半膜様筋のトレーニング&ストレッチ。内側ハムストリングに効果的な筋トレとは
半膜様筋(はんまくようきん)とは?
太ももを形成する筋肉の1つである、半膜様筋。効果的なトレーニングをご紹介する前に、まずは半膜様筋についての基礎知識を解説します。半膜様筋はハムストリング(太もも裏の筋肉群)に含まれている筋肉で、太ももの内側にある部位です。ハムストリングは半膜様筋の他に「大腿二頭筋」「半腱様筋」の2つがあり、それぞれの筋肉が重要な役割を担っています。
半膜様筋の役割とは
半膜様筋は、半腱様筋と同じで、主に股関節を伸展させる動作と膝関節を屈曲させる作用を担当しています。半膜様筋を使っているかどうかは非常にわかりやすく、太ももに力を入れた時に、太もも内側で緊張している場合、うまく使えていると捉えていいでしょう。半腱様筋と半膜様筋は鍛え方もほとんど同じなため、同時に鍛えていくイメージでトレーニングに取り組んでみて。
半膜様筋を鍛えるメリットとは
半膜様筋は、「ランニング」「ジャンプ」「階段の上り下り」など日常生活で常に使用されます。しっかりと鍛えなおすことで、上のような動作が軽くなったり、膝関節を屈曲させた状態を維持できるようになるなど、様々なメリットを期待できます。また、半腱様筋と同様に足の速さや足腰の強さにもポジティブ効果が見られるでしょう。
半腱様筋を鍛えられるトレーニングメニュー
半腱様筋の基礎知識について学んだところで、実際に半腱様筋を効果的に鍛えられるトレーニングメニューを解説。自宅で出来る自重トレーニングからジムで行うマシントレーニングまでご紹介します。
【参考記事】自宅で行える自重トレーニングをご紹介▽
半腱様筋のトレーニング1. ワイドスタンススクワット
数あるスクワットトレーニングの中で、内側ハムストリングを効果的に鍛えられる筋トレ種目。一般的なノーマルスクワットよりも足幅を広げることで、内側広筋や半腱様筋へ簡単に刺激を届けられますよ。
ワイドスタンススクワットの正しいやり方
- 肩幅の1.5倍ほど足を広げて立つ
- (1)の時、足先を外に45度広げる
- 両手は胸の前、または頭の後ろで組む
- 背筋をしっかりと伸ばしたまま、腰をゆっくりと下げていく
- 太ももが地面と平行になるまで下げる
- 素早く体を元に戻す
- この動作を15回繰り返す
- インターバル(30秒)
- 残り2セット行う
- 終了
ワイドスタンススクワットの目安は、15回 × 3セット。太もも裏の刺激を感じながらゆっくりと取り組んでいきましょう。
トレーニングのコツ
- 膝がつま先よりも前に出さない
- 膝とつま先の向きは同じにする
- 下ろす時はゆっくり、上げる時は素早く
- 呼吸を安定させて行う
- 背中は丸めない
ワイドスタンススクワットの効果を高めるコツは、下ろす時はゆっくり、上げる時は素早くを意識して取り組むこと。特に筋トレ初心者はネガティブ動作(下げる動作)で我慢できない場合が多いため、確認しながら取り組んでみてください。
【参考記事】ワイドスタンススクワットのやり方&コツとは▽
半腱様筋のトレーニング2. サイドランジ
足を前に出すレッグランジトレーニングとは違い、横に大きく踏み出す筋トレ種目。大腿二頭筋や大腿直筋といった中央の筋肉ではなく、内側広筋や半腱様筋、半膜様筋を効果的に刺激できますよ。
サイドランジの正しいやり方
- 肩幅と同じか少し広めに足を広げる
- 背中を伸ばしたまま、足を横に大きく踏み出す
- 踏み出した足にゆっくり体重をかけ、体を徐々に落としていく
- 太もも裏が伸びているのを感じたら元に戻す
- 逆足も同様に行いましょう
- この動作を左右10回ずつ繰り返す
- インターバル(30秒)
- 残り2セット行う
- 終了
サイドランジトレーニングの目安は、左右10回ずつ × 3セット。太もも裏と内側が刺激されているのを感じながら取り組んでいきましょう。
トレーニングのコツ
- 膝を曲げ、ゆっくりと腰を落としていく
- 背筋は伸ばした状態で取り組む
- かかとに重心をかけて行う
- 呼吸を安定させる
- つま先は足先と同じ方向にする
