走り幅跳びの記録を伸ばすコツ。助走→踏み切り→着地をマスターしよう!
走り幅跳びの記録を伸ばすコツ|トレーニングで跳躍力を爆上げしよう!
「憧れのあの人みたいに遠くまで跳べるようになりたい!」
「あいつに負けたくない...。」
陸上競技の中でも唯一自分自身が汚れた位置が結果となる種目、走り幅跳び。どんな競技よりも限界までもがく泥臭い種目だからこそ、悔しいですし、本気になれるもの。
「あいつに負けたくない。」
「あいつにだけは勝ちたい。」
勝負の世界では、誰しもがNo.1を目指します。今見ているあなたも、きっと負けたくない相手がいるのではないでしょうか。
「走り幅跳びは、才能...?」確かにそうかもしれません。でも、「才能」を「努力」が上回るところを見せてやりたいじゃないですか。
今回は、そんな「今よりもっと記録を伸ばしたい」と思っている人へ向けて、走り幅跳びのコツを詳しく解説。
今は負けているあいつに一泡吹かせやりましょう!
走り幅跳びの世界記録/日本記録とは?
今の自分が限界だと思っている人のために、ここではあえて世界記録と日本記録を紹介させてください。
走り幅跳びの世界記録は、
- 男子:8.95m
- 女子:7.52m
男子は、なんとバレーボールの横幅をジャンプで飛んでいるイメージ。実際にバレーボールのコートに立ったことがある人なら分かりますが、本当にエゲつないほどの距離を飛んでいます。
一方で走り幅跳びの日本記録は、
- 男子:8.25m
- 女子:6.86m
世界記録ほどではなくても、一般人からみれば圧倒的な距離を飛んでいるのは間違いありません。
あなたは今どの位置にいるでしょうか。日本記録の半分ほどという人だっているかもしれません。でもそれは、まだまだ伸びしろがあるということ。
世界記録も日本記録も、誰かに出来た記録です。もっと小さい記録であれば市や町の記録だって誰かが作ったもの。あなたが超えられない理由はありません。近い記録でもいい、まずは誰かの記録を意識してみることも大切ですよ。
走り幅跳びのコツ|自分の記録を伸ばす大切なポイントとは?
走り幅跳びのコツを理解せずに跳ぶのと、理解してから跳ぶのとでは、記録にははっきりとした差がでます。まずは、記録に悩んでいる人の多くができていない、走り幅跳びのコツを理解しておきましょう。
毎日練習をしてコツを体に叩き込み、リズムよく跳べるようになれば、跳び方が変わってくるので、今までの記録よりは記録を伸ばすことができるはずですよ。
走り幅跳びのコツ1. 助走
走り幅跳びにおいて「助走がきちんとできているか、できていないか」は、記録を大きく左右してしまう、重要な項目の一つです。
まずは、遠くへ跳ぶためにはどういった助走をすれば良いのかを解説していきます。ただ何も考えずに走るだけでは、記録を伸ばすことはできません。まずは、しっかりと助走について理解していきましょう。
助走のコツ① 9割くらいのスピードで走る
走り幅跳びの助走は、「早ければ早いほど良い」と考えている人がほとんどだと思います。そのため、全速力で助走を走り抜いている人が多いはず。
もちろん、助走のスピードが早ければ遠くまで跳べるというのは間違いありません。
しかし、その人の全力で助走をしてしまうと体に力が入り過ぎてしまい、踏み切り動作にリズムよく移れなくなってしまいます。そのため、しっかりと踏み切れなくなり、遠くまで跳ぶことができなくなってしまうのです。
踏み切り動作にスムーズに移るためには、多少余力のある、9割ぐらいのスピードを意識して助走してみましょう。
助走のコツ② 助走の途中で前傾姿勢から体を真っ直ぐにしていく
スタートしてすぐは、スピードに乗るために体を前にして押し出そうとするので、前傾姿勢になっています。目線も下になっているはず。
スピードに乗ってきたら、ずっと下を向いた前傾姿勢ではバランスが安定しませんので、徐々に体を起こし目線を前にもって行くようにします。逆に後傾姿勢だと失速してしまいますので、体を真っ直ぐにするよう意識しましょう。
この姿勢のまま踏み切り動作に移れば、助走の反動を落とさずに踏み切ることができるのです。
走り幅跳びのコツ2. 踏み切り
助走の次の動作が、踏み切り。
