スキマ時間のながら筋トレメニュー|家事や仕事の間で鍛える方法とは?

織田琢也 2024.02.19
「ダイエットや健康のために筋トレを続けたいけど思うように継続できない」なんて方も多いかと思います。そこで今回は家事や仕事のスキマ時間でもできる『ながら筋トレ』について紹介。忙しくて筋トレをする時間が取れない方でも気軽にできるメニューを解説しているのでぜひ参考にしてみてください!

ながら筋トレの効果|トレーニングとしての意味ってあるの?

ながら筋トレの効果 _トレーニングとしての意味ってあるの

筋トレに挑戦しようと思っても、なかなか継続することができずに悩んでいる方も多いですよね。そんな方におすすめなのが『ながら筋トレ』です。

『ながら筋トレ』とは、テレビや動画を観ながら家事をしながら、忙しい日々のスキマ時間を利用して行う筋トレのこと。「ながら筋トレは効果がない」と言われることもありますが、以下のメリットがあります。

  • 筋トレが習慣化する
  • 体幹を鍛えられる
  • 基礎代謝が上がる
  • 自信がつく

『ながら筋トレ』には、以上の効果が期待できるのです。

そこで今回は、スキマ時間に出来る効果的な『ながら筋トレ』のトレーニング方法を紹介していきます。簡単で継続しやすいメニューを集めたので、何もせずに後悔するより、やり続けて効果を発揮させましょう。


ながら筋トレメニュー|スキマ時間に出来る効果的な簡単トレーニング方法

ながら筋トレメニュー_スキマ時間に出来る効果的な簡単トレーニング方法

「スキマ時間を使った、ながら筋トレってどういうものがあるの?」と気になりますよね。

ここからは、スキマ時間に出来る効果的な『ながら筋トレ』の方法やコツ、注意点を紹介していきます。

わざわざ時間を作らなくても、日々のスキマ時間を使える『ながら筋トレ』。いろんなバリエーションのやり方をマスターして、時間を有効活用していきましょう。


1. ドローイング

ドローイングのやり方

ドローイングは腹筋の一部である腹横筋のトレーニング。腹横筋とは、腹筋群の最下層にあるインナーマッスルのことで、内臓全体を包み込むようについています。

腹横筋に刺激を与えた腹圧で、内臓を正常な位置に戻し背骨を安定させ、ぽっこりお腹や猫背などの姿勢改善に効果的。

寝そべって呼吸を意識するだけの簡単トレーニングで両手が空くので、スマホを見ながらも行うことが可能です。


トレーニングの正しいやり方

  1. 仰向けに寝そべる
  2. 脚を腰幅に開いて膝を立てる
  3. お腹に空気を入れるように意識して、鼻から息を吸う
  4. 口から息を吐き出しながら、お腹をへこませる
  5. 限界までへこませたら、4秒間キープする
  6. 4秒経過したら、再び鼻から息を吸ってお腹を膨らませる
  7. この動作を10回繰り返す
  8. 残り2セット行う

ドローイングの目安は10回×3セット。呼吸がしっかり正しく行えているかどうかに意識を集中させてください。


トレーニングのコツ

  • 脚を遠くに置くと腰に負担がかかるため、なるべくお尻に近づける
  • 息を吸った時、お腹が膨らむように意識する
  • 息を吐いた時、お腹をへこませるように意識する
  • 息を吐いてお腹をへこませる時は、へその下あたりに力を入れる意識で行う

このトレーニングは腹横筋を上手く使えるかどうかがポイントです。腹横筋を上手に使えているかどうかの見極めは、お腹がへこむと同時に腰のすき間が埋まり、骨盤が後傾していたらOK

トレーニングの最中は、へその下あたりに意識を集中させましょう。まずはゆっくりでもいいので、正しい呼吸法をマスターすることを優先してください。

【参考記事】ドローイングの効果的な方法を解説!▽


2. スタンディングカーフレイズ

スタンディングカーフレイズのやり方

スタンディングカーフレイズは、ふくらはぎを刺激するトレーニングです。ふくらはぎの筋肉は下腿三頭筋と呼ばれ、下半身を支える働きがあるので疲れにくい足腰を作るのに必要不可欠。

