スロートレーニングの効果的なやり方。短期間の筋肥大に効く筋トレ方法とは?

織田琢也 2024.05.08
ゆっくりと動作して筋肉を鍛える「スロートレーニング」。今回は、スロートレーニングのやり方や、効果、具体的なスロートレーニングの筋トレメニューを解説します。初心者でも簡単にできて、短期間で引き締めるメニューを揃えたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

スロートレーニングとは?基本的なやり方を解説

スロートレーニングをする女性

スロートレーニングとは、筋トレをゆっくりとした動作で行うトレーニング

例えば、腕立て伏せなら腕を3秒かけて曲げて床に近づけ、また3秒かけて伸ばします。スクワットなら3秒かけてゆっくり膝を曲げて、その後3秒かけてゆっくり膝を戻すなどです。

同じトレーニングでも動作や停止時間をゆっくり、長く取り組むことで回数を増やさなくても高負荷をかけられるため、少ない回数でも効果は高くなります。

スロートレーニングであれば、1回1回の質が高いので、体を引き締めたいならぜひ取り組んでいきましょう。


スロートレーニングの効果|取り組むことでどんなメリットがあるの?

話題の筋トレ方法、スロートレーニング。よく耳にするかと思いますが、中には「一般的なトレーニングと何が違うのか分からない」という方もいることでしょう。

そこでここからは、スロートレーニングの効果をご紹介します。

スロートレーニングに興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。


スロートレーニングの効果1. 高い負荷を短時間でかけられる

スロートレーニングで効果的に筋トレしている男性

筋トレに取り組んでいる方の中には、回数を重視して何回もできたという達成感に浸っている人もいます。ただ、しっかりと筋肉に負荷がかからなければ、回数がいくら多くても鍛えたい筋肉には効果が発揮されません。

スロートレーニングは、ゆっくりと動作している時に筋肉に刺激を与え続けられるので、1回の筋トレ効果は高め

回数が少なくても正しいフォームで、一つ一つの動作に時間をかけることにより、短期間で体を引き締められますよ。


スロートレーニングの効果2. 素早く筋肥大できる

スロートレーニングで素早く筋肥大した男性

自宅でできる自重トレーニングは手軽にできて人気ですが、マシンや道具を使うトレーニングに比べて負荷が少なくなりがち。

しかし、先述した通り、スロートレーニングは、動きをゆっくり行うだけで筋肉への負荷を高められるのがメリットです。

マシンを使ったり回数を増やしたりしなくても、トレーニングの効果を短時間で発揮。気軽に素早く筋肉を付けたい人には嬉しいトレーニングと言えるでしょう。


スロートレーニングの効果3. 関節への負荷が下がるため、怪我のリスクが低い

スロートレーニングで安心して筋トレする女性

トレーニングは回数をこなそうとして素早く行うと、関節に大きな負担を与え、体を痛める原因になります。

スロートレーニングは、動作をゆっくりと取り組むため、関節への負担を少なく抑えられ、怪我のリスクを軽減できます


スロートレーニングの具体的な筋トレメニュー|初心者向けの効果的な筋肥大方法を解説

ビギナーから上級者まで性別関係なく取り組めると人気のスロートレーニングですが、取り組んだことがないビギナーには、何をどうやって取り組めば良いのか分かりませんよね。

そこでここからは、初心者におすすめのスロートレーニングメニューを詳しくご紹介します。

やり方やコツ、回数の目安なども細かく解説しているので、ぜひ参考にして、毎日のトレーニングメニューにお役立てください。


スロートレーニングの筋トレメニュー1. スクワット

正しいノーマルスクワットのやり方を教える動画

トレーニングの中でも人気で知名度も高いスクワット。

お尻の大臀筋や太ももの大腿四頭筋、背中の脊柱起立筋など背中から下半身にかけての筋肉を効率的に鍛えられる筋トレなので、ランナーやアスリートにも積極的に取り入れられるほど。

ゆっくり取り組むことで、ビギナーでも筋力がアップ。基礎代謝があがり、太りにくい体作りができますよ。


トレーニングの正しいやり方

  1. 床やマットの上で、足を肩幅に開いて立つ(目線は前を向く)
  2. 両腕は肩の高さまで上げ、前に伸ばした状態をキープ
  3. 姿勢は背中が丸まらないよう背筋を伸ばした状態で、3秒かけてゆっくり膝を90度に曲げていく
  4. 3秒かけて、ゆっくり軽く膝を曲げた状態まで戻す
  5. 2~4を5回繰り返す
  6. 終了

スロートレーニングのスクワット回数の目安は、5回×1~2セット。慣れてきたら3秒から徐々に時間を増やしていきましょう。


トレーニングのコツ

  • 膝を曲げる時は、つま先よりも前に出ないように意識して取り組む
  • 膝を戻す時には、しっかり伸ばさずに軽く曲げた状態で、次に動きに繋げるようにする
  • 上半身は丸まらないように、背筋を伸ばすことを意識する

