"不測の事態"の意味/使い方とは?例文&言い換え類語|ビジネス敬語ガイド
「不測の事態」の意味とは?
「不測の事態」とは「予想もしていないことが起こる」「思いがけないことに陥る」ことを指す敬語表現です。「不測」とは「思いがけないこと」「予測できないこと」という意味があり「事態」は「ものごとの状態」という意味があります。
そのため、予測や予想をしていなかった事態が起こったときや予測できないことに備えておくことを示すときに用いる敬語です。
ビジネスシーンでは、予期せぬアクシデントに陥った場合や、予想できない状態に備えておくよう対応方法を考えるときに使うことが多いです。そのため、話し言葉としてだけでなく、メールや文書などの書き言葉としても用いることが多いです。
「不測の事態」の正しい使い方とは?
「不測の事態」は事柄や出来事などに対して使う敬語表現です。思いがけないアクシデントが生じることや予想もしていない事態に陥るときに、動揺している心情を表します。
ビジネスシーンでは、予想もしなかったトラブルや災害に見舞われたときに用いることが多いです。また「不測の事態」を避けるための対応方法を考えるときや「不測の事態」にならないように問題を解決するときにも使います。
ビジネスシーンでアクシデントやトラブルは、いつ何時起こるか分からないもの。事前に対応できるように話し合いをするときやメールなどの文書で注意喚起をするときにも「不測の事態」という言葉を使います。
─不足の事態を使った例─
- 不測の事態が生じる
- 不測の事態が起こる
- 不測の事態に陥る
「不測の事態」を使った例文
- 不測の事態が生じることのないよう、万全を期して準備をしておきます。
- 不測の事態に対処できるように、マニュアルを作成しておくようにしてください。
- 不測の事態に備えて訓練をしておくことで、いざという時に慌てないですみます。
- 不測の事態が起こり、システムの復旧に時間がかかっています。事前に対処方法を考えておくべきでした。
- 昨日までは正常に稼働していましたが、不測の事態が起こりシステムの一部が停止しております。
- 不測の事態が起こらないように、日頃からメンテナンスを徹底するようにしてください。
ビジネスシーンにおける「不測の事態」の使い方は2つあります。1つ目は「不測の事態」が起きたときです。予測もしていないアクシデントが起こったことを示すときに用います。予想もしていなかったことが起こったことを伝えられます。
2つ目は「不測の事態」が起こらないように対応方法を検討したり対応方法を促したりするとき。例文のようにビジネスシーンでは、不測の事態が起こってからでは遅いので注意喚起をするシーンでも用いることが多いです。
注意喚起をするときには話し言葉としてだけでなく、メールや文書などの書き言葉としても使います。
「不測の事態」と言い換えできる類語一覧
不測の事態の類語① 予期せぬ出来事
「不測の事態」の類語として「予期せぬ出来事」があります。「予測もしていなかった出来事」「予測できない事柄」という意味で、「不測の事態」と同じように思いがけないことに陥ることや予想できなかったことに見舞われたことを表現できる敬語表現です。
使い方としては予想もしていないことが起こるときに使います。また、ビジネスシーンでは「予期せぬ出来事が起こらぬようにメンテナンスを徹底しましょう」という例文のように、万が一のアクシデントに備えた対応方法を検討するときにも使うことが多いです。
話し言葉としてだけでなく、メールや文書などの書き言葉としても使用できます。
不測の事態の類語② 想定外の事態
「想定外の事態」とは「考えていたこととは異なる事柄」「想定できなかったことが起こる」という意味があります。「不測の事態」の類語で、予想もしていないことが生じるときに用いる敬語表現です。
ビジネスシーンでの使い方としては、想定しないない事態が起こったときに用いるのはもちろんのこと、「予想もしていない事態を想定して、早めに帰宅をするようにしてください」などといった例文のようにメールや手文書などの書き言葉として対応方法や注意喚起を促すときにも使います。
不測の事態の類語③ 思いがけない事態
「思いがけない」とは「自分は思っていたこととは異なる」「想像していたこととは違う」といった意味があります。
「思いがけない事態」とは「思っていたこととは異なることが生じる」「想定外のことが起こる」という意味があり「不測の事態」の類語として、同じようなシーンで使うことができる敬語表現です。
ビジネスシーンでは「思いがけない事態」が実際に起こったときはもちろん、「思いがけない事態に備えて日頃からメンテナンスを心がけましょう」といった例文のように対応方法を促す使い方もできます。もちろん、メールや文書などの書き言葉としても使用可能です。
不測の事態の類語④ 突拍子もない
「突拍子もない」とは「的外れなこと」「常識から外れていること」という意味がある敬語表現です。「不測の事態」の類語ですが、アクシデントが起こるときに使うことよりも、人の振る舞いなどが常識や想定している範囲から外れていることを指すときに用います。
「○○部長が突拍子もない発言をして周囲を驚かせた」といった例文のように、想定とは違った振る舞いを指す使い方をします。メールや文書などの書き言葉よりも、話し言葉として使います。
不測の事態の類語⑤ 突然の出来事
「不測の事態」の類語として「突然の出来事」が挙げられます。「予想できない出来事が起こる」という意味があり、驚いている心情や喜んでいる心情を示す敬語表現です。ネガティブなシーンやポジティブなシーンのどちらでも使えるところが特徴です。
「まさか優勝できるとは思ってもいませんでした。突然の出来事に驚きでいっぱいです」や「昨晩の事故はまさに突然の出来事で、今もまだ整理がついておりません」などといった例文の使い方のように、さまざまなシーンで使える敬語表現です。
ビジネスシーンでは話し言葉としてだけでなく、メールなどの書き言葉としての使い方も可能です。
「不測の事態」の英語表現
- contingency situation(不測の事態)
- unexpected contingency(不測の事態)
- behave properly in unexpected situations.(不測の事態でも適切に行動する)
- a sudden unexpected event.(突然の予期せぬ出来事)
- Unexpected situation(想定外の事態)
- It is really a wildcrazy plan.(突拍子のない計画)
「不測の事態」のという意味がある英語表現にはさまざまなものがあります。簡単な表現として「contingency situation」があげられます。これさえ覚えておけば「不測の事態」と英語で言うことが可能です。
また「不測の事態」の類語も英語で表現できるため、話し言葉としてだけでなく、メールや文書などの書き言葉としても使ってみてくださいね。
「不測の事態」は、正しいタイミングで使おう!
今回は「予期せぬ事態」の意味や類語、使い方や例文、英語表現をまとめてご紹介しました。「予期せぬ事態」は予想もしていないことに陥る場合やアクシデントに備えて欲しいときに使う敬語表現です。話し言葉としてはもちろん、メールなどの書き言葉として使われます。ぜひ、ビジネスシーンで正しく使えるようにしてみてくださいね。
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