被害者意識が強い人の特徴。原因&心理や抜け出す方法も解説!
被害者意識とは?どんな状態を意味するの?
被害者意識とは、必ずしも被害を受けているとは限らないのに、「私は被害を受けている」と思い込むことを言います。
また、自分の間違った判断で行動したことを正当化するために、他人や環境に責任転嫁して、「自分は被害者の立場だ」と主張することも。
被害者意識が高い人は、人の気持ちを理解する能力に欠けていて、自己中心的で自意識過剰な人が多い傾向にあります。
被害者意識が強くなる原因|どんな心理や理由があるの?
「どうして被害者意識が強くなるの?」
「被害者だと思い込んでしまう理由を知りたい…」
「自分は被害者だ」と思い込む人は、なぜそうなってしまうのか原因に心当たりがないかもしれません。
しかし、被害者意識を持つには、それなりの深刻な理由があるのです。
そこでここからは、被害者意識が強い人の心理や理由について解説していきます。
原因1. 過去のトラウマ
過去に受けた対人関係のトラウマにより、その苦しみを他人に理解してもらうことで、苦痛を解消しようという心理が働いています。
「自分は高校時代に親友に裏切られて彼女をとられた」
「彼女をとられたことで人間不信に陥って、誰のことも信用できなくなった」
「あの時裏切られなかったら、自分が人間不信になることはなかった」
このような過去のトラウマによる心の傷を他人に話して分かってもらおうとするので、被害者意識が強くなってしまうのです。
原因2. 高すぎるプライド
プライドが高すぎて現実との差を認めることができず、被害者の立場になることで、プライドの高さを否定し自分の気持ちを守ろうとしています。
「自分は株式会社○○ではなく△△にふさわしい人間だ」
「△△大学に行けなかったのは、受験日に隣の人の咳がひどくてテストに集中できなかったからだ」
このように、本来自分に合っていると信じている理想の生活と現実のギャップを認めることができません。
そのため、希望の大学に落ちるなどした原因を自分の実力ではなく他人のせいにすることで、気持ちを落ち着かせようとしているのです。
原因3. 協調性の欠如
人の気持ちを理解する能力に欠けているので、何かされると相手の意図を考えずに「自分は被害者である」という思いしか頭に浮かびません。
- ノー残業デーで「早く帰って!」と職場の人に言われたことを「自分が邪魔者にされた」と捉える
- 喫煙所以外のところでタバコを吸っていたのは自分なのに、注意されると「いつも自分だけが怒られる」と思う
このように相手の人が「なぜそうしたのか?」を考えることができず自分主体でしか物事を考えられないので、被害者意識が強いのです。
原因4. 過去に対する不満
自分が過去に受けた不当な対応に納得することができず、それを何度も思い浮かべて被害者だと意識することで、不満を解消しようとしています。
不当な対応をした側は行為を過小評価する傾向がありますが、被害を受けた方は意図的で深刻なものと認識し、気持ちを整理しようとするのです。
「私のOL生活はこんなはずではなかった」
「あの時、部長がみんなの前で叱責したから、みんなに馬鹿にされるようになった」
「みんなに馬鹿にされなかったら、今頃華やかなOL生活だったはずなのに」
このように、他人が自分を意図的に陥れたかのように認識し、自分の不満を解消しています。
被害者意識が強い人の特徴|性格や行動から診断してみよう!
「自分は被害者意識が強い人かもしれない…」
「被害者意識を持つ人ってどうやって分かるの?」
なぜ被害者意識を持つのか原因は分かっても、具体的にどんな特徴があるのか分からない人も多いと思います。
そこでここからは、誰でも被害者意識が診断できるように特徴を詳しく解説。
自分の性格や行動と照らし合わせて、チェックしてみてくださいね。
特徴1. 過去のことを何度も持ち出す
自分の中で友達との昔の喧嘩などを根に持っていて、そのことを何度も話題にしたことはないでしょうか。
何かあるごとに「あなたはあの時も○○だったよね」と言う。
など、過去のことを何度も持ち出して相手に分からせることで、自分が相手に対して不満に思っていることを精算しようとしています。
いつもネチネチと昔の話を蒸し返しているなら、あなたは『被害者意識が高い人』と言えますよ。
特徴2. 責任転嫁しがち
自分が悪いと思われるのは気に食わなくて、他の人のせいにすることで自分のプライドを守ろうとしていませんか。
- 自分が遅刻したからミーティングの開始が遅れて終わるのも遅くなったのに、「司会者が要領よく進行しないから」と人のせいにする
- デート中に体調を崩したのは自分なのに、「デートプランが楽しくなかった」と彼氏を責める
このように自分の失敗を認められず、まるで相手が全て悪いかのように言った経験があるのではないでしょうか。
「自分が悪い」と分かってはいても、「○○のせいでこうなったんだから」と言うことが多ければ、被害者だと思い込んでいる可能性があります。
特徴3. 文句や否定の言葉が多い
自分が納得いかないことに対して、どうにかする自信がなく、文句だけ言ってスカッとしようする節があるかもしれません。
- 合コンで好みの男性が自分の女性の友達を選んでしまった時に「○○さえいなければ、成功したんだ」とその友達を責める
- 恋愛がうまくいかなかった時に「失敗したのは○○のせいだ」と相手のせいにする
このように納得いかない原因を人のせいにすることで、自分の気持ちをラクにしようとした経験がきっとあるはず。
自分は行動しないのに、文句や否定することばかり言ってしまうようなら、あなたは被害者意識を持つ人だと言えるでしょう。
特徴4. とにかくネガティブ
被害者意識が強すぎると、どんな些細なことでもマイナスに感じてしまいます。
