【筋トレ】前鋸筋の正しい鍛え方。ストレッチ/トレーニングメニューを解説
そもそも、「前鋸筋(ぜんきょきん)」とは?
前鋸筋(ぜんきょきん)とは、脇下の位置にある小さめの筋肉。腹筋や力こぶの筋肉とは違い、一般的にはさほど知名度の高い筋肉ではありませんが、スポーツをやり込んでいる人からすると非常に重要な筋肉として知られています。
前鋸筋は、ボクシングなどで素早いパンチを繰り出したり、空手で相手を引いたりする時などに使われます。その他にもバドミントン、バレーボール、バスケットボールなど、腕回りを頻繁に使う動作では強く貢献してくれる筋肉なため、しっかりと鍛えればより今よりも力強いパフォーマンスを発揮できるでしょう。
- 起始:第1~9(または8)肋骨の外側の中央部に付着しています。前鋸筋の字の通り、のこぎり状に肋骨に付着しているのが特徴。
- 停止:肩甲骨の上角、下角、内側縁に付着しています。
前鋸筋の作用/役割とは?
前鋸筋は、肩甲骨と肋骨に付着している筋肉です。このことから肩甲骨を前に押し出す他、上方回旋し、肩甲骨を固定することで肋骨を拳上するなどの作用があります。
以下、前鋸筋の作用によって生まれる動きを詳しく見ていきましょう。
- 肩甲骨の外転:パンチを繰り出す動き(手を伸ばす動き)
- 肩甲骨の上方回旋:腕をあげる動き(肘を肩よりも上げる動き)
前鋸筋は肩甲骨と肋骨の動きに深く関与していることが前鋸筋の作用から分かると思います。
具体的には、空手やボクシングなどで前方に素早くパンチを繰り出す動き、上の物を取る時の動き、深呼吸をする時の動きの時に使われる筋肉です。
前鋸筋を鍛えるメリット|肥大するとどんな良い効果があるの?
筋肉は部位ごとに鍛え方が異なり、作用する効果もそれぞれ違います。前鋸筋は肩甲骨と肋骨に付着している筋肉で、役割もご紹介しました。
それでは前鋸筋をトレーニングすることで得られるメリットはどのようなものなのでしょうか?ここでは前鋸筋を鍛えることで得られるメリットとその効果を詳しくご紹介します。
知名度はあまり高くない控えめな前鋸筋ですが、その効果は優れており、かっこいいボディラインを作るだけでなく健康的な生活にも欠かせません。ぜひ、これを機会に前鋸筋のことを知り、体作りに役立ててください。
前鋸筋を鍛えるメリット1. スポーツパフォーマンスの向上
前鋸筋の停止位置が肩甲骨の上角や下角、内側縁に付着。停止の位置は、体幹から離れた良く動く位置なので、肩甲骨を動かす作用に大きく貢献しています。
そんな前鋸筋の鍛え方次第で、肩甲骨を前に突き出す力が強くなり、ボクシングのパンチや空手の付きが強くなります。通称『ボクサー筋』とも言われているほど。
ボクサーや空手をやっている人は、前鋸筋を意識して鍛えることで、ストレートのパンチや突きをしっかり打ち抜くなどのパフォーマンスのパワーアップに効果を発揮できます。
前鋸筋を鍛えるメリット2. 筋トレの効果が高まる。
腕を上に挙げたり前に突き出したりする動きに前鋸筋が作用するのですが、実は前鋸筋を使わなくても動かせる部位なのです。
意識しないと胴体の力を使わず肩や腕の筋肉を使いがちで、結果的に疲れやすいなどの悪影響が出てしまいます。前鋸筋は意識しないと凝り固まってしまうので無理に腕を挙げようとすると肩を痛める四十肩の原因にもなりかねません。
**前鋸筋を鍛えることでトレーニング補助として、「前鋸筋が先に疲れ果ててしまう...。」なんてことが起きなくなるため、自然とこなせる重量や回数が増えて、結果としてメインの筋肉も効率よく刺激できるようになりますよ。
前鋸筋を鍛えるメリット3. 体にメリハリをつけて引き締まったボディになる。
前鋸筋はあまりメジャーではありませんが、脇腹近くにあるインナーマッスルの中では非常に大きな筋肉です。