また、ふくらはぎは『第二の心臓』とも言われ、鍛えることで血流が良くなります。血行が促進されることで老廃物の排出がうまく行われるので、むくみの解消に効果的です。

男女問わず簡単に行えるトレーニングなので、テレビを観ながらだったり料理の合間であったり、スキマ時間を有効活用して行ってください。


トレーニングの正しいやり方

  1. 足を肩幅よりも少しだけ狭くなるように広げる
  2. かかとを上げて、前傾気味に倒れる
  3. 限界まで上げたら、ゆっくりかかとを下ろしていく
  4. 再びかかとを上げていき、30回繰り返す
  5. 1分間のインターバル
  6. インターバル中は、足の疲れをとるようにリラックス
  7. 残り2セット行う

スタンディングカーフレイズの目安は、30回×3~5セット。スピード重視ではなく、下腿三頭筋の収縮を意識しながら、ゆっくり行ってください。


トレーニングのコツ

  • 片足に負荷が偏らないよう、重心を真ん中にキープする
  • 上げる時も下げる時も、ゆっくり行うことを意識して取り組む
  • トレーニング中に呼吸を止めないように意識する
  • バランスがとりづらいときは、壁に手を添えたり何かを掴んでバランスをとる
  • ふくらはぎの筋肉に刺激が入っていることを意識する

量を追い求めると、どうしてもスピードが上がってしまいますが、ゆっくりと時間をかけて行いましょう。ゆっくりと行うことで、正しい刺激が下腿三頭筋に入っていきます。

負荷が物足りなくなったらスピードや回数を増やすよりも、ダンベルを持ったり片足で行ったりするといいでしょう。また、段差を利用してかかと部分を外に出した状態で行うと、より一層ふくらはぎに負荷がかかり、鍛えることができますよ。

【参考記事】スタンディングカーフレイズの効果的な方法を解説!▽


3. ツイスト運動

ツイスト運動

ツイスト運動とは、体を左右に振ることでお腹まわりや二の腕、背中を鍛えるトレーニング。

『乳び槽(にゅうびそう)』と呼ばれるリンパ液が集まる部分を刺激することで、リンパや血液の流れを良くし、老廃物が排出されむくみの解消に効果的です。また内臓の働きも促進されるので、基礎代謝も上がり痩せやすい体質になれます。

育児や料理の合間にも行えるツイスト運動は、脂肪燃焼効果が非常に高く、代謝の良い太りにくい体質へ改善してくれますよ。


トレーニングの正しいやり方

  1. かかとをつけて、つま先を90度に広げる
  2. 手の人差し指と親指を立てて、L字型を作る
  3. 指をL字型にしたまま、両腕を水平に伸ばす
  4. 腕を伸ばしたら胸を張る
  5. 姿勢をキープしたまま、お腹を振っていく
  6. 30秒間行う
  7. 1分間のインターバル
  8. 残り1セット行う

ツイスト運動の目安は、30秒×2セット。お腹の振りはじめはゆっくりでもいいので、徐々にスピードを上げていきましょう。


トレーニングのコツ

  • 頭と足を動かさず、お腹だけを振るように意識する
  • お腹をキュッと引き締めて、下っ腹に力を入れて立つ
  • お腹を大きく振らずに、小刻みに振っていく
  • 伸ばした腕に力を入れず、体の揺れに動きを委ねるようにする

ツイスト運動のポイントは、体の中心に軸を作ることです。頭と足の位置はそのままに、お腹だけを揺らしていきましょう。みぞおちのあたりを絞るイメージで行うと、小刻みに素早く捻りやすくなりお腹周りを効果的に鍛えることができますよ。

スタート時はゆっくり振っても構いませんが、徐々にスピードアップさせ、体のツイストが大きくなりすぎないように注意してください。

【参考記事】はこちら▽


4. ヒップリフト

ヒップリフトのやり方

ヒップリフトはお尻にある大臀筋や腰にある脊柱起立筋に刺激を与え、体幹を鍛えられるトレーニングです。腰痛予防や代謝アップ、ヒップアップに姿勢の矯正と、期待できる効果の幅は広くなっています。

効果抜群にも関わらず、寝ながら行える手軽なヒップリフト。正しいフォームをマスターして、積極的に行ってください。


トレーニングの正しいやり方

  1. 床に仰向けで寝る
  2. 両膝を90度に曲げて、膝の真下に両足を置く
  3. 両足裏を床につける
  4. 手のひらは床につけ、両脇を少し開く
  5. お尻を天井に向けて突き上げる
  6. お腹と膝が一直線になるまでお尻を上げたら、一度停止する
  7. ゆっくりと腰を落としていく
  8. お尻の上下運動を10回行う
  9. 1分間のインターバル
  10. 残り2セット行う

