕上がるわよ。」と、自信満々に勧めてくる友人。
など、自分自身の中で確証があるため、しつこいぐらい断言してくるのです。
特徴8. 思い込みが激しい
ただ頭が固いだけで絶対意見を曲げないと思われがちですが、実はとっても信じ込みやすい性格でもあります。
そのため、今自分が良いと信じているものよりも、もっと良いものが現れれば、あっという間に意見を翻すこともあるのです。
コロコロ意見を変えない代わりに、1度意見を変えたら、今度はその新しい意見を盲信的に信じ込みます。
そう、融通が利かない人は、思い込みがとっても激しいのです。
特徴9. 勉強ができて学歴がいい
融通が利かない人は、ただ頑固になっているわけではなく、自分自身の中に、頑固になるだけの裏付けがあります。
その裏付けとは、今まで頑張ってきた自分の実力に他なりません。
学生時代から真面目にコツコツ勉強して良い学歴を持ち、仕事でも自分なりのやり方で今の地位を得ているのです。
そのため、他人にアレコレ言われた程度では、自分の中でしっかりと裏付けされている意見を変えません。
特徴10. 完璧主義で責任感が強い
自分が手をつけたものに関しては、最後まで完璧にやらないと気が済まないのが融通が利かない人。
どんなことでも、中途半端に終わらせるのが嫌いな性格なので、途中で投げ出したり、方向転換することができません。
- どんな仕事でも自分が納得できるまでやり込みたいので、納期を破ってでも完璧に仕上げようとしたがる。
など、どんなに時間がかかっても自分が納得いくまで何度でもやり直し、自分が完璧だと思うまで突き詰めがちです。
融通が利かない人の心理|どんなことを考えているの?
生真面目でただ堅苦しいだけと思われがちの融通が利かない人には、様々な特徴がありましたね。
では、一体なぜ、融通が利かない人は、頑なに考えを変えようとしないのでしょうか。
ここからは、融通が利かない人の気になる心理について、チェックしていきましょう。
心理1. 自分を否定されたくない
融通が利かない人は、自分自身の考え方や信念、やり方などを否定されると自分自身まで否定されたような感覚に陥ってしまいます。
そして、深く落ち込み傷ついてしまうのですが、できるだけ傷つきたくないという気持ちも強いのです。
そのため、他の人から否定されないぐらい強く自分の考えや、やり方などを推し進めてしまいます。
心理2. 中途半端が気に食わない
何でもかんでも最初から最後まで自分自身の手で、完璧に仕上げないと気が済まないのも、融通が利かない人にありがちの心理。
そのため、周囲の人からの親切なアドバイスや意見も、ただただ鬱陶しく感じてしまうだけなのです。
心理3. 後から怒られたくない
自分がもし、周囲からの意見やアドバイスを受け入れた場合、その結果がミスに繋がることも考えられます。
融通が利かない人は、自分自身で確信が持てない他人からの言葉で失敗したく無いため、どうしても自分なりのやり方にこだわってしまうのです。
融通が利かない人への対処法|接し方のポイントを教えます。
「異動でうちの部署にきた部下が、何かと融通利かなくて困ってるんだけど、何かいい対処法ないものかな?」
「融通が利かない友人がいて、一緒に遊ぶとどうしても喧嘩しがちなんだけど、どうしたいいんだろう?」
融通が利かない人の心理が分かっても、上手な接し方が分からないと、どうしてもトラブルを引き起こしやすくなりますよね。
ここからは、融通が利かない人への上手な対処法や、おすすめの接し方のポイントをチェックしていきましょう。
対処法1. 根拠を見せながら説明する
融通が利かない人は、基本的に地頭が良い人が多いもの。
自分が信じているものよりも明らかに良いと言う根拠さえ分かれば、意外と意見を翻してくれるのです。
そのため、自分なりのやり方や考えを頑なに一番良いと考えている人には、そのやり方や考えよりも良いという根拠や理由を明確に説明するのが効果的。
- 作業効率を上げるためのアプリを頑なに使おうとしない人には、アプリ導入前と導入後の作業効率の違いを数字などのデータでプレゼンする。
- 昔ながらの育児の方が子供のために良いと信じて疑わない人には、医師監修の育児本などで、現代の育児法とその効果を示す。
とはいえ、プライドがとても高いので、頭ごなしに根拠を披露するのではなく、下手に出て丁寧に説明するようにしましょう。
「お手隙の時で良いので、このデータ確認して貰ってもいいですか?忙しいのにすみません。」
など、無理に押し付けるのではなく、相手が受け入れやすい言い方をするのがおすすめですよ。
対処法2. できるだけ相手に合わせておく
融通が利かない人は、とにかく否定されることが嫌いなので、あなたの許容範囲ギリギリまで相手に合わせてしまうのがおすすめです。
そのうえで、相手の機嫌を損ねないように言葉を慎重に選びつつ、譲歩して欲しい部分だけ交渉していきましょう。
- 企画書を完璧に仕上げるため、納期を過ぎても延々と修正する部下に、何度修正しても構わないが、納期だけは必ず守るように指示する。
などと、どうしても続けたいやり方を尊重しつつ、その分、譲歩して貰える部分、いわゆる落とし所を見つけるようにしていきましょう。
対処法3. 意見をもらいつつ変えていく
真っ向から意見が対立すると、お互いにギスギスしてしまうだけ。
頭ごなしにやり方や考え方を否定してしまうと、喧嘩になるだけなので、お互いの意見を尊重するスタンスでいきましょう。
- 生真面目すぎる同僚との仕事は、その同僚から都度意見を貰いつつ、自分の意見と合わせて、業務の改善点を洗い出していく。
- 神経質で真面目なママ友と一緒にPTAの役員をする時は、お互いの意見と共通点を合わせつつ、役員の仕事を勧めていく。