前鋸筋は筋肥大しない筋肉のため、鍛えることで身体の引き締め効果が期待できる特徴があります。そのことからも前鋸筋を意識した鍛え方をすればするほど体は引き締まり、筋肥大した大胸筋を際立たせ、逆三角形の綺麗なボディラインに仕上げられますよ。
胸の筋肉を厚くメリハリを付けたい男性のほか、女性にとってもバストアップに繋がる筋肉のため、嬉しい筋肉と言えるでしょう。
前鋸筋の効果的な鍛え方|脇腹を美しく仕上がるトレーニング特集
前鋸筋は筋肥大しないため、鍛え方次第で脇腹周辺をすっきりと見せてくれます。ただ、具体的にはどのような方法で前鋸筋を鍛えることができるのかわからない人が多いでしょう。
そこでここからは、前鋸筋を筋力アップする効果的な鍛え方をご紹介します。しっかり動きをマスターしてすっきりボディラインを手に入れてください。
前鋸筋の鍛え方1. ディップス
上半身の筋肉を鍛えられるトレーニングディップス。大胸筋、上腕三頭筋、三角筋などを鍛えるのに効果的なトレーニングです。しかし、腕の曲げ伸ばしによる体の垂直上げ下げ動作により、前鋸筋を刺激することも可能な筋トレと言えます。
上半身を丸めるようにすると肩甲骨を開く外転の動きとなり前鋸筋をより効果的にトレーニング可能です。
トレーニングの正しいやり方
- 平行棒に用意する
- 腕を立てて、体を支える
- (2)の時、背筋をしっかりと伸ばす
- 足はクロスさせ、臀部側に軽く曲げておく
- 上半身を少し前のめりにして、安定させる
- ゆっくりと肘を曲げて、体を下ろす
- 肘が90度になるまで体を下ろしたら、そのままキープ
- その後、ゆっくりと元に戻していく
- この動作を15回繰り返す
- インターバル(30〜60秒)
- 残り2セット行う
- 終了
ディップスの目安は、15回×2~3セット。1セットで15回動作を行える程度の余裕を持たせることで引き締まったボディライン作りに効果を発揮します。
トレーニングのコツ
- 体を降ろす時の動作をゆっくりと行い、負荷を高める
- 上体は常に前のめりになって、大胸筋に効かせる
- 動作中、肘は常に身体の近くに寄せておく
- 身体が揺れてしまわないように、腹部と臀部に力を入れて、身体を安定させる
- 正しい呼吸法をマスターしてトレーニングする
ディップスは、腕だけで身体を支えて行う自由度の高いトレーニング。体を固定して行う筋トレではないのでフォームが安定しにくく、鍛えたい部位がズレてしまいがち。
胸板を厚くしたいなら、状態を常に前傾姿勢にすることを意識し、大胸筋を狙ってトレーニングをすると効果的です。フォームが崩れないようにしながら丁寧に行いましょう。
【参考記事】ディップスのやり方をより詳しく解説します▽
前鋸筋の鍛え方2. ダンベルアップライトローイング
背中の筋肉である僧帽筋や、上肢の筋肉である三角筋をメインに鍛えられるのがダンベルアップライトローイング。この筋トレを行うことで肩関節の外転が起こり、肩甲骨の上方回旋も同時に引き起こされます。
肩甲骨の上方回旋は前鋸筋下部を使うため、サブターゲットとして前鋸筋を鍛えることができるのです。効果的な筋トレの為に正しいフォームを維持して行いましょう。
トレーニングの正しいやり方
- 足を肩幅分ほど開いて立つ
- 肩幅よりも少し狭めの手幅でダンベルを握る
- 肩は上げずにリラックスした形を作りましょう
- ダンベルを鎖骨付近まで引き上げていく
- 限界まで上げたら、一度停止する
- ゆっくりと戻す
- この動作を10回繰り返す
- インターバル(1分間)
- 残り2セット行う
- 終了
ダンベルアップライトローイングのトレーニングの目安は、10回×2~3セットです。セット間に1分間のインターバルを挟みます。肘が下がらないように意識して行いましょう。
トレーニングのコツ
