会話の達人は無意識にできている"間"の使い方
会話の上手な人は“間”の使い方が秀逸
思わず聴衆が聞き入ってしまうような話が出来る人は、会話の間の取り方がとても上手です。上手な話し手は聴き手の反応を見ながら適切な間を置き、注意をひきつけるために一瞬の沈黙をつくり、最後には結論めいたことや話のオチを言って感動を高めるということが自然体でできています。今回はそんな会話上手な人が使いこなす3つの間について、お伝えします。
1. 期待させる間
話の内容が盛り上がり、聴いている人が次はどうなんだと、気になっているタイミングで一呼吸置く方法です。これにより、さらに続きを気になってしまうため、聴き手の心をぐっと引き寄せられます。いわゆる"焦らし"の効果です。
「次はどうなるんだ?」「先を早く教えてくれ」
と聴き手を期待させるための間です。漫談家の綾小路きみまろさんは、この間の使い方が天才的に上手と言われています。
2. 理解させるための間
相手がまだ理解していないのに話をどんどん進める人がいます。難解なことを言った時には特に、この間を使って相手が理解するまで待ってあげることが大切です。聴き手が置いていかれることは意外と多いため、相手は理解しているか見極めるのも話上手な人の特徴と言えるでしょう。
3. 印象づけのための間
話のオチがついたあと、あえて少し時間を置く手法です。そうすると、その時間で聴き手は色々なことを想像してくれます。それによって、話が心に染みわたり、話全体の印象が実に味わい深い奥行きのあるものになるのです。涙を流させるまではいかなくとも、「あの人の話ってなんか心に入ってくるよね」と言われる人の話には必ずこの間が使われています。人前でスピーチをする時には、是非使ってみてください。
最後に
「会話に間をあけなさい」というのは、話し方の本を読むとよく書いてあるテーマのひとつです。それに変に影響されて「今日は」「天気が」「いいですね」などと、不必要なタイミングで間を置いている人もたまに見られます。会話の達人になるためのポイントは緩急です。
この3つの間以外はスムーズに話すことが大切ですよ。