"お気遣いいただきありがとうございます"の例文集|ビジネス敬語ガイド
「お気遣い」と「お心遣い」の違いとは?
「お気遣い」の類語といえば「お心遣い」が挙げられます。「お気遣い」は相手の配慮や気を配る気持ちに対し、「お心遣い」は相手が自分に対して気を遣う行動をしてくれたときに使うて用いる敬語表現です。
そのため、「お気遣い」は目に見える行動が伴うときに使うと覚えておくといいでしょう。また、「お気遣い」も「お心遣い」も頭に「お」を付けた丁寧な表現なので、どちらも目上の人に使用できます。
例文のように「お心遣いいただきありがとうございます」など、感謝の言葉と共に用います。他にも、体調を気遣ってもらったときや接待などにお誘いしてもらったときに使える表現です。
「お心遣い」を使った感謝の例文
- 平素よりお心遣いいただき誠にありがとうございます。今後ともよろしくお願い申し上げます。
- 先日は、お心遣いいただきありがとうございました。おかげさまで体調も回復いたしました。
- 先日は納期延期のお心遣いを賜り誠にありがとうございました。先ほど発送させていただきましたので、ご査収のほどよろしくお願いいたします。
【「例文」で使われる敬語】
・「お心遣いありがとうございます」を使った丁寧な例文を解説!
・「ご査収の程よろしくお願いいたします」の正しい使い方を例文付きで簡単に説明します
「お気遣いいただきありがとうございます」と言い換えできる類語
類語① ご配慮いただきありがとうございます
「配慮」には「いい結果となるようさまざまな対処をすること」という意味があります。そのため、相手が自分にしてくれた心遣いや行動に対して感謝を述べたいときに用います。
使い方としては例文のように、上司や取引先の人など目上の人がしてくれたことに対して感謝を述べたいときに使えます。また、ビジネスシーンではメールなどの書き言葉としても使う機会が多いです。
「ご配慮いただきありがとうございます」の使い方
- 人事異動の件では、ご配慮いただきありがとうございました。より一層精進いたしますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
- 昨日は、ご配慮いただきありがとうございました。お陰様で病院へ行くことができました。
- ご配慮いただきありがとうございます。お陰様で早く仕事を終えることができました。
類語② ご厚情ありがとうございます
「ご厚情」とは「ごこうじょう」と読む類語の1つ。「親切な気持ち、思いやり、気を配る」を示す謙譲語で「ご厚情ありがとうございます」は「親切にしてくれてありがとうございます」という意味になります。
自分をへり下って表現する謙譲語なので「お気遣いいただきありがとうございます」と同じように、上司や取引先の人など目上の人に使う敬語です。ビジネスシーンにおいては日常会話で使う機会があまりなく、スピーチなどのかしこまった場面で用います。
他の使い方としては、メールや手紙などの書き言葉の定型文として使用します。
「ご厚情ありがとうございます」の使い方
- 平素はひとかたならぬご厚情ありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
- 先日はご厚情ありがとうございました。お陰様で無事に商品を出荷することができました。
- 日頃より格別のご厚情ありがとうございます。
類語③ ご高配ありがとうございます
「ご高配」には「相手の配慮を敬う」という意味があります。「ご高配ありがとうございます」は、相手が自分のためにしてくれた行動や気遣いに対して感謝の気持ちを述べるときに使う謙譲表現です。
「お気遣いいただきありがとうございます」の類語で、「お気遣いいただきありがとうございます」と同じように目上の人に対して感謝の気持ちを述べたいときに用います。
しかし、「ご高配ありがとうございます」は気持ちだけでなく、行動を伴うときに使うところが異なります。使い方としては例文のように、スピーチや書き言葉などかしこまった場面で活躍します。
「ご高配ありがとうございます」の使い方
- 平素は格別のご高配ありがとうございます。厚く御礼申し上げます。
- 本年もひとかたならぬご高配ありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
- 格別のご厚情ありがとうございます。皆様のお陰でこのような賞を受賞することができました。
類語④ お気遣い痛み入ります
「お気遣い」は相手の心遣いや気持ちを示す表現です。
「痛み入ります」は「恐縮です・恐れ入ります」と同じような意味を持つので「お気遣い痛み入ります」は「心遣いや気遣いに身が縮む思いです」という意味になります。
「お気遣いいただきありがとうございます」の類語で、「お気遣いいただきありがとうございます」と同様に目上の人から受けた心遣いに対して感謝の気持ちを伝えたいときに活用します。
しかしながら、「お気遣いいただきありがとうございます」のように日常会話で使うことは少ないです。ビジネスシーンでは接待などのお誘いを受けたときにお礼や感謝を伝える書き言葉として使うのが一般的です。
「お気遣い痛み入ります」の使い方
- 先日はご足労いただきありがとうございました。粗品までいただきお気遣い痛み入ります。
- いつも何かとお世話になり、お気遣い痛み入ります。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
- 本日は、参加できず申し訳ありませんでした。お気遣い痛み入ります。
類語⑤ 誠に恐れ入ります
「恐れ入ります」は「ありがたく思う気持ち」を表現できる謙譲語です。
「誠に」には「本当に」という意味があるため「誠恐れ入ります」は「本当にありがとうございます」という意味で使います。
「お気遣いいただきありがとうございます」と同じように、上司や取引先の人など目上の人に使うことができる表現で、単に「ありがとうございます」というよりも、丁寧でかしこまった印象を与えます。
使い方としては例文のように、お客様や取引先の人などに感謝の気持ちを伝えたいときに用いることが多いです。
「誠に恐れ入ります」の使い方
- 平素より格別のご高配を賜り誠に恐れ入ります。今後ともよろしくお願い申し上げます。
- ご多忙のところ、わざわざご足労いただき誠に恐れ入ります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
- この度は、たいそうな品を頂戴し誠に恐れ入ります。
類語⑥ 大変恐縮です
「恐縮」は相手への強い感謝の気持ちを示すときに使う敬語表現です。そのため「大変恐縮です」は「とても感謝をしています・とてもありがたく感じています」という意味になります。
「お気遣いいただきありがとうございます」の類語で、上司や取引先の人など目上の人へ感謝を伝えるときに用いることが可能。
一方で、何に対しての感謝かまでは示すことができないため、例文のように「お気遣い」や「お気遣い」などとセットで使うことが多いです。
「大変恐縮です」の使い方
- 平素より格別のお気遣いを賜り大変恐縮です。今後ともよろしくお願い申し上げます。
- 身に余るような評価をいただきまして大変恐縮です。今後ともより一層精進してまいります。
- たいそうな粗品を頂戴、大変恐縮です。
【参考記事】「大変恐縮ですが」の意味から使い方まで解説します▽
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