走り幅跳びで1番難しく、跳び方で悩んでしまうのが踏み切りの部分ですよね。この踏み切りがスムーズに、そして的確に出来れば、走り幅跳びの記録を今よりもグッと伸ばすことが可能になります。
跳び方が分からず悩んでいる人は、まずは踏み切り部分から意識を改善してみてください。走り幅跳びの踏み切りにもコツがありますので、詳しくみて行きましょう。
踏み切りのコツ① 踏み切る時に重心を落としすぎない
遠くへ飛ぶためには、重心を下に落としてジャンプをすることになりますし、特に止まった状態からジャンプをするなら、重心は下にあった方が遠くへ跳べるでしょう。
しかし、走り幅跳びで重心を落としすぎた状態でジャンプすると、跳躍の前に一旦止まってしまい、せっかくの助走スピードを活かすことが出来ません。これでは助走の意味がなくなってしまいますよね。
そのため、走り幅跳びの跳び方としては、重心は落としすぎないようにし上に残したまま、膝を伸ばしてジャンプするよう意識していきましょう。
踏み切りのコツ② 踏切版や踏切線を見ない
踏み切りの際の目線も、記録を伸ばすためには、とても大きな意味があります。
踏み切りをする際には、目線は下ではなく上を向いているのが望ましいので、踏切板や踏切線を見ないで踏み切ることになります。しかし、踏み切る際に下を向いてしまうと、助走スピードは確実に下がってしまい、せっかくの助走を活かすことができません。
走っている時に目線のはじで踏切板を確認しながら走り、直前では下を見ないよう、助走のスピードそのままで踏み切るようにしましょう。
走り幅跳びのコツ3. 着地
ここでご紹介するコツは、踏み切りをしてから着地をするまでの動作に関するコツです。
着地までの跳び方は、フォームによって大きく変わりますし、記録にも影響をします。初心者には難しい跳び方もありますので、少しずつ練習をして自分のものにして行きましょう。
着地までの流れがリズムよくできるようになれば、着実に遠くへ跳ぶことができますよ。
着地のコツ① 腕を大きく前に振り出す
着地する際に空中で腕を大きく前に振り出すことで、体を前に押し出す力が働き、自然と距離は伸びていきます。手を使って勢いをつけるのは走り幅跳びだけではなく、バレーボールの助走や野球の盗塁なども同じ。
手を振り子のように勢いよく前に押し出せば、その分力は前へと伝わっていきますよ。
その他にも前に出す理由は様々あり、
- 手が体よりも後ろで地面につかないため
- 足を前に出すため
など、走り幅跳びでは手の動きも非常に重要なポイントになります。ただ、踏み切りをした後に空中で腕を振るという動作は、やはり日頃から練習をして自分のものにしなければ難しい動作です。
本番でしっかりとした結果が残せるように、毎日の練習に取り入れ、フォームをしっかり体に覚えさせましょう。
着地のコツ② 重心が前になるよう着地する
着地の際のコツとして、飛距離を少しでも伸ばせるよう、体をより前に振り出すように着地したいため、足や腕が大きく前に出る姿勢で着地するのが理想。
最高到達点では重心を前やや上に保ち、落ちていく時に重心は前になるのをイメージしましょう。重心が前にないと不安定になり、着地した足よりもお尻などが後ろに着いてしまう可能性がありますので注意が必要です。
また、地面に着地する順番は、「かかと」次に「お尻」となります。その際には、かかととお尻はなるべく付けるよう意識し、前に倒れこむようにしましょう。
走り幅跳びの記録を伸ばす練習方法|自宅でできる筋トレメニュー5選
走り幅跳びの実践編とも言える、跳び方のコツについて解説してきました。
どうすれば飛距離を伸ばせるのかが、なんとなくイメージできたところで、ここからは走り幅跳びの記録を伸ばすための練習方法をご紹介していきます。
ご紹介する練習方法を日々のトレーニングに加えて、走り幅跳びの記録アップを目指していきましょう。
走り幅跳びの記録を伸ばす筋トレ1. バーピージャンプ
「バーピージャンプ」は、効率的に脚力などの下半身を強化できるトレーニング方法の一つ。
このジャンプの練習方法は、動作の中にしゃがんだりジャンプしたりという動きがあります。リズミカルに動けば、脚力がしっかり鍛えられ、跳躍力が向上するはずですよ。
トレーニングの正しいやり方
- 足を拳1つ分ほど広げる