サイドランジトレーニングで最も重要なポイントは、かかとに重心をかけて筋トレに取り組むということ。背中が丸まってしまったり、体を前に倒してしまうと、膝に大きな負担がかかります。後ろ側に重心を移動したまま、行っていきましょう。
半腱様筋のトレーニング3. ヒップリフト
自宅で簡単に取り組める大臀筋・ハムストリング・脊柱起立筋の自重トレーニング。寝っ転がった状態で行えるため、スクワットなどの筋トレメニューはどうしても続かないという男性におすすめです。
ヒップリフトの正しいやり方
- マットなどを敷いた上でに仰向けに寝っ転がる
- 膝を90度に曲げて、足を立てる
- 手は体の横に開いた状態で落ち着かせる
- お尻をゆっくり上に上げていく
- 胸から膝まで一直線になったら2秒間キープ
- その後元に戻す
- この動作を10回繰り返す
- インターバル(30秒)
- 残り2セット行う
- 終了
ヒップリフトトレーニングの目安は、10回 × 3セット。ストレッチに取り組む感覚でリラックスしたまま行っていきましょう。
トレーニングのコツ
- 呼吸を安定させて取り組む
- 上半身は動かさずにリラックス
- 腰ではなく、お尻を上げるイメージで行う
- 全ての動作をゆっくりと
- 慣れてきたら膝を少し外側に広げる
ヒップリフトで重要なポイントは、お尻を上げるイメージでトレーニングを行うということ。腰を上げる意識で取り組むと腰に負担がかかり、故障のリスクを高めてしまいます。お尻を引き締めながらゆっくりと上げて、ゆっくりと下ろしていきましょう。
【参考記事】ヒップリフトのやり方&コツとは▽
半腱様筋のトレーニング4. シーテッドレッグカール
座った状態で行うレッグカールトレーニング種目。一般的なやり方でもハムストリングを効果的に刺激できますが、一工夫プラスすることで半腱様筋と半膜様筋をピンポイントで鍛えられますよ。
半腱様筋を刺激するシーテッドレッグカールのやり方
- ベンチに深く座る
- ウエイトを自分にピッタリな重量に調整する
- パット部分に足を置く
- 上のパットを太ももに触れる程度下げる
- 両手でバーを軽く掴む
- 素早く足を下げていく
- (6)の時、足の先を少しに広げましょう
- 限界まで下げたら、ゆっくりと元に戻す
- この動作を8回繰り返す
- インターバル(30秒)
- 残り2セット行う
- 終了
シーテッドレッグカールの目安は、8回 × 3セット。足先を少し外側に向けることで半腱様筋を効果的に刺激できるようになりますよ。
トレーニングのコツ
- 下ろすときは素早く、上げるときはゆっくりと
- 上半身は動かさずにリラックス
- 呼吸を安定させて取り組む
- 後ろに蹴るのではなく、じっくり押していくように
シーテッドレッグカールで大事なポイントは、蹴るのではなく押すように足を下げていくこと。たったこれだけを意識するだけで、半腱様筋への刺激を何倍にも大きくできますよ。
半腱様筋のトレーニング5. ライイングレッグカール
ハムストリング・大臀筋・大腿四頭筋を鍛えられる効果的なトレーニングメニュー。シーテッドレッグカールと同様に、ジムで行える筋トレ種目ですので、ジムに行く機会があったらチャレンジしてみて。
ライイングレッグカールの正しいやり方
- シートの高さなどを調整し、マシンにうつ伏せで寝っ転がる
- ウエイトを調整する
- パット部分にふくらはぎの中央部分を当てる
- (3)の時、少しだけつま先を内に向ける
- 両手で軽くバーを持ち、上半身を安定させる
- 素早くパットを持ち上げて、太もも裏に当てる
- ゆっくりと元に戻す
- この動作を8回繰り返す
- インターバル(1分)
- 残り2セット行う
- 終了
ライイングレッグカールの目安は、8回 × 3セット。ハムストリングへの刺激を意識して取り組んでいきましょう。
トレーニングのコツ
- 上げるときは素早く、下げるときはゆっくりと
- 上半身に力を入れない
- かかとお尻に近づけるイメージで取り組む
- つま先同士を少しだけ内側に向ける
ライイングレッグカールで効果を高めるコツは、つま先を少し内側に向けて行うこと。つま先を内側に向けると負荷が大きくなるため、トレーニングを始めたばかりの男性は少し軽めに調整しておくと良いでしょう。
半膜様筋の効果的なストレッチメニューとは?