スロートレーニングで行うスクワットを効率的に行うためには、動きの合間に筋肉を休ませないことが大切

膝を伸ばす際に直立してしまうと筋肉を使わない状態になってしまうため、膝を伸ばす際に完全に直立せず、軽く曲がった状態までに留めます。

動きは常にゆっくりで、筋肉の緊張状態を保ちましょう。そうすることで常に筋肉を使った状態を維持できます。

【参考記事】スクワットの正しいやり方&コツとは?▽

【参考記事】はこちら▽


スロートレーニングの筋トレメニュー2. 腕立て伏せ

腕を太くする腕立て伏せのやり方を説明している動画のスクリーンショット

男性、女性誰もが一度は経験する定番トレーニング、腕立て伏せ。プッシュアップとも言い、胸の大胸筋、腕の三角筋、上腕三頭筋などを鍛えられます

一見簡単そうに見えますが、間違った姿勢で行うと効果を発揮できません。

しっかりとフォームを確認して、ゆっくりした動きでで取り組みましょう。


トレーニングの正しいやり方

  1. 床やマットの上で、うつぶせの状態で横になる.
  2. 両手を肩幅よりこぶし2個程度広げて床に付く
  3. 足を伸ばして、つま先で支える(難しい場合は膝をついてもOK)
  4. 3秒かけてゆっくり腕を曲げて、床にできるだけ体を近づける
  5. 3秒かけてゆっくり腕を伸ばす
  6. 4~5を5回繰り返す
  7. 終了

スロートレーニングでの腕立て伏せ(プッシュアップ)の回数目安は、5回×3セット

3秒かけて腕を伸ばす、元に戻す動作を行います。物足りなくなったら、秒数を3秒から徐々に増やしていくと良いでしょう。


トレーニングのコツ

  • お尻が下がったり上がったりしないよう、頭からつま先まで一直線を意識して取り組む
  • 肘を曲げる時には、胸を床につくぎりぎりまで下ろすようにする
  • 負荷が逃げないよう、腕が完全に伸び切らないようにする

スロートレーニングでの腕立て伏せは、床から体を離すために腕を伸ばし、そこでしっかりと伸ばし過ぎないのがポイント

伸ばしきってしまうとそこで筋肉を使わずに休んでしまうことになるので効果が薄れてしまいます。

トレーニング中は腕を伸ばしきらずに、軽く曲がった状態までにするのがコツになります。

【参考記事】腕立て伏せ(プッシュアップ)のやり方&コツとは?▽


スロートレーニングの筋トレメニュー3. クランチ

クランチの動画スクリーンショット

簡単な動きで鍛えられて、初心者にも取り組みやすい腹筋のスロートレーニングメニューがクランチです。

寝転がれる場所があればどこでもでき、道具もいらないので、思い立ったらすぐに実行できる手軽さが人気です。

お腹のたるみが気になる人は、クランチの正しいフォームを把握しておきましょう。


トレーニングの正しいやり方

  1. 仰向けにマットの上に横になり、足を揃える
  2. 両手を後頭部で組む(難しい場合には、手も耳に軽く当てる)
  3. 足を上げ、膝を90度に曲げる(すねと床が平行になるように)
  4. 3秒かけておへそをのぞき込むように上体を丸める
  5. 1秒間キープ
  6. 3秒かけて上体を元に戻す
  7. 床に肩甲骨が付くギリギリまで戻す
  8. 4~6を10回繰り返す
  9. 終了

クランチを行う際の回数目安は10回×3セット


トレーニングのコツ

  • 手の力を使わないように意識して取り組む
  • 腹直筋以外の筋肉を使わないよう意識しながら、背中を丸めて上体を起こすようにする
  • 上体を元に戻す時に、背中を完全に床に付かない
  • 姿勢が崩れないよう、足を揃える

クランチで意識したい筋肉は腹直筋で、正面に付いている筋肉です。

上体を丸めながら起こす時に、腕の力や反動を使ってしまうと腹直筋が十分に使われません。

お腹の引き締めに効果的なので、反動を使わずにゆっくり取り組みましょう

【参考記事】クランチのやり方&コツとは?▽


スロートレーニングの筋トレメニュー4. パイクプレス

夜におすすめのトレーニングメニュー:パイクプレス

パイクプレスは、ゆっくり動くことで肩に効率的な負荷をかけられるので、たくましい腕を手に入れたい男性に人気があるトレーニングです。

肩周りを大きくしたいなら、ぜひスローで取り組んでみましょう。


トレーニングの正しいやり方

  1. マットの上に立ち、両手を床に付ける(肩幅よりやや広め)
  2. 肘を伸ばし、横から見た時に『くの字型』になるようにする
  3. 両手と両足の距離を1m離し、両手両足でバランスよく体を支える
  4. 肘を3秒かけてゆっくり曲げて、床ギリギリまで頭を下げる
  5. 1秒で肘を伸ばす
  6. 3~4を10回繰り返す
  7. 終了

