【インタビュー】俳優・濱田岳、「自分らしさ」を語る
俳優としてあらゆる役柄を演じてきた濱田岳さんが、10月20日からAmazonプライム・ビデオで配信が開始された『日本をゆっくり走ってみたよ 〜あの娘のために日本一周〜』にて主演を務める。
濱田さんの演じる主人公・吉本浩二は、ヒロイン・恵理に告白するため強い男になるべく仕事を辞めてバイクで日本一周を目指す“不器用な男性”だ。
Copyright 2017 Televider Entertainment Inc.
実際、どこか自分に自信を持てなかったり、好きな子にうまく想いを伝えられなかったり、コンプレックスがあったり、密かにそういった悩みを抱えている男性は多いだろう。
そこで今回は、濱田岳さんご本人に「自信」や「コンプレックス」についての質問をぶつけてみた。すると、意外な回答が返ってきた。
──本作では男性の不器用さとか、どこか自分に自信が持てない生き方みたいな部分も描かれていて、強く共感できました。濱田岳さんご自身は、どこか自分にコンプレックスを抱えてるとか、自分に自信を持てないような経験はありましたか?
「ちっちゃい頃からの親の育て方というか、例えばポケモンがバーって流行って、『ポケモン欲しい。誰々くんも持ってるし、みんな持ってる』と親に言うと『ほんとにみんな?』って言われて、『ほんとにみんな持ってるの?言ってみなさい』とか。そんな風に、『いいの、あなたはあなたなの』って言われて育てられたので、んー、そういうのは特にないですかねぇ。自信があるわけではないんですけど、なんか自分なりにできることで楽しむような子供ではあったかなと思いますね。」(濱田岳)
自身の人生には、幼少期の親の教育が大きく関わっていると述べ、
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「また、早くからこういうお仕事に触れさせてもらう機会があって。初めていった現場でも、その時の監督さんに『文章の都合上、句読点は打ってあるけど、君はしゃべるとき句読点を打ってしゃべってるのか?』って聞かれて、『いや、言ってないです』って答えると、『まあこれは都合で書いてあるだけだから、自分が言うようにしゃべりなさい』って言われて、『なるほどー!』って。それが、あなたはあなたらしくに僕はつながった気がして。」(濱田岳)
その後、仕事場でも『あなたはあなた』という点と点がつながっていったと続ける。
「だから当然オーディションもたくさん受けてきましたけど、その時もなんか、その瞬間の羨ましさはありましたよ。『あー、自分をあんなにプレゼンできる子って羨ましいな』って思うときもありましたけど、『じゃあ僕はどうしようか?』っていう風にいつも思ってるタイプだったので。まして、今となってこれが生業となってしまうと、『僕ならどうできるか?』っていうか、作品に臨ませてもらうゴールとしては、代わりなんていくらでもいるけど、やっぱり“濱田岳”とやってよかったねって思ってもらえることがやっぱり一番、一番近い幸せだと思っているんで。お客様に喜んでもらうことは当然ですけど。」(濱田岳)
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──ネガティブになる瞬間とかってあんまりないんですか?
「うーん。あんまりないかなぁ。うっかり怖いYoutube見ちゃって寝れないとか、その程度のことはありますけど(笑)、思い詰めて、こんなんじゃダメだーーってわかりやすくなることは、ないです。」(濱田岳)
──では、自分らしさの秘訣というか、自分らしく生きるためには?
「一番大きかったのは、多感な頃に、僕はブルーハーツをずっと聞いてたんですよ。最初に出会ったのは9歳のときなんすけど、9歳の車の中でリンダリンダが流れたんですよ。9歳の頃の僕って、小学校の音楽の授業か、Eテレでしか音楽を聞いていないような状態だったので、こんな風に歌って良いんだっていうのも衝撃でしたし、言ってる内容も、なんか子供にもパンチがあったし、そこから惹かれてずっと聴いてて、まぁだから色々かっこいいフレーズがあるじゃないですか。クサくないかっこいいことが。なんか、それを聞いて、あっなるほど!みたいな。徒然なるままでいいんだぁっていうか。」(濱田岳)
9歳の頃、ふと聞いた『リンダリンダ』に影響を受けたというから驚きだ。
「まぁ元々持って生まれた“事なかれ主義”みたいなのもありますけど、でもなんかまぁ、(ブルーハーツの)ヒロトがなんかで言ってたんだよなぁ『流されていこう、自分の意思で』みたいなことを。それがなんか妙に少年には沁みて、無意識で流されるんじゃなくて、自分の意思で流れるのはあり!っていう。ありのままでいいじゃないかともよく歌ってるし、結構それでこういう性格になったかなぁとも思いますねぇ。バイブルと言ったら大げさですけど、あの頃はもう毎日聴いてました。今でもたまに元気が出ないときはブルーハーツ聴くし、僕はブルーハーツに頼ってる部分があるかもしれないです、そういう意味で。」(濱田岳)
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──本作の主人公・吉本浩二氏のように日本一周して自分を強くするぞ!とかそういったものよりかは、どっちかって言うと自分らしくというか、ありのままにっていう?
「そうですねぇ。だから好いてもらう好いてもらわないっていうのも、結局自分がどうかってことだと僕は思う。もちろん吉本くんも自分を高めるために臨んではいるんですけど、まぁ別にね、旅をした人が好みなのっていう女子だったら別ですけど、僕が思うにはそこではないというか。」(濱田岳)
演じた主人公と自分の違いを的確に表現しつつ、
「僕が自分で一番プレゼンできることを伸ばすとか、例えばなんかそっちにいくかな。もし『大好きな子に好いてもらうために何をしますか?』って聞かれたら、僕は旅派よりも、なんかこう彼女に、自分らしい何かを自慢できるように極めてみようかなって思うかもしれない。好かれても嫌われてもいいんだけど。」(濱田岳)
と、最後まで『自分は自分らしく』という濱田節を炸裂させた。
Amazonプライム・ビデオ『日本をゆっくりと走ってみたよ 〜あの娘のために日本一周〜』
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『ブラックジャック創作秘話』の著者である吉本浩二氏による実録漫画『日本をゆっくりと走ってみたよ 〜あの娘のために日本一周〜』を実写化したドラマシリーズ。
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心に決めた彼女に告白するため強い男になるべく、一旦仕事を辞めてバイクで日本一周を志す主人公の漫画家・吉本浩二役を濱田岳さん、吉本が好意を寄せるヒロイン・恵理役を本仮屋ユイカさんが務める。
日本一周する中で起こるハプニングに挑む不器用でマイペースな人間臭い主人公と、日本各地の美しい景色描写が心に残る作品だ。
作品視聴ページ
【参考記事】濱田岳が死ぬまでに行きたい絶景スポットとは?▽
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