など、相手の意見を認める姿勢を見せるだけでも、その人にとっては「私は否定されていないのね。」と肯定された気分になります。
「〇〇さん、この部分どう思いますか?どうしたらもっと良くなるか、何かアイディアありますか?」
と意見を貰いつつ「じゃぁ、この部分は、〇〇さんとの提案がベストですね。」などと改善していくことで、揉めにくくなりますよ。
対処法4. 尊敬している第三者から説得してもらう
滅多なことでは意見を変えないため、信憑性のない意見や主観が強すぎるアドバイスには、耳を傾けません。
そのため、その融通が利かない人が尊敬している上司や先輩などから、論理立てて伝えてもらうのがおすすめです。
- 頑なに自分なりのやり方で営業を続けているのに、営業成績が悪いままの同僚には、同僚が尊敬している先輩から営業のコツを伝えて貰う。
など、話す相手が変わるだけで、驚くほど素直に聞き入れてくれる場合があるのです。
とはいえ、「〇〇から聞いたんだけど、営業成績悪いんだって?」などと、切り出されると、機嫌を損ねて話を聞いて貰えなくなる可能性大。
第三者から説得して貰う場合は、あなたが説得を頼んだことを言わないように頼みましょう。
対処法5. 成果でどちらが正しいのか証明する
誰が諭しても、耳を貸そうとしたないほど頑固な人なのであれば、あなた自身が努力して結果を見せつけるのも、一つの対処法です。
- 営業成績が悪いのに、自分なりの営業方法を変えようとしない人に、あなたが別の営業方法で成績を上げ、どの方法が良いのか証明する。
融通が利かない人は、プライドが高いため、成果の差を示されても表立ってはやり方を変えようとはしないでしょう。
しかし、自分のやり方よりももっと良いやり方があると分かれば、こっそりそれとなくやり方を変えてくれますよ。
対処法6. できるだけ関わらないようにする
手を替え品を替えしても、一向に改善されないぐらい頑なであれば、できるだけ関わらないようにするのがおすすめです。
- 同僚が頑固過ぎて、神経質なぐらい自分なりのやり方を突き通すのであれば、業務に関する事以外で関わらないように距離を取る。
など、あなたの方から、物理的にも精神的にも距離をとるのがポイント。
もし、プライベートでもアレコレ話しかけてくるようなら、当たり障りない態度で極力関わらないようにするのが良いでしょう。
融通が利かない性格の改善法|心当たりがあったら見直してみよう!
「上司のこと、神経質で頑固で融通が利かないって、ずっと思ってたけど、俺も同じかも…。どうしたら、直せるのかな?」
「自分ではすごくオープンなつもりだったのに、この間、友達から『ホント融通効かないよね。』って言われちゃった…。どうしたらいいの?」
融通が利かない性格って、意外と自分では気がつかないもの。
ここからは融通が利かない性格の改善方法について、チェックしてみましょう。
ポイント1. たくさんの人と話して価値観を広げる
世の中には、人の数だけ意見や考え方、価値観が存在しています。
自分とは違う価値観の人たちとたくさん話をすることで、自分自身の考えがいかに凝り固まっているのか自覚することができるでしょう。
- 普段、会話を全くしない会社の先輩や後輩にも話しかけて、ちょっとお喋りしてみる。
- 異業種交流会などに参加して、世代や職種が違う人たちと、話す機会を作ってみる。
など、ほんの少し行動範囲を広げてみると、驚くほどたくさんの発見がありますよ。
ポイント2. 関係のない周囲の会話にも耳を傾けてみる
あえて、会話には参加せず、周囲で交わされている会話を聞きながら自分自身の意見や考えを頭の中でまとめてみるのもおすすめの改善方法です。
- 隣の席の同僚同士の会話を聞きながら、自分なりの意見を頭の中でまとめてみる。
- ママ友同士の会話を聞きながら、それぞれの育児法と自分の育児法を客観的に比較してみる。
この方法だと、会話に直接参加していない分、揉めることなく自分と他の人の意見を客観的に比べられるので、効果的ですよ。
ポイント3. 責任を抱えすぎず、楽観的に考える
融通が利かない人は、責任感が強すぎるがゆえ他人任せにできないため、ここは思い切って、他人に任せてみることを意識してみましょう。
- 「この仕事は全部自分が完璧に仕上げなきゃ!」という意識から、「失敗しても先輩がカバーしてくれる」と意識を変えてみる。
- 他の人でもできる仕事は思い切って他の人にまわして、みんなでその仕事の責任を取る。という意識で仕事に取り組む。
など、自分一人の責任から、みんなの責任へと意識を変えていきましょう。
もし、実際に仕事を他の人に割り振らなくても、この意識を持つだけで心の中に余裕ができて、自分と違う意見も許容しやすくなりますよ。
ポイント4. 知らないことを調べる癖をつける
自分の知らない情報や方法などは、どうしても良くないものだと考えてしまう傾向があるため、常に知識のアップデートを行いましょう。
- 知らない言葉や情報があったら、スルーせずに毎回調べる。
- 昔ながらのやり方に固執せず、新しいやり方もまず調べて、良さを見つけてみる。
など、自分自身の中にある知識や価値観をこまめにアップデートすることで、新しい情報への恐怖感も無くなりますよ。
融通が効かない人を知って、上手に対応できるようにしてみて。
融通が利かない人は、ストイックに物事と向き合うことができる真面目な人。
しかし、その真面目さが裏目に出てしまうことが多いのも事実です。
そのようなタイプの人に無理やり融通が利くように変えて貰うのは至難の業。
融通が利かない人なりの考え方やプライドを尊重しつつ、柔軟に対応していくことで、お互いに無理せずお付き合いできるようになりますよ。
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