そのため、自分の置かれている状況や実力を悲観的に捉え、「なんて自分はかわいそうなんだろう」と考えがちに。
自分に自信が持てないネガティブな性格の人は、被害者意識が強いと言えるでしょう。
特徴5. 恋人に依存してしまう
恋人ができると、相手になんでもしてもらいたいと思ってしまうかもしれません。
被害者意識を持つ人は、
- 付き合って間もない恋人なのに、すぐに高価なプレゼントを要求する
- 自分の事を優先してもらう
など、相手を頼りすぎる傾向があります。
その結果、相手が答えてくれなかったら、自分の無茶な要求を棚に上げて、被害者面をし始めるのですね。
特徴6. すぐに人に頼る
相手のことを考えずに、自分の思いばかりを優先する人も多くいます。
- デートプランは自分で考えるのは面倒だからいつも彼氏任せ。でも、気に入らないと「私のこと全然わかってない...」と被害者面する。
- 「女性は守られる存在だから、帰りは送ってね」と彼氏の都合も考えずに言う。
このように、自分の希望だけを優先しているとわがままになり、相手に頼りがちになってしまいますよ。
そのため、恋人や友人など、なんでも言うことを聞いてくれる人にばかり甘えて頼っている人は、被害者意識が高めの傾向にあるのかもしれませんね。
特徴7. 感情的になりがち
被害者意識が強い人は急にトラウマに襲われることがあり、感情のコントロールが効かなくなってしまうことがあります。
例えば、彼氏とのデート中に、彼がちょっとぼーっとしてるだけで、
「私とのデートがどうせ楽しくないんでしょ?!もう帰る!!」
と突然泣き出してしまう。
など、過去の経験が理由で感情的に思い込んでいる経験がきっとあるはず。
自分の思い込みだけで突っ走る傾向があるなら、あなたは「被害者だ」と強く感じていると思われます。
特徴8. 自分を正当化して他人を悪者にする
自己中心的な性格で、何かトラブルが起こっても、自分を正当化するために他の人を悪者に仕立て上げようとすることがあります。
- 自分の運転が下手なのに、ぶつかりそうになると「危ない!なんなの、あの車!」と怒る
など、「悪いのは相手だ」と主張した経験がきっとあるはず。
いつも「自分は正しい」という自意識過剰な考えで、問題が起こるのは全て他人のせいだと思っているなら、被害者意識が高い人だと言えますよ。
被害者意識から抜け出す方法|周囲に好かれる人になるには?
「このまま被害者意識が強いと末路がどうなるのか心配…今から改善するにはどうしたらいい?」
「被害者意識をなくすにはどんな方法があるの?」
既に被害者意識が強い人の場合、抜け出すのは大変だと思ってしまいますが、努力次第で今からでも改善することが可能です。
それでは、どのようなことが必要なのでしょうか。
ここからは、意識を改善して周囲に好かれる人になる方法を紹介します。
方法1. 文句を言わない期間を設ける
被害者意識が強い人は、すぐに文句を言ってしまうのが癖になっています。
そのためまずは、原因を他人のせいにすることを止めるために、文句を言わない日を作るようにしましょう。
- 最初は、1日中文句を言わない日を、週に1日設定してみる
- 1日文句を言わないことに慣れてきたら、2日、3日と徐々に日数を増やしていく
など、少しずつ習慣化していくのがポイント。
それでももやもやして文句が浮かぶようなら、体を動かしたり読書したりして意識を他のことに集中するようにしてみましょう。
方法2. 自分の怒りや憎しみを受け入れる
「自分は被害者だ」といつまでも思い込んでいる人は、トラウマを手放せず現実逃避の理由にしてしまっています。
そのため被害者意識をなくすには、まずは自分が抱えているトラウマと向き合って、怒りや憎しみを受け入れるようにしましょう。
辛かった時の自分を今の自分が「よく頑張ったね」と励ますイメージをする
など、自分自身に起きたことから目を逸らさずに受け入れることで、被害者意識も薄れていくでしょう。
ただし、人によって時間がかかることもあるので、焦らずゆっくり受け入れていくことが大事です。
方法3. 他人のために行動する
被害者意識から抜け出せない人は、性格的に自分のことばかりを考えてしまいます。
なので、他人のために行動して感謝されることで、自分以外の人のために行動する喜びを知りましょう。
- 道に迷っている人がいたら、自分から声をかけて道案内をする
- 職場で資料の作り方などで困っている人がいたら、自分がわかる範囲で教えてあげる
「ありがとう」と感謝されることに喜びが感じられれば、意識が自分以外に向いて被害者意識から抜け出せますよ。
ただし、感謝されなくても「私が助けたんだよ」と恩着せがましく言うのはやめましょう。
方法4. 自分の感情を書き出して客観視する
被害を受けたといつまでも思い続けている人は、感情のコントロールがうまくできず一つのことを思い続けている傾向があります。
そのため、自分の感情を上手に調整できるように、いつも考えていることを書き出してみましょう。
ノートなどに朝からその日1日考えていることを順番に書いていく
ことで、感情を見える形で整理して客観視でき、何が間違っているのかが分かりやすくなります。
「被害を受けている」とは考えなくなるでしょう。
1日実行するだけでは問題が見えにくいことがあるので、数日間続けることが大切です。
被害者意識が強くなりすぎないよう気をつけてみて。
「被害を受けている」と思い込んでしまう行為は、自分ではなかなか気付かないもの。
でも、エスカレートしてしまうと人から「面倒な人だな」と避けられて、孤立した末路を辿ることになるかもしれません。
そのため、なかには「被害者意識を改善したい…」と悩んでいる人は本記事をチェックして、抜け出す方法を取り組んでみてくださいね。
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