ハングクリーンの効果的なやり方。全身を鍛える正しいトレーニング方法とは?
ハングクリーンとは?
ハングクリーンとは、バーベルを膝上の高さから鎖骨付近まで瞬間的に持ち上げるトレーニングです。
身体全体に負荷をかけて鍛えることができる上、一気に持ち上げる動きで瞬発力も高められます。0の状態から一瞬でパワーを発揮できるようになるので、アスリートにも取り入れる人が多いほど。
シンプルな種目ですが、正しい体勢とやり方で行えば、非常に効率よく身体を鍛えられる方法です。
ハングクリーンとパワークリーンの違いとは?
ハングクリーンとパワークリーンはよく混同されますが、決定的に違うのはバーベルを持ち上げる位置です。
パワークリーンは膝上から持ち上げるのではなく、床に置いてある状態のバーベルを一気に持ち上げます。
鍛えられる筋肉はほとんど同じですが、ハングクリーンの方は膝上からスタートする分、バーベルを上げる動作の幅が少なくなり、正しい動きをキープしやすいでしょう。
怪我のリスクも低いため、初心者にはおすすめです。
ハングクリーンの効果|どこの筋肉が鍛えられるの?
ズバリ、ハングクリーンは身体の全体をまんべんなく鍛えられます。その中でも特に刺激を加えられるのが下半身を中心に、以下の部位です。
- お尻の大臀筋
- 太ももの裏側のハムストリングス
- 前側の大腿四頭筋
- ふくらはぎの下腿三頭筋
- 背中の脊柱起立筋
- 肩関節を前後および外側から覆っている三角筋
- 首から背中にかけて広がっている僧帽筋
足から肩にかけて、大胸筋以外のほとんど全部といっても過言ではないです。一つの動作でここまで多くの筋肉にバランスよく負荷を加えることは、他ではなかなかできません。
時間がない時でも効率よく鍛えられる方法なので、覚えておいて損はないでしょう。
ハングクリーンの正しいやり方|全身を鍛える効果的なコツとは?
しっかりと効果を出すためにハングクリーンで全身を鍛える方法をご紹介します。
まず、バーベルの握り方は2種類あります。
- 4本指の上に親指がくるサムアラウンド
- 親指を他の4本で抑えるフックグリップ
慣れるまではサムアラウンドでいいでしょう。
そしてバーを持つ手幅は肩幅より広め、足幅は腰幅かやや広めにし、以下の動作を繰り返します。
- 両手でバーベルを膝上まで持ち上げる
- 体勢は背筋まっすぐ、お尻は突き出した状態
- バーベルが身体から離れすぎないよう一気に持ち上げ、手首を返し胸で受け止めるイメージ
- 肘を高く保ち三角筋と肩の関節の間にできる凹み部分でバーをキャッチ。フロントスクワットのイメージでしゃがむ
- 立ち上がると同時に手首を戻して最初の体勢へ戻る
重量は4~6回で限界がくる重さ(4~6RM)を選ぶ
ハングクリーンは全身の瞬発力を養うトレーニングです。筋肥大させるための種目とは異なり、瞬間的にパワー発揮して動作する事が目的なので一連の動作をゆっくりこなしても意味がありません。
そのため正しいフォームで瞬間的にパワーを発揮できる回数が平均4〜6回程度の重量で繰り返すことがポイントとなります。
初心者は軽めの重さで10回×3セット程度がおすすめ!
負荷をかけたり数をこなすよりも、まずはフォームをしっかり身につけることがポイントです。
そのため、うまくできない初心者は、軽いウエイトから始めるのがおすすめ。目安としては、10回×3セットを推奨します。負荷を上げていくのはフォームが固まり慣れてきてからにしましょう。
ハングクリーンを行う時の注意点3つ
ハングクリーンは身体全体に負荷がかかるため、怪我のリスクを抑えることが大切です。そして正しい動きで行うために、注意点をしっかり理解してから取り組みましょう。
ここからはハングクリーンを行う時の注意点を3点にまとめていますので参考にしてくださいね。
注意点1. ウォーミングアップを入念に行う
あらゆる筋トレにも当てはまりますが、準備もせずにいきなり大きな負荷をかけてしまうと怪我のリスクが高まり、非常に危険です。瞬間的にバーベルを持ち上げる動作をするハングクリーンでは、なおさら負荷が高くなります。
そのため、軽めのバーベルから始めて少しずつ身体を慣らしていき、「今からはじまる」ということを身体に理解させることが大切です。ウォーミングアップも入念に行ってから始めましょう。
【参考記事】筋トレ効果をアップさせるウォームアップメニューを解説!▽
注意点2. 初めて行う場合は上級者に付き添ってもらう
初心者がバーベルを使う場合、かなりの負荷がかかるためバランスを崩してしまうことが多くなります。そうなると正しいフォームで行えているか、ケガをしないか不安ですよね。
正しいフォームを身につけることが一番大切なポイントのため、ジムのトレーナーや上級者から客観的にチェックをしてもらいましょう。
その場でアドバイスをもらえたり、怪我防止にも繋がったり、独学で行うより理解も早く身につきやすいというメリットがたくさんありますよ。
慣れても鏡の前でフォームを確認する
フォームがくずれてしまうと怪我のリスクが高くなります。また、正しい負荷がかからず、効果も得づらくなります。
たとえ1人でできるようになったとしても、必ず鏡の前で自らのフォームをチェックしながら行うようにしましょう。
注意点3. 膝を曲げて衝撃を吸収し、体勢を崩さない
持ち上げたバーベルを最後にキャッチする際、姿勢をフロントスクワットと同じような形にするのがコツです。具体的には膝を曲げて、お尻を後方に引いている状態のこと。
膝を曲げることでバーベルの衝撃をしっかり吸収し、お尻は後ろに引いた状態とすることでバランスが保てます。これで体勢を崩すことを防げますね。
膝からお尻にかけて、下半身をうまく使うことを意識して取り組んでください。
全身の筋肉を効率よく鍛えられるハングクリーンでパワーみなぎる身体に!
たった一つの動作で、体全体を平均的に鍛えられます。
ジムで器具を使ってたくさんの種目を行うこともいいですが、ある程度筋力がついてきているなら、より実用的かつ効率的なトレーニングをしてみませんか。
この記事を参考に一度チャレンジしてみてください。正しいやり方で継続し、パワーみなぎる身体を手に入れましょう。
【参考記事】はこちら▽
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