- 背中をしっかりと伸ばす
- 肘を外に出していく
- ダンベルを引き上げる時だけ肩に力を入れる
- 呼吸を安定させる
- ダンベルの前にケトルベルを使ってみる
ダンベルアップライトローイングは重過ぎるウェイトにするとフォームが崩れ、肩のケガにも繋がってしまいます。ケトルベルを使うことでダンベルとは違い両手を同時に持ち上げることができるため、フォームが崩れにくく初心者にも行いやすいのがメリット。
フォームが崩れやすい人はダンベルの前にケトルベルを使ってトレーニングすると良いでしょう。
【参考記事】アップライトローイングのやり方をより詳しく解説▽
前鋸筋の鍛え方3. ダンベルローテショナルパンチ
ダンベルローテショナルパンチは、ボクシング好きの人にはぜひ取り入れてほしいトレーニングです。
ボクサー筋とも呼ばれる前鋸筋は、ボクシングの『ストレートパンチ』をイメージしながら、しっかりと腕を伸ばすことで、前鋸筋にしっかりと効くトレーニングができます。
シャドウボクシングよりも負荷をかけたい人にこの筋トレはおすすめです。
トレーニングの正しいやり方
- ダンベルを両手に持った状態で立つ
- 体を右に捻り、左腕を肩の高さに保ち伸ばし、ストレートパンチを繰り出すようにしっかり伸ばす
- (2)の手を引き、今度は反対に体を左に捻り、同様にストレートパンチを繰り出すように右腕を肩の高さでしっかり伸ばす
- 素早く (2)~(3)を繰り返す
- この動作を10回繰り返す
- インターバル(1分間)
- 残り1~2回繰り返す
- 完了
ダンベルローテショナルパンチの目安は10回×2~3セットです。インターバルを1分間挟みます。この回数とセットが限界ギリギリになるような負荷のダンベルを使用しましょう。
トレーニングのコツ
- 動作はなるべく素早く行う
- 腕は下がらないよう床と水平になるように気を付ける
- 腕に過剰な負荷がかからないよう、はじめは軽い重量から徐々に上げていく
- 腕を伸ばす時はできるだけ腕を伸ばすように意識する
- ダンベルがキツイ場合はまず何も持たないで行う
ダンベルローテショナルを行う上で腕の高さを床と水平に保つのは非常に大切なポイント。腕が高すぎても低すぎても筋トレの効果が減ってしまいます。
疲れてくると腕が上下にブレてしまいがち。そこで、鏡を見ながら腕の高さを一定に保てているか、姿勢が乱れていないかなどを注意しながらトレーニングを行うと効果的です。
前鋸筋の鍛え方4. トレーニングチューブパンチ
チューブがあれば、簡単にできるのがトレーニングチューブパンチです。
トレーニングチューブはダンベルと違い、長さや本数を変えることで簡単に負荷を変えられるので筋トレ初心者にも自分に適した負荷を見つけやすいためおすすめのトレーニング器具。
肩甲骨を前に押し出すようにしっかりと腕を前に出すことで前鋸筋を鍛えることができますよ。
トレーニングの正しいやり方
- パワーラックなどにトレーニングチューブをしっかりと縛り付ける
- パワーラックを背にする位置に立ち、先端を片手で握り 込む
- トレーニングチューブを持っている手で前方にパンチを繰り出す
- ゆっくり腕を戻す
- 片側10回終わったらもう片側に持ち替えて同様に行う
- インターバル(30秒)
- 残り1~2回繰り返す
- 完了
トレーニングチューブパンチは左右10回ずつ×2~3セットを目安に行います。
トレーニングチューブを持つ位置や、本数を変えることで負荷の量が変わるため、1セット10回ほどで限界がくるように調整しましょう。
トレーニングのコツ
- パワーラックに結ぶ時には、ほどけないようにしっかり結ぶ
- 結ぶ高さは、引っ張る時に肩の高さと同じ高さになるように調整する
- 前方にパンチする時は、腕だけでなく、肩を前に出すように思い切り伸ばす