ヒップリフトの目安は10回×3セットです。お尻を上げる時は大臀筋の収縮を、下げる時は伸張を意識して行ってください。


トレーニングのコツ

  • お尻を上げる時に息を吐き、下ろすときに息を吸う
  • 床に置いた手で押し出さないよう、上半身はなるべくリラックスさせる
  • 刺激が弱まらないよう、反動を使わず行う
  • 上げる時も下ろすときも、ゆっくり行うように意識する

ヒップリフトは、常に大臀筋を意識して行うことがポイント。

筋トレは基本的に、1か所の筋肉だけを意識して行うことが一番効果的。手で押し出したり反動を使ったり、するとフォームが崩れたりして他の筋肉に集中が行ってしまうので、ゆっくりと行い大臀筋に効かせることを意識しましょう。

【参考記事】ヒップリフトの効果的な方法を解説!▽


5. 膝でテニスボールを挟むトレーニング

膝でテニスボールを挟むトレーニング

膝でテニスボールを挟むトレーニングは、筋膜リリースをすることで筋肉の動きを良くする効果が期待できます。

筋膜とは筋肉を覆っている膜のこと。筋膜が硬くなったりすると体や筋肉が滑らかに動かず、日常生活にも支障をきたしてしまいます。筋膜リリースをすることで、凝り固まった体をほぐすことが可能。

ちょっとしたスキマ時間とテニスボール一つあれば出来るので、運動が苦手な人でも手軽に行えるトレーニングですよ。


トレーニングの正しいやり方

  1. 仰向けに寝る
  2. 両脚を伸ばす
  3. 右脚を曲げ、膝裏にテニスボールを挟む
  4. 両手で右膝を抱え、手前に寄せる
  5. 20秒間キープする
  6. 右脚を伸ばし、左脚を曲げる
  7. 左の膝裏にテニスボールを挟む
  8. 両手で左膝を抱え、手前に寄せる
  9. 20秒間キープする
  10. 残り2セット行う

膝でテニスボールを挟むトレーニングの目安は20秒×3セットです。痛みを伴う場合は無理して膝を寄せず、痛みを感じないところでストップして20秒間キープしてください。


トレーニングのコツ

  • 膝裏をほぐすように行う
  • テニスボールが落ちない程度に、膝を前後に動かす
  • 強く反動をつけないように意識する
  • 両手で抱えると痛みを覚える時は、無理せず膝裏で挟むだけにする
  • 体勢が辛いときは、背中を上げる

膝でテニスボールを挟むトレーニングで最も重要なポイントは、痛みを感じたら無理しないことです。

痛みを我慢してまで筋肉をほぐそうとすると、筋肉が反発して縮んでほぐれづらくなります。「痛気持ちいい」を目安に、体勢や強度を変えましょう。


6. 合掌トレーニング

合唱トレーニング

合掌トレーニングは、器具なしで手軽に胸の筋肉である大胸筋を鍛えることができるメニュー。体の中でも大きな部類に入る大胸筋を鍛えることで、男性なら厚い胸板、女性ならバストアップ効果に期待できます。

大胸筋は身体の中でも大きな筋肉なので、鍛えることで筋肉量に比例して基礎代謝も上がるので、ダイエットの効果も高めることができますよ。


トレーニングの正しいやり方

  1. 両脚を揃えて真っ直ぐ立つ
  2. 脚を腰幅よりやや広めに開く
  3. 背筋を伸ばす
  4. 胸の前で両手を合わせ、合掌ポーズを作る
  5. 両脇を開き、両手を押し合う
  6. 息を吐きながら10秒間行う
  7. 指先を下に向ける
  8. 同様に、息を吐きながら10秒行う
  9. 残り2セット行う

合掌トレーニングの目安は、20秒×3セットです。大胸筋に正しく刺激が伝わるよう脇を開いて、息を吐き出しながら両手を押し合ってください。


トレーニングのコツ

  • 背中が丸まらないよう、しっかり背筋を伸ばす
  • 力が入って肩が上がらないよう、肩の力を抜くように意識する
  • 目線は正面に向けたまま行う
  • 肘の高さが手首と水平になるように意識して取り組む
  • 大胸筋を意識しながら、肩甲骨を寄せるイメージで行う