- その場にしゃがみ、両手を地面につける
- 少し飛び跳ねて、両足を後ろに伸ばす
- 両足を元の位置に戻す
- 膝を伸ばしながら、高くジャンプする
- (5)の時、両手は上に伸ばす
- この動作を30回繰り返す
- インターバル(1分間)
- 残り2セット行う
- 終了
きちんとやると大変厳しいトレーニングなので、まずは10回×3セットからはじめます。慣れてきたら、30回×3セットを目標にしましょう。
トレーニングのコツ
- スピードばかりを意識しない
- 両足を伸ばすときは、限界まで伸ばす
- 出来るだけ高く飛ぶ
- 呼吸を安定させて行う
- 慣れてきたら、1セットの回数を増やす
バーピージャンプは、素早く動くことが目的のトレーニングではありません。
スピードを重視するのではなく、一つ一つの動作をしっかり行い、脚力をアップさせるように意識を持って動きましょう。スピードや回数よりも、確実に筋肉を使って動くことが重要ですよ。
【参考記事】バーピートレーニングの効果をより詳しく解説▽
走り幅跳びの記録を伸ばす筋トレ2. ジャンピングスクワット
スクワットと言えば、下半身を鍛えるために最も知られるトレーニングです。そのスクワットにジャンプの動きを加えたのが「ジャンピングスクワット」。
最後にジャンプが加わることで、ふくらはぎの「下腿三頭筋」が鍛えられ、跳躍力向上に役立ってくれますよ。
トレーニングの正しいやり方
- 足を肩幅ほど広げる
- 両手を胸の前に収める
- 膝を曲げてゆっくりと身体を下ろしていく
- 太ももと床が平行になったら力強く地面を蹴ってジャンプ
- (4)の時、反動をつけずに膝を伸ばすイメージで行う
- 着地したらそのまま腰を落とす
- この動作を15回繰り返す
- インターバル(30秒)
- 残り2セット同じ動作を行う
- 終了
正しいフォームで行うととてもキツイ練習方法なので、目標は15回×3セットですが、厳しいようでしたら10回×3セットで行いましょう。
無理をしてトレーニングを行うと、筋肉を傷めてしまい、逆効果になる可能性があります。特にトレーニング初心者は、まずフォームを固めることを意識していきましょう。
トレーニングのコツ
- ジャンプは常に全力で
- 下げる時はゆっくりと下げていく
- 腹筋に力を入れて、フォームを安定させる
- 背中を丸めて行わない
- 反動をつけない
しっかりと下半身を鍛えるためには、正しいフォームで行うことが重要です。
フォームが正しくないと、太ももやお尻、ふくらはぎといった下半身の筋肉を成長させることは出来ません。特に背筋が丸まってしまう人は、お腹に軽く力を入れて背筋がまっすぐになるよう調整しましょう。
綺麗なフォームを保つためには、腹筋に力を入れることがとても大切ですよ。
【参考記事】ジャンピングスクワットのやり方をより詳しく解説▽
走り幅跳びの記録を伸ばす筋トレ3. レッグランジ
太ももやお尻などの下半身の筋肉を、効率的に鍛えられる「レッグランジ」。
きちんとしたフォームで行えば、脚力にプラスして股関節を鍛えることもできるため、走り幅跳びの練習方法としても、とても効率的なトレーニングです。
トレーニングの正しいやり方
- 肩幅よりも少し狭めに足を開く
- (1)の時、両手は腰の後ろで固定しましょう
- 足を一歩前に大きく踏み出します
- 真っ直ぐ下に腰を落とす
- (4)の時、前に踏み出した足の太ももが地面と平行になるまで下げる
- この動作を20回繰り返す
- インターバル(30秒)
- 残り2セット行う
- 逆足も取り組む
- 終了
腰を落とす角度やフォームを正しく行うと、慣れないうちは非常に厳しいトレーニングなので、まずは10回×3セット、最終的には20回×3セットを目標にして行いましょう。
トレーニングのコツ
- 腹筋に力を入れて上半身を真っ直ぐ伸ばす
- 左右にブレないよう少しだけ足を開く
- 前足は伸ばしすぎない
- 慣れてきたら、ダンベルで負荷をプラスする
- 後ろ足への刺激を意識する
レッグランジを行う際のコツとして、最も重要なのが上半身をまっすぐに伸ばすという点です。
背中が曲がってしまったり腰がブレてしまったりすると、筋肉が正しく動作しないので、効かせたい筋肉を刺激することができません。
