バチェロレッテが認めた男たちによる「令和のモテる男」対談【前編】
大人気の恋愛番組『The Bachelor (ザ・バチェラー)』。たった1人の男性が、多数の女性の中からたった1人のパートナーを選び、結婚を前提とした交際を申し込むアメリカの人気番組。
同番組の日本版である『バチェラー・ジャパン』は、日本中で話題になりました。スマログで行った、初代バチェラー・久保裕丈さん、2代目バチェラー・小柳津林太郎さんの集中連載も大きな話題を呼びました。
今回はその男女逆転版、Amazon Prime Videoにて独占配信されている『バチェロレッテ・ジャパン』。
(C) 2020 Warner Bros. International Television Production Limited
10月30日(金)に最終回が配信され、早くも世の中が最後の余韻を残しました。
スマログでも早速、「令和のモテる男」対談を実施。
最後の最後までバチェロレッテ・福田萌子さんに認められた3人に「男の恋愛」「男の人生」といった切り口で存分に語ってもらいました。
ファシリテーターは、バチェラー・ジャパンでもお馴染み、バチェロレッテ・ジャパンでも司会進行を務める坂東工さん。
今回はその前編です(後編はこちら)
ローズさん、黄さん、杉田さんが語る出演の理由
坂東さん
このように会うのは初めてですね。 まずはみなさん、なんでバチェロレッテに参加されようと思われたんですか?
【當間 ローズ(とうま ローズ)】ブラジル生まれ、26歳・歌手。190cm近い、高身長イケメン。“愛と筋肉のハイブリッド”のキャッチフレーズ通り、真っ直ぐなアプローチが魅力。
ローズさん
僕は長い間、恋愛をしていなくて。仕事柄、恋愛できなかったんです。芸能ってなかなか難しい部分があるんで。
でもやっぱり自分のためにも1人の女性と向き合う、ちゃんと恋愛と向き合う時間を作りたいなと思って参加させていただきました。
坂東さん
黄(コウ)さんは?
黄さん
僕の場合はプライベートだと友達がたくさんいて、仕事は仕事で忙しくて、恋愛に対してどうしても言い訳をつくっちゃう部分があったんですよね。
【黄皓(こう こう)】中国生まれ、33歳・実業家。“僕はバチェラーの親友”と豪語するほどバチェラーたちとも親交が深い。優しくもたくましい自信に溢れた立ち振る舞いで、視聴者までも虜にしている。
黄さん
もともとは婚約破棄があってしばらく結婚に対する強い意思を持てなくて、あえて別のことに時間を注いでいた面もあるんですけど、やっぱこのままじゃいけないなと。僕、長男なんで家系図を下に伸ばしていくためにも結婚っていうものから逃げられない中で。
2ヶ月間すべてを放っておいて、ある女性との結婚に集中できる時間を設けるというのは貴重な体験になるだろうなと思い参加することに決めました。
坂東さん
結婚に対する意思はもともと強かったんですか?
黄さん
強かったですね。
婚約したのもあって、家族同士を巻き込んだような、ほんとに結婚する直前までいったことがあったので、結婚に対して、意識はあったほうだと思いますね。
坂東さん
杉田さんはなぜエントリーを?
【杉田 陽平(すぎた ようへい)】三重県出身、35歳・画家。“アートで愛を奪い取れ”のフレーズそのまま、独特な世界感と素直な愛が見る人を魅了する。物腰柔らかく周囲に好かれる存在。通称:杉ちゃん。
杉田さん
僕は比較的、何気ない理由でエントリーしました。
普段、画家活動をしていて恋愛のプライオリティーが低いわけですよ。
でも正月に実家に帰ってお姉ちゃんの甥っ子さんを抱いたんですね。その営みをすごい尊く感じて。
結婚や家族を持つのは簡単そうに見えてすごい大きなゴール、ゴールというか営みだなぁと思いまして、本気で考えたいということで参加したという感じですね。
【ファシリテーター:坂東 工(ばんどう たくみ)】東京都出身、43歳。経営者、俳優、アーティスト、キュレーターなどマルチに活躍。低く男らしい声と紳士的な立ち振る舞いで、主人公のバチェラー並の人気を誇る。
なぜ自分たちは、バチェロレッテに認められたのか?
坂東さん
なるほどなるほど。とはいえね、オーディションとかも受けられましたよね。
多くの男性から17名が選ばれて、最終的にみなさん3名が選ばれた。
なぜ、3名の中に自分が入ったと思いますか?