トレーニングチューブパンチでは、パンチを前方に繰り出す際にただ腕を前に出すだけでなく、肩を前に出すように意識することがポイント。
肩を前に出すことで前鋸筋の付着している肋骨を捻ることができ、前鋸筋に優れた刺激を与えることが可能。鍛えるのが難しい前鋸筋ですが、ちょっとした意識で筋トレ効果がぐんと高まります。
前鋸筋の鍛え方5. 肩甲骨プッシュアップ
前鋸筋を鍛えるトレーニングメニューの中では比較的オーソドックスな肩甲骨プッシュアップ。
スタンダードな腕を曲げて行うプッシュアップ(腕立て伏せ)に比べ、このトレーニングは前鋸筋にダイレクトに作用するため前鋸筋を集中的に鍛えたい人におすすめです。
前鋸筋の動きを意識しながら行うことでより効果的に鍛えられます。
トレーニングの正しいやり方
- うつ伏せの状態になり肩幅に腕を開き、手のひらと足で体を支える(スタンダードな腕立て伏せの開始姿勢)
- 腕は曲げずに肩甲骨を内側にしめる動きと、外側に開く動きを繰り返す(肩甲骨だけ上下させる)
- この動作を20回行う
- インターバル(30秒)
- 残り2セット繰り返す
- 完了
肩甲骨プッシュアップの目安は20回×3セット。トレーニングの効果を十分に発揮するためにインターバルを1セットごとに30秒取ることがポイントです。
トレーニングのコツ
- 前鋸筋を意識し、感じながら行う
- 肘を曲げずに肩甲骨だけを動かす
- 手を置く位置を狭くすることで負荷が高まりより効果的なトレーニングができる
- 動作時、肩がすくまないようにする
- お尻が上にあがったり背中が反ったりしないようにする
前鋸筋は意識して動かさないとなかなか、使うのが難しい筋肉の一つです。そのため、何も考えずにトレーニングをするよりも前鋸筋の働きを感じながらトレーニングをする方がより効果的。
肩甲骨プッシュアップは通常のプッシュアップよりもより前鋸筋に効くトレーニングの動きなので動きをマスターして効率的に鍛えましょう。
前鋸筋の鍛え方6. ダンベルショルダーフロート
誰もが気軽に始められるのがダンベルショルダーフロート。
ダンベル一つで始められ、ダンベルの重量によって負荷の度合いは変わるものの、基本的に負荷のあまりかからないトレーニングなので、ダンベルの重さによってはリハビリや肩こり解消に用いることができます。
正しいフォームで前鋸筋に効果的なトレーニングを目指しましょう。
トレーニングの正しいやり方
- 床にあおむけになり、膝を立てた状態の姿勢になる
- 一つのダンベルを縦にし、上下に左右の手が来るように持つ
- 腕を伸ばして胸の前にダンベルを持つ
- 肩甲骨を開き、ダンベルを前に突き出すように動かす
- 元の状態に戻る
- この動作を12回繰り返す 7.インターバル(60秒)
- 残り1~2回繰り返す
- 完了
ダンベルショルダーフロートは12回×2~3セットが目安。
1セットごとにインターバルを60秒入れましょう。負荷が足りない場合はダンベルの重さを調整すると効果的なトレーニングが行えます。
トレーニングのコツ
- 肩甲骨を外に開くことを意識してダンベルを押し込むような感覚で突き出す
- ダンベルの重さは軽いものから徐々に上げていく -肘を曲げずに胸の上で伸ばした状態でダンベルを持つ
- 両手で左右のバランスを考えながら持つ
ダンベルを胸の上でただ持つだけでは前鋸筋のトレーニングには効果が表れません。
胸の上で腕を伸ばし、さらに肩甲骨を開くようなイメージでダンベルを突き出すことで、初めて効果が発揮されます。
動きとコツを覚えるまでは負荷の小さなダンベルで行い、正確なフォームが身に付いたところで負荷を上げれば、肩を痛めることも防止可能です。
前鋸筋の鍛え方7. ダンベルプルオーバー