どんな筋肉も筋トレだけでは、効率の良い肥大を期待できません。どんな動きで使われていて、どのように体を動かせば効果的に刺激できるか考えることが大切です。
ここからは、半膜様筋を感じられるおすすめストレッチメニューを、ハムストリングストレッチから2つ厳選して解説していきます。筋トレと併用してスムーズな筋肥大を促しましょう。
半膜様筋のストレッチ1. 座って行えるストレッチ
半膜様筋を伸ばせるストレッチとして代表的なメニュー。椅子に座った状態で、誰でも気軽に行えるため、オフィスワークでも無理なく取り組めますよ。トレーニング前後に取り入れてみましょう。
ストレッチのやり方
- 膝ほどの高さを持った椅子や段差に軽く座る
- お尻から頭まで、床と垂直になるように姿勢を正す
- 片足だけ前に伸ばす
- (3)の時、膝は軽く曲げた状態にしましょう
- 体を少しずつ前傾させていく
- 太もも裏に痛みが出る前に止め、20秒間キープ
- ゆっくりと元に戻し、逆足も同様に取り組む
- 終了
このストレッチの目安は、左右20秒ずつ。太もも裏への刺激を感じながら、ゆっくり体を倒していきましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させて行う
- 太もも裏の筋肉が刺激されているか感じる
- つま先は上げず、リラックスさせた状態に
- 背中は丸めず、前傾させるイメージで行う
- 体をバウンドさせない
ストレッチで最も大切なポイントは、体をバウンドさせたりして不規則に動かさないこと。勢いをつけてしまうと、筋肉は傷つく恐れがあります。ストレッチの意味を理解しながら、ゆっくり倒していきましょう。
半膜様筋のストレッチ2. 寝ながらできるストレッチ
トレーニング前後に、椅子や段差などを用意できない方は、寝た状態でハムストリングを刺激していきましょう。半膜様筋を含む、太もも裏の筋肉をバランスよく伸ばせるため、固まってしまった筋肉を効果的にほぐすことができますよ。
ストレッチのやり方
- クッションや枕などを腰に敷き、仰向けになって寝っ転がる
- 膝を曲げた状態で立てる
- ゆっくりと膝を胸に近づけ、つま先を両手で掴む
- 軽くお尻を浮かせた状態で20秒キープ
- ゆっくりと元に戻し、もう一度行う
- 終了
このストレッチの目安は、20秒 × 2回。ゆっくりと足を伸ばし、半膜様筋をストレッチしていきましょう。
ストレッチのコツ
- 呼吸を安定させて取り組む
- 太もも裏の筋肉が刺激されているか感じる
- アイテムの高さは5cm程度にする
- 腰を浮かせない
- 内側・外側・中央の3段階で取り組む
このストレッチで最も大切なポイントは、腰を浮かせないこと。クッションなどから腰が離れてしまうと、太もも裏への刺激は弱まってしまいます。ピンポイントで効かせるために、しっかりと正しいフォームで取り組んでください。
半膜様筋トレーニングで使える筋トレグッズとは?
どんな筋肉もアイテムなし(自重のみ)で行うよりも、筋トレグッズを使う方が効率よく肥大させられます。
今回は、半膜様筋を効果的に太くたくましくできる人気トレーニングアイテムを2つ厳選してご紹介します。気になった方は、ぜひ一度ご覧ください。
おすすめ筋トレグッズ1. トレーニングマット
自宅で筋トレするなら、欠かせない人気アイテムです。トレーニングマットは、フローリングなどに汗を床に垂らさない効果の他にも、自分の理想的なフォームポイント探しや滑り止めなど様々な役割を担ってくれます。布団や毛布などは、空気量によって固さが変化してしまうため、できるだけ使用は避けましょう。
Amazonで詳細を見るおすすめ筋トレグッズ2. ダンベル
筋トレグッズの大定番、ダンベル。主に腕周りを鍛えるトレーニングに使われるダンベルですが、体へかかる重量を簡単に変化させられるため、下半身の筋トレにも大きな効果を発揮します。レッグランジやサイドランジなどの太ももを鍛えるメニューはもちろん、アームカールやショルダープレスといった上半身トレーニングにも使える理想的なアイテムですよ。
Amazonで詳細を見る【参考記事】初心者でも手軽に使える、おすすめダンベルを厳選しました▽
半腱様筋を鍛えれば強靭な太ももになる。
半腱様筋を鍛えられる効果的なトレーニングメニューをご紹介しました。半膜様筋と同様に、内側ハムストリングを引き締める効果が期待できるため、太もも全体にポジティブな変化を加えられるでしょう。 日々のトレーニングメニューに追加して下半身を効果的に強化していこう。
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