「義母との対面は、突然やってくる。」僕は彼女に妊娠を告げられた|第14話
楽しかった祝賀会から1週間ほど経過した、妊娠12週目。
僕はいつも通り仕事を終えて、おもむろにスマホをチェックすると、一足先に仕事を終えた彼女から一通のLINEが届いていました。
「お疲れ!帰り話したいことあるわw」
以前、同様のLINEが届いたときは里帰り出産を切り出されましたが、今回は文面も明るかったので、
「今終わった!とりあえず駅向かうわ!」
と楽観的なテンションで返信をしつつ、彼女の待つ駅へ向かいました。
駅前で彼女の姿を見つけると、どうやら誰かと電話で話し込んでいる様子。
歩み寄る僕に気がつくと、
「とりあえず、彼が来たから切るね!うん。伝えておくわ(笑)じゃあまた連絡するね。」
そう言い残して、彼女は電話を切りました。
「お疲れ!電話大丈夫だったの?」
電話相手のことを気にかけると、
「平気平気!相手お母さんやったから。なんか再来週にこっちへ遊び来るらしい(笑)」
彼女は唐突に、大阪にいるお母さんが東京へ来ることを口にしました。
「もしかして、話したいことってそれ!?(笑)」
彼女は大きく頷くと、
「彼は仕事だろうから、ご飯だけでも行きましょう、て言うてたで(笑)」
と話を先へと進めます。
「いや、それは全然構わないけどさ。緊張する(笑)どういう経緯でそうなったか謎すぎてどうしよう(笑)」
僕が動揺していると、彼女のお母さんがまとまった休みを取れたらしく、大阪から彼女の体調をお見舞いに来てくれることになったことを順追って説明してくれました。
「来週のセール終わったら、仕事も終わりやし。二人でゆっくり都内観光も行けるやん?」
「なるほどね、それならお母さんと二人でゆっくり過ごしなよ。俺も実家に戻って過ごすからさ。」
話の流れを理解した僕は、親子水入らずの時間を楽しむよう提言しました。
「ありがとう。うちに来る場合、布団足りないからどうしようと思ってたから、助かるわ(笑)けど、こっちおる間に、お母さんには会ったってや!会えるの楽しみにしてると思うから。」
とんとん拍子で話が決まり、上機嫌な彼女は、お母さんとの再会が待ち遠しい様子でした。
僕自身もヘビーな話ではなかったので安堵しましたが、急遽決まったお義母さんとの対面に、少なからず動揺を隠せませんでした。
お義母さんとはお会いするのがはじめて。
初対面で妊娠報告したら、なんて言われるだろうか?
結婚や出産に対して、本心ではどう思っているのか?
ここでお義母さんに反対されるパターンあるのかな?
明るい彼女を横目に、自分の両親や職場への報告とはまた違った緊張を肌に感じながら、2週間後のお義母さん来訪を待つことになりました。
<続く>
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