ローズさん
僕は、自分の強みである「ストレートに伝える」ということが、他の16名にはなかった強みだと思うんで。やっぱりそれなんじゃないかな。
黄さん
バチェラーもバチェロレッテも、あくまで主役はそのご本人であって、どうしても彼ら彼女らが選ぶ旅になってしまいがち。
そうじゃなくて彼女と対等に会話をして、対等に恋愛できる人もいたほうがいいだろうなと思ってました。
僕は自分のメンタルの中で「選んでもらいたい」というスタートではなかった。
写真では表現できない“すごいオーラ”で包まれる取材空間
黄さん
この旅の中で恋愛ができて、お互いを求め合う存在になれればいいと、自信を持って臨んだので、彼女と対等に会話できる1人の男性としてこの場に呼んでもらえたんじゃないのかなと、自分では思っています。
杉田さん
応募者の中で、絵を描いてるっていうプレイヤーは少なかったんだと思うんですよね。趣味ではなくプロ画家としてやっている人は少なかったんじゃないかと思ってて。
特殊なプレイヤーというか、色物じゃないですけど、おもしろキャラみたいな感じで入れたんじゃないかなというのが僕のスタートですね。
番組の印象通り、丁寧に答えてくれる杉田さん
坂東さん
三者三様の自己分析がありますね。いざ17名になってみたとき、勝てるって思いました? どうです?
黄さん
僕は最初のカクテルパーティのとき、一番初めにパーティルームに入って16名をお迎えさせていただいたんですよ。
坂東さん
あー、そうでしたね!
黄さん
その経験をしたのは僕だけで、次々と参加者が入ってきたんですけど、16回気持ちが変わりました(笑)
当時を振り返りながら笑いに包まれる3人
黄さん
自信満々で行ったんですよ。一番を歩かしてもらうってそれなりにね、重責だと思っていて。期待もされているんだろうなと。
ただ、チャミ(北原一希)がきた、イケメンで背の高い人が入ってきた。次に杉ちゃん(杉田陽平)、よく読めない人入ってきた。
で、またこんなん(當間ローズ)入ってくるし。
黄さん「こんなん入ってくるし(笑)」
黄さん
もう最初の4人になった時点で、頭がいっぱいいっぱいでした。 今日は残れるかなとは思ってたけど、サーファーの章太くん(萩原章太)とかマラカイ(エバンズマラカイ)、あの辺が入ってきた時には「今日落ちるのあるな、帰る可能性あるな」とか思っちゃいましたね。
萩原章太さん登場シーン (C) 2020 Warner Bros. International Television Production Limited
黄さん
たぶん僕が誰よりもこのジェットコースターを楽しんだというか、味わった人だと思いますね。
坂東さん
それは言えるかもしれないですねぇ。ローズさんどうです?
ローズさん
僕はみんなが入ってくる度に、プレッシャーがどんどん大きくなってました。
最初はすごい自信満々で、彼女の顔触ったりとか歌ってみたりしたんですけど、みんなが入ってくるのを見て、「俺、今日帰るかも……」と思ってましたね。
坂東さん
みんな、瀬戸際だったんだ。
坂東さんも結構意外だった模様
ローズさん
ほんとに瀬戸際で、だから最終的にこのままじゃだめだと思って、カクテルパーティーの最後に謝るっていう選択を取りました。勝てないかもしれないって本気で思ってました。
坂東さん
杉田さんはどうでした?
杉田さん
えーっと、自分の場合は、なんていうのかな。
そもそも魅力的な人が集まってくるのは当たり前じゃないですか。精鋭だから。
で、本当にみんなキャラクターが違くて、こういう分野の一番魅力的な人、こういう分野の一番魅力的な人と、17通りバッとその場にいて。戦うというよりは、そこに自分が参加できてるっていうのがまず嬉しかったです。
杉ちゃん登場シーン (C) 2020 Warner Bros. International Television Production Limited
杉田さん
いれるだけで光栄なのに、プラスα、できるだけ残れたらすごいことだよなぁというマインドでしたね。
最初のカクテルパーティの時に会話して、他の参加者のマインドを知っていくわけです。その度に自分も中途半端な気持ちじゃできないなと思って、やっぱりちょっと残りたいな、でも前には出ていけない……という気持ちで揺れている感じでした。
坂東さん
次の質問にいく前に、僕から見た皆さんの印象を言っていいですか?
一同
聞きたい!