大胸筋や広背筋に主に効果的なダンベルプルオーバーですが前鋸筋のトレーニングにもなります。2つのダンベルを持って行う場合もありますが、バランスを崩して脱臼してしまうこともあるため、上級者向きです。
まずは一つのダンベルからチャレンジしましょう。前鋸筋を使っている感覚を持ちながらトレーニングを行うのがポイントです。
トレーニングの正しいやり方
- ベンチの上で仰向けの状態で横になる
- 胸の上に一つのダンベルを両手で構える
- 肘を曲げた状態でダンベルを後方にゆっくり下ろしていく
- 肘を曲げた状態を保ちながらゆっくり元の位置に戻す
- この動作を10回行う
- インターバル(30秒)
- 残り1~2セット繰り返す
- 完了
ダンベルプルオーバーは10回を2~3セットを目安に行いましょう。負荷が足りないと感じる場合は、ダンベルの重さを徐々に増やしていきます。
トレーニングのコツ
- 腕を傷めないためにも肘を伸ばさず曲げた状態を保ちながらトレーニングする
- 背中が浮かばないように注意する
- ダンベルは持てる限界の重さではなくゆとりのある重さから始める
- 前鋸筋の働きを意識しながら動作する
ダンベルプルオーバーは、ダンベルの重さ選びが重要です。負荷が少なければ想定している効果が十分に発揮されません。しかし、自分の限界ギリギリの重量のダンベルを用いると、腰が浮いてしまい、腰を傷める他、脱臼などを引き起こす可能性が高まります。
負荷の少ない重量から徐々に重くしていき、目安の回数を限界ギリギリで行える重量のダンベルを選びましょう。
【参考記事】ダンベルプルオーバーの効果とは?▽
前鋸筋の効果的なストレッチ|筋肉を柔らかくする柔軟体操とは
前鋸筋はデスクワークやスマホを前かがみで操作している時間が長いと凝り固まってしまいます。また、前鋸筋は姿勢や呼吸を助ける筋肉でもあるので、実は健やかな生活には重要な筋肉なのです。
引き締まったボディだけでなく、健康的に過ごすためにも日頃から前鋸筋をストレッチして柔らかくするのは大切。ここでは、前鋸筋にしっかり効くストレッチの方法をご紹介します。
前鋸筋のストレッチ1. 肩甲骨引き寄せストレッチ
誰でも空いた時間でできる手軽さで人気なのが肩甲骨引き寄せストレッチです。
立った状態でできるのでマットの準備などが不要。仕事の空き時間や家事の合間などでもできますよ。凝り固まった前鋸筋をストレッチすることで猫背解消にも効果的です。
力を抜いてリラックスした状態で行うことで、前鋸筋にしっかり効果を引き出せます。
ストレッチの正しいやり方
- 立位姿勢で力を入れずにリラックスする
- 肩幅に足を開く
- 腰からお尻上部辺りに両手を当てる
- 押さえている手でお尻と腰を押して、前に押し出す
- 肩甲骨を大きく寄せていく
- 30秒程度呼吸をしながらキープ
- リラックスする
- この動作を残り2セット繰り返す
- 完了
肩甲骨引き寄せストレッチは、30秒×3セットを目安に行いましょう。肩の力を抜いてリラックスした状態で行うのがポイントです。
ストレッチのコツ
- 手をお尻上部に充てる時に肩をすくまない
- 手で前に押し出す時には肋骨あたりにストレッチを感じる
- 胸を張るのではなく、肋骨を広げて寄せていくイメージで行うと効果的
- 力を入れずにリラックスした状態でおこなう
肩甲骨引き寄せストレッチは簡単なようで、実はコツを掴むまでは難しいストレッチです。肩に力が入ったり、胸を張ってしまったりするとうまく前鋸筋をストレッチできません。
胸を張るのではなく肋骨を広げるイメージで行うことで徐々にコツを掴めて前鋸筋をストレッチできるようになるでしょう。毎日空き時間に継続して行いましょう。
前鋸筋のストレッチ2. ワンハンドクロスストレッチ
こちらのストレッチは、椅子に座った状態で行うワンハンドクロスストレッチです。