合掌トレーニングは手軽に行えますが、簡単だからこそ正しいフォームを意識することが大切です。

肩の力を抜いて両脇を開き、体の中心で両手を押し合います。背中が丸まらないよう、両腕で胸を寄せながら突き出し、肩甲骨を寄せるイメージで行いましょう。


7. ニートゥチェスト

ニートゥチェストのやり方

腹筋の中でも鍛えづらい『腹直筋下部』を鍛えるニートゥチェスト。体全体でバランスをとるため、インナーマッスルも同時に鍛えることができます。

インナーマッスルを鍛えることで内臓を支える腹筋の筋力が上がり、ぽっこりお腹の解消に効果的。

加齢や運動不足によってお腹が気になってきた人にとって、在宅ワークや家事のスキマ時間で効果的に鍛えられる優秀トレーニングです。


トレーニングの正しいやり方

  1. 仰向けになって床に寝転ぶ
  2. お尻の斜め後ろに手を置き、腕を90度に曲げる
  3. 脚を上げて、軽く曲げる
  4. 膝を胸に引きつけるように持ってくる
  5. 限界まで膝を持ってきたら、一度停止する
  6. ゆっくりと脚を伸ばしていき、床ギリギリのところで止める
  7. 10回繰り返す
  8. 1分間のインターバル
  9. 残り2セット行う

ニートゥチェストの目安は10回×3セットです。腹直筋下部を鍛えるメニューなので、膝や太ももを胸にしっかり引きつけ、強い刺激を与えるよう意識してください。


トレーニングのコツ

  • 両手は体が安定する位置に置く
  • 胸を張りやすくするため、少し後ろに体重をかける
  • 脚を上げた時、お尻でバランスを取るように意識する
  • 上半身は動かさず、下半身だけを動かすように意識して取り組む

ニートゥチェストで最も大切なポイントは、常に脚を浮かせた状態をキープすることです。脚を浮かせた状態でいることで、腹直筋下部に刺激を与え続けることができます。

脚を浮かせるときに腰を軸にしてしまうと腰痛の原因になるので、お尻でバランスを取るようにしましょう。

普段では鍛えづらい部分を鍛えられるため、正しいフォームで行えているか小まめにチェックしてください。

【参考記事】ニートゥチェストの効果的な方法を解説!▽


8. チェアレッグエクステンション

レッグエクステンションのやり方

チェアレッグエクステンションは、太ももの大部分を占める大腿四頭筋という筋肉にアプローチするトレーニングです。

大腿四頭筋は、歩いたりジャンプしたり膝を伸ばしたり、日常の動作を行う上で欠かせない筋肉。また、非常に大きな筋肉なので、大腿四頭筋を鍛えることで筋肉量に比例して、自然とカロリーを消費する基礎代謝の向上にも効果的です。

椅子に座ってゲームをしながらでも行える簡単で負荷の低いトレーニングなので、スキマ時間を上手く使って行ってください。


トレーニングの正しいやり方

  1. 椅子に座る
  2. 膝の真下に足首が来るように、深く腰掛ける
  3. 腕を真っ直ぐ下ろし、椅子の側面を両手で掴む
  4. 背中が丸まらないよう、できるだけ高く右脚を真っ直ぐ伸ばす
  5. ゆっくりと膝を曲げて脚を下ろす
  6. 10回繰り返す
  7. 同様に、左脚を真っ直ぐ伸ばす
  8. ゆっくりと膝を曲げて脚を下ろす
  9. 10回繰り返す
  10. 残り2セット行う

レッグエクステンションの目安は、片脚10回ずつ×3セット。大腿四頭筋への刺激を意識するため、両手を太ももの上に置いて行ってもOKです。


トレーニングのコツ

  • 太ももに正しく刺激が伝わるよう、背筋を伸ばして椅子に座る
  • つま先がピンと伸びきるまで、脚を上げる
  • 床に着かないように、脚を下ろす
  • 痛みを感じない範囲で、膝の可動域を最大限利用する
  • 脚を上げる時に息を吐き、下げる時に息を吸う

大腿四頭筋を鍛えるトレーニングのため、太ももに力を入れた状態で脚を下ろしてください。力を抜いた分だけ、大腿四頭筋への刺激が少なくなってトレーニング効果を十分に得られません。

また、脚を上げる際も、膝の可動域いっぱいまで上げることで、大腿四頭筋へしっかりアプローチすることができます。

スマホを見ながらでも出来る、負荷が軽く手軽なトレーニングなので、常に大腿四頭筋に意識を置いて刺激を与え続けるように心掛けてください。


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