坂東さんのお話、これは本当に貴重です
坂東さん
この旅を総じて、杉田さんはTwitterとかで「成長したね」とか言われてますけど、僕は初めに「杉田さんは器用な人だな」と思ったんですね。
人をきちんと捉えて、自分をニュートラルにおいて、距離をちゃんと取れる人。
決して僕はコミュ障とかそういったイメージではなくて、自分が欲しいピースとか相手が思っているピースをきちんと仕分けできて整理ができる人という印象でした。その方との距離をきちんと見極められる人なんだなと思いましたね。
杉ちゃん嬉しそう……!
坂東さん
もしかしたら周りには「成長した」というように見えるのかもしれない。
ただ、杉田さんの人格というのは全く変わっていない。元からあるもの。それらがおそらく回を重ねるごとに繋がっていった、実家編でも垣間見えましたけど、点と点が線になっていったという感じだと思いますね。
坂東さんの鋭い明察に、思わず編集部も聞き入ります
坂東さん
で、黄さんの場合は、逆に僕は「不器用な人だなぁ」ってずっと思っていました(笑)
語弊があったらごめんなさいね。おそらくは培ってきたもの、積み上げてきたものが大きかったからだと思います。プロフェッショナル人の影響だったりとか、ビジネスの世界だったりだと思うんですけど。
黄さんちょっと緊張してる……?
坂東さん
だから途中から積み減らすことをやり始めたのは、僕はすごい勇気だと思っていました。
もしかしたら杉田さんが持っていたエネルギーを見て「あ、自分が今まで積んできたものを減らさなければ太刀打ちできない」と考えて、「鎧を一枚一枚脱いでピュアになっていこう」ということをされたと思うんですね。
その勇気が、男としてすごいと思います。年齢もあるかもしれないですけど、ゼロになるのは簡単じゃない。
僕は途中から杉田さんと黄さんを見て、器用・不器用それぞれのコミュニケーションがあって、たぶんこの人たちは最後合うんだろなと思っていました。
坂東さんは言葉選びもとてもスマート
坂東さん
というわけでローズさん。
ワクワクした目で坂東さんを見るローズさん
坂東さん
あなたの情熱、大好きです!(笑)
ローズさん
ありがとうございます!(笑)
坂東さん
いやでもほんとにね、歌から始まって。やっぱりあれをね、女性の前でやるっていうのはなかなかの勇気だと思いますし、芸能もがんばってくださいね。
「もっと褒めてよ」と笑うローズさん
坂東さん
さっきの目の前で歌を歌う話もそうですけど、好きな女性に恥ずかしがらずに「好き」と言える男になるためには?聞いてみたいですね。
ローズさん
まず、僕が大事だなと思っているのが「自分を理解する」こと。 自分の長所、短所をちゃんと理解することが一番大事。
自分の武器は何か、この長所なら好きな人に僕のことを好きになってもらえる、いつかこの短所は彼女に伝えなくちゃいけない、伝えるタイミングはいつか? っていう風に、まずは自分を理解することが一番重要です。
その上で、自分の思いをストレートに伝える。
ローズさん「大事なのは、自分を理解すること」
ローズさん
アプローチの方法として、ストレートに伝えるのは一つあると思うんですけど、毎日を大切な一日にする。どんなにちっちゃいことでも特別な一瞬にする。彼女との一瞬一瞬を特別なものにしてあげる。
言葉で伝えるのもそうだし、行動でもそう。できれば五感を使って彼女にそれを伝えることが僕は重要なんじゃないかなって思います。
坂東さん
今回バチェロレッテには、どのように伝わったと思いますか?
ローズさん
僕の思いは、素直に彼女に伝わったんじゃないかなと思っています。本当の當間ローズをちゃんと伝えられるか不安だったんですけど、回を重ねるにつれて僕もどんどん自分をさらけ出すことができるようになっていった。
(C) 2020 Warner Bros. International Television Production Limited
ローズさん
自分もちゃんと恥ずかしがらずに伝えようって気持ちがあった。そして彼女がそうさせてくれた。相乗効果じゃないですけど、最終的にお互いを理解できるところまでいったんじゃないのかなって思っています。
坂東さん
結構アクセル踏みました?
ローズさん
だいぶ踏んでました(笑) 最初からもう全開ですよ!
坂東さん
アクセルを踏むのも、男の勇気ですよね。
「令和のモテる男」対談、続きはこちらの後編で。テーマは男の恋愛、そして男の人生へ……。