デスクワークで長時間座っている人もその場でできる手軽な動作。ずっと同じ姿勢でいる合間に行うことで短時間でもリフレッシュ可能。前鋸筋だけでなく肩甲骨や大胸筋もストレッチできるため、肩コリの軽減にも効果を発揮できますよ。
ストレッチの正しいやり方
- 椅子に浅く座ります
- (1)の時、両足を肩幅ほど広げましょう
- 右手を左足の向こう側に置く
- (3)の時、軽く背中を丸めながら、肩を大きく出しましょう
- この状態で10秒キープ
- その後、体を挟んで逆方向に手を伸ばす
- 肩甲骨と大胸筋がストレッチしているのを感じながら10秒キープ
- ゆっくりと元に戻し、逆の手も同様に行う
- 終了
ワンハンドクロスストレッチの回数目安は、10秒を左右1セットずつです。短時間で動きも少ないため、気になった時にすぐにできますね。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 痛みの出ない範囲で手を伸ばす
- 手を伸ばすだけでなく、肩から突き出すイメージで行う
- 逆方向に振る時は、ゆっくりと動かす
- 腕を振った時に体の向きを変えない
ワンハンドクロスストレッチでの動作の中で、手をクロスして伸ばす時には、肩を使って突き出すような動作で行うのがストレッチでの最大のポイントです。
ただ手を伸ばすだけでは前鋸筋をストレッチする前に終わってしまいます。力を入れずにリラックスした状態で肩から突き出すと前鋸筋までしっかりとストレッチ効果を発揮できます。
前鋸筋のストレッチ3. 腰曲げストレッチ
肩甲骨や腹筋、腰、大胸筋など多くの場所を柔らかくするのに効果的なのが腰曲げストレッチ。
肩甲骨と付着している前鋸筋にも効果的ですよ。四つん這いの状態で行うので、自宅でのリラックスタイムやちょっとした空き時間に取り入れると良いでしょう。
しっかりと動作をマスターして、短時間で柔軟な体作りを目指す人におすすめのストレッチです。
ストレッチの正しいやり方
- 両手を肩の真下に置いた状態で四つん這いになる
- 足と手の位置は固定した状態で、できるだけ背中を丸める
- 2秒間キープした後、逆に背中を反らす
- (3)の時、反らした状態も2秒間キープ
- この動作を残り4回繰り返す
- 終了
腰曲げストレッチは、1回×5セットが目安です。ヨガマットやなければカーペットなどの上で行うと膝が痛くなりにくくて良いでしょう
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させた状態で取り組む
- 体を丸める時に肩甲骨を広げ、反らす時に肩甲骨を寄せる
- 足と手は動かさない
- 丸める時は頭を軽く下げ、反らす時は斜め上を見るように顔を上げる
腰曲げストレッチでは、背中の動きに合わせて肩甲骨の開閉も意識して行うことが非常に重要です。
肩甲骨をちょっと意識して行うだけで前鋸筋への効果が変わってきます。最初は難しいですが毎日行っているとコツが掴めるようになって容易にできるようになります。体が固まらないように脱力した状態で行うのがポイントですよ。
【参考記事】他にもある前鋸筋ストレッチメニューを紹介!▽
前鋸筋は傷みやすい筋肉。だからこそ鍛えてストレッチしてあげましょう!
前鋸筋はメジャーな筋肉ではありませんが、比較的大きいので筋肉の中でも大切な部位です。
鍛えることでボクシングならパンチ、空手なら突きの早さを高めるのに欠かせない筋肉。インナーマッスルの中で鍛えるのが難しい部位ですが、効果的な鍛え方ができれば誰でも手に入れられる訳ではない特別なかっこいいボディラインが手に入ります。
ぜひ、コツを掴んで前鋸筋のトレーニングにチャレンジしてみてください。
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