【参考記事】跳躍力を高める「レッグランジ」の効果的なやり方をより詳しく解説▽
走り幅跳びの記録を伸ばす筋トレ4. ニートゥーエルボー
筋トレ初心者でもはじめやすいトレーニングが「ニートゥーエルボー」です。
そこまで厳しいトレーニングではありませんが、お腹周りの筋肉、太ももの筋肉、さらには体幹を鍛えられますよ。
走り幅跳びの練習方法としても、具体的な効果が期待できるトレーニングです。
トレーニングの正しいやり方
- ストレッチマットなどを敷いた上に膝立ちになる
- 体を前に倒して四つん這いの形を作る
- 左足と右足を伸ばす
- 左足を腹筋に引きつけていきながら、右手も取りたたんでいく
- 足と肘をくっつける
- 元に戻していく
- この動作を15回繰り返す
- インターバル(30秒)
- 逆の手足も同様に行う
- 残り2セット取り組む
- 終了
ニートゥーエルボーの目安は、15回×3セット。
トレーニングをやっていて疲れてくると、足が上がらなくなってきてしまいますが、膝をしっかりと上げることが重要なトレーニングなので、キツイようでしたら、慣れるまでは回数を減らして行ってください。
トレーニングのコツ
- 腹筋に力を入れて姿勢を真っ直ぐにキープ
- 足から手まで一直線に維持する
- 呼吸を安定させる
- 慣れてきたら足と手を外に開く
腹筋にしっかりと効かせることを意識したいトレーニングなので、そのためには背筋を伸ばす必要があります。
猫背になってしまうと腹筋に効きませんし、足も上に上がらなくなってしまうでしょう。背筋を伸ばして重心を安定させることで、体幹も鍛えられますよ。
【参考記事】ニートゥーエルボーのやり方をより詳しく解説▽
走り幅跳びの記録を伸ばす筋トレ5. プランク
「プランク」はとても簡単でシンプルなトレーニングですが、しっかりと体幹が鍛えられるトレーニングの一つです。
体幹を鍛えておくと下半身が安定するので助走が安定し、ジャンプから着地までのフォームが綺麗になり、跳躍力の向上も期待できます。
走り幅跳びのトレーニングとして、必ず取り入れておきたいメニューですので、やり方からコツまでマスターしておきましょう。
トレーニングの正しいやり方
- マットなどを敷き、床にうつ伏せになる
- 腕を肩幅分広げて、軽く上半身を起こす
- (2)の時、腕の角度は90度に保ちましょう
- つま先で立ち、体を支える
- 顔を前に向け、足から首筋まで一直にする
- この状態を30秒キープ
- インターバル(30秒)
- 再度一直線にし、45度キープする
- インターバル(30秒)
- 最後に1分間同じ姿勢をキープ
- 終了
プランク(フロントブリッジ)の目安は、30〜60秒×3セットです。
しかし、簡単そうに見えますが、やってみると案外キツイので、お腹の筋力に自信がない人は30秒キープは難しいかもしれません。
その場合は無理せず、自分のできる秒数の限界まで頑張りましょう。トレーニング始めは、セット数を2セットに抑えて取り組んでみてください。
トレーニングのコツ
- お尻を上げない
- 呼吸を安定させてトレーニングに取り組む
- 手は握らず、前に伸ばす
- 顔は前に向ける
プランクはフォームが崩れてしまうと、体幹を鍛えることができなくなりますので、何よりも姿勢を意識して行いましょう。
特に辛くなってくるとお尻が上がってきてしまうのですが、お尻が正しい位置にないと腹筋や下半身に効いていません。フォームを安定させるまでは、鏡で確認したりと1回1回チェックしていくのもおすすめです。
【参考記事】フロントブリッジのやり方をより詳しく解説します▽
走り幅跳びは、トレーニングで必ず記録が伸びる。
陸上競技の中でも走り幅跳びは、難しさのある競技。苦手意識が強い人も多いですよね。しかし、ご紹介したように動作にはコツがあり、コツを理解した上で挑んでみると、誰でも記録を伸ばす事ができるのです。
そして、さらに記録を伸ばしたいのでしたら、走り幅跳びの跳躍力を向上してくれるトレーニングも行ってみてください。筋力が付いてくれば、驚くほど記録が伸びてくるはずですよ。
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