ローテーターカフのトレーニング集|肩を鍛える筋トレ&ストレッチとは?

織田琢也 2022.11.11
肩のインナーマッスルと呼ばれる筋肉、回旋筋腱板(かいせんきんけんばん)。どのような役割を担って、どんなトレーニングを行う事で鍛えられるのか。今回はローテーターカフの鍛え方として、基礎知識と効果的な筋トレメニュー&ストレッチをご紹介していきます。

野球などの投球種目では特に重要とされている筋肉、回旋筋腱板(かいせんきんけんばん)。

ローテーターカフとも呼ばれる筋肉ですが、一体どのような役割を担っており、どんなトレーニングを行うことで効率よく鍛えられるのか、知らない男性も多いですよね。

そこで今回は、回旋筋腱板の位置から役割といった基礎知識はもちろん、効率よく肥大させられる筋トレメニューまで徹底解説していきます。


回旋筋腱板(ローテーターカフ)とは?

回旋筋腱板の位置

回旋筋腱板とは、「三角筋」・「僧帽筋」と肩部分を構成している筋肉です

回旋筋腱板は「大腿四頭筋」や「ハムストリング」と同じ筋肉群(筋肉の集まり)の1つで4つの筋肉をまとめた総称になります。ローテーターカフに含まれる4つの筋肉は以下。

各筋肉は同じ動作を行う時に働くこともあれば、それぞれが別の働きで動くこともあります。また、回旋筋腱板は、肩の深層部にあるため、肩のインナーマッスルと呼ばれます。

触診することは難しく、肥大しているかどうかも確認しにくい筋肉です。トレーニングをしても、すぐに目に見える効果になるとは限らないというのが真実でしょう。


回旋筋腱板(ローテーターカフ)の役割|どんな動きに影響する筋肉なの?

回旋筋腱板の役割

回旋筋腱板の位置でも解説しましたが、回旋筋腱板は各筋肉がそれぞれ別の動きを担っています。ここでは、4つの筋肉がどのような役割を担っているか解説していきます。


棘下筋の役割とは

棘下筋は、主に

  • 肩関節の外旋:腕を外に広げる動き
  • 肩関節の伸展:腕を体よりも後ろに下げる動き

をサポートします。

腕を外に広げた時に肩周りで痛みが生じるという場合は、棘下筋が炎症している可能性があるため、その場合は安静にして、長く続くようであれば病院で診察してもらいましょう。


棘上筋の役割とは

棘上筋は、主に

  • 上腕の外転:腕を上に上げる動き

をサポートしています。上腕の外転には三角筋などの大きな筋肉も関わっているため、棘上筋がメインとして活躍することはありません。

上腕の外転は普段あまり行わない動作ですので、トレーニングする際は少しずつ負荷を高めていきましょう。


小円筋の役割とは

小円筋は、主に

  • 肩関節の外旋:腕を外に広げる動き
  • 肩関節の伸展:腕を体よりも後ろに下げる動き

をサポートしています。

この動きは、棘下筋とほとんど同じで、上2つの動作は小円筋と棘下筋が大きな役割を担っています。また、小円筋とよく比較される大円筋はローテーターカフには含まれておらず、肩関節の内旋を担当している筋肉です。


肩甲下筋の役割とは?

肩甲下筋は、主に

  • 肩関節の内旋:腕を内に曲げる動き
  • 肩関節の内転:腕を下に下げる動き
  • 肩関節の伸展:腕を後ろに下げる動き

をサポートしています。

あまり知られていない筋肉ですが、肩甲下筋は全身の中でも上位に入るほど大きな部位です。肩関節の動きに対する貢献度は、三角筋に次ぐ第2位の筋肉と言ってもいいでしょう。


回旋筋腱板(ローテーターカフ)を鍛えるメリット|どんな筋トレ効果を得られるの?

回旋筋腱板を鍛えるメリット

回旋筋腱板の役割でもご紹介した通り、回旋筋腱板は4つの筋肉がそれぞれ重要な動作を担当しています。

鍛えることでそれぞれの役割をしっかりとこなせるようになり、より高重量なアイテムを無理なく動かせるようになったりと、様々なメリットが期待できるでしょう

また、肩関節の動きで最も重要な三角筋は、内旋・外旋の動作にはほとんど影響を及ぼさないため、内旋・外旋動作を担当している棘下筋・小円筋・肩甲下筋は棘上筋と比べると目に見える効果が期待できるかもしれません。


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