パイクプレスの回数目安は10回×3セット

セットの間に休憩を1分間入れます。負荷が足りないと感じる場合は、腕を曲げる時間を長くしたり、セット数を多くしたりして強度を高めましょう。


トレーニングのコツ

  • 肘を傷めないよう、手幅を肩幅より広めに開くようにする
  • 肘を曲げた時には、体をぎりぎりまで下げることを意識する
  • 足をつく位置は近すぎず遠すぎず、体が綺麗な『くの字』になるよう意識して取り組む

パイクプレスは、腕を頭が床に付くギリギリまでゆっくり曲げることで、腕の筋肉へ十分な負荷をかけられます

そのため辛いからと動作のスピードを上げたり、腕をあまり曲げなかったりして回数をこなしても筋肉への効果を得られません。

正しいフォームで、トレーニングの動きは『限界ぎりぎり』を意識して取り組みましょう。

【参考記事】パイクプレスのやり方&コツとは?▽


スロートレーニングの筋トレメニュー5. バックエクステンション

自重トレーニング:バックエクステンション動画

すっと背筋が伸びている姿勢の人は、男性でも女性でも魅力を感じます。そんな美しい姿勢を保つために取り組めるトレーニングがバックエクステンションです。

バックエクステンションをゆっくりした動作で行うと、主に背骨に沿って付いている脊柱起立筋を鍛えられます

同性からも異性からも印象を良くしたいなら、バックエクステンションで良い姿勢を維持しましょう。


トレーニングの正しいやり方

  1. マットの上で、うつぶせになって横になる
  2. 足を肩幅の半分ほど開く
  3. 両手を頭の後ろで組む
  4. 空気を吐きながら、反動を使わずにゆっくりと上半身を反らせる(無理のない範囲で)
  5. 2秒間キープ
  6. 空気を吸いながら、ゆっくり上体を元に戻す
  7. 4~6を10回繰り返す
  8. 終了

パイクプレスの回数目安は、10回×3セット

セットの間に休憩を30秒入れましょう。負荷が足りない場合には、上半身を反らせる時間を長く保つと負荷が強化できますよ。


トレーニングのコツ

  • 腰を傷めないよう、反動を使わずに上体を起こすようにする
  • 負荷を高めたい場合は回数を増やすのではなく、停止時間を長くする
  • 上体を反らせる時に息を吐き、戻す時に息を吸うことを意識して取り組む

バックエクステンションは、腰の筋肉負荷が期待できますが、反動を使って無理に上体を起こそうとすると、腰を痛める恐れも。

バックエクステンションの効果を十分に得たいなら、上体を無理に起こすことよりも、限界まで上体を起こした時の停止時間を長くすることを意識して取り組みましょう

【参考記事】バックエクステンションのやり方&コツとは?▽


スロートレーニングの筋トレメニュー6. スタンディングカーフレイズ

スタンディングカーフレイズのやり方

「脚が疲れやすい」「早く走りたい」そんな願いを持っている方には、ふくらはぎの筋肉を鍛えられるスタンディングカーフレイズが人気です。

引き締まったふくらはぎは、短パンを履いた時にかっこよく見えるので、ぜひ正しいトレーニング方法で効率的に鍛えてください。


トレーニングの正しいやり方

  1. 壁を向いて立つ
  2. 肩幅よりも少し狭い幅に足を広げる
  3. 肩幅程度に広げた両手を、壁に垂直になるように付ける
  4. かかとを上げ、つま先立ちになる(この時やや前傾姿勢いなるよう壁との距離をとる)
  5. 限界までかかとを上げたら1秒間キープする
  6. ゆっくりとかかとをおろす
  7. 4~6を30回繰り返す
  8. 終了

スタンディングカーフレイズの回数目安は、30回×3セット

セットごとに1分間の休憩をはさみましょう。負荷を上げたい時には、1セットの回数を増やすのではなく、セット数を増やしてみてください。


トレーニングのコツ

  • つま先立ちになる時に真上ではなく、若干前傾を意識して取り組む
  • 片足だけに負荷がかからないよう、両足のバランスを考える
  • かかとを上げる時だけでなく、下ろす時にもゆっくりとした動作を心がける

スタンディングカーフレイズは、両足に同じ負荷を与えることで、バランスよく鍛えられます。

トレーニングを行う際は、両方の足に同じ負荷がかかるよう意識して行いましょう

【参考記事】スタンディングカーフレイズのやり方&コツとは?▽


スロートレーニングで効率よく筋肉を鍛えましょう!

スロートレーニングで効率良く鍛えている女性

動きをゆっくり行い、筋肉を休ませずに取り組むスロートレーニング。

スロートレーニングは、器具を使わなくても負荷を高められて、筋肉を効率よく鍛えられます

短期間で理想の体になることも夢ではありませんので、自重で高い負荷をかけたいならぜひスロートレーニングに挑戦してみてくださいね。


【参考記事】筋トレ前に行うと効果的なウォームアップメニューも取